平成14年度 国際交流基金賞/奨励賞 授賞式 東京YWCA「留学生の母親」運動委員長 梅本弘子氏 挨拶 東京YWCA「留学生の母親」運動委員長 梅本弘子氏 挨拶

梅本弘子氏の写真1

 本日は私どもの東京YWCA「留学生の母親」運動に対し国際交流奨励賞を頂戴致しますことを大変ありがたく、心から嬉しく存じます。 ありがとうございます。心から御礼申し上げます。
 現在の会員約360人と、創立以来この運動を支えて来た先輩たちの思いと一緒に今、私はここに立たせて頂いております。

 この運動は1961年に始まりました。ひとりの留学生とひとりのお母さんの組み合わせをして、留学生が日本に滞在する間ずっと家族の一員として迎え、交流を続けるというのがこの運動の基本になっております。これまでの41年の間に組み合わせをした留学生は54カ国・地域3,555人でございます。卒業後母国に帰った後もずっと交流がつづき、結婚式に出席したり、孫が出来たというお母さんも大勢おります。

 留学生との人間的な心の交流の中から見えてきたものや、留学生の置かれている状況が分かりこれは何とかしなければというお母さんたちの思いから様々な活動が生まれてまいりました。日本人と実際に話す機会が少ない留学生が日本の若い人たちやお母さんと日本語で自由に会話をすることができる留学生談話室、困ったときはいつでも何でも相談出来る留学生相談室、わずかな額でございますが奨学金、緊急貸し出しの為の資金、今年で18回目を迎える、来日まもない留学生の弁論大会など、他にもいろいろございますが、メンバーひとりひとりが自分にあった活動を楽しく続けております。

梅本弘子氏の写真2

 また留学生の立場に立ち、留学生の為にこうあって欲しいという思いから、社会に対しても発言してまいりました。

 古くは留学生受け入れ政策の改善を求めて「留学生は訴える」という小冊子を発行し注目されました。在留身元保証人制度に対してYWCA独自の方式による制度を認めていただき、 13年間で308人の保証人を致しました。大学入学金二重払いの改善を求めての要望書を提出したことなどその時々の社会の動きに対応してまいりました。

 ひとりひとりの留学生とお母さんが、国籍、文化、宗教など様々な違いを認め合い、信頼関係を作っていくこと、その積み重ねが世界の平和へとつながっていくことを信じてこれからも精一杯活動していきたいと願っております。
 ありがとうございました。

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