劇団SCOT『リア王』 インドネシア公演 ~多国籍キャストによる上演とワークショップで、文化交流を未来へつなぐ~
国際交流基金(JF)は、2026年9月、「次世代共創パートナーシップ-文化のWA2.0-」の一環として、演出家鈴木忠志氏が主宰するSuzuki Company of Toga(劇団SCOT)による『リア王』をインドネシアで上演します。
本公演はインドネシア人俳優らを主要キャストに迎えた国際共同制作として実施するほか、現地の次世代を担うアーティストを対象としたワークショップも併せて実施し、日本とインドネシア間の文化的相互理解を深めるとともに、両国の交流を牽引する次世代人材の育成を図ります。
本事業はJFがアジアセンター時代から支援してきた劇団SCOTとインドネシアの文化団体ブミ・プルナティ・インドネシアとの長年にわたる交流・協働の成果として実現するものです。
劇団SCOTとブミ・プルナティ・インドネシアはJFの支援のもと2015年から約3年をかけて、日本・インドネシア共同制作作品『ディオニュソス』を創作し、2018年に日本とインドネシアで初演しました。
その後シンガポール国際芸術祭やシアター・オリンピックスなど国際的な舞台でも上演を重ねてきました。『ディオニュソス』では出演者15名のうち13名をインドネシア人俳優が占め、また、2021年には共同制作の第2作として『エレクトラ』を創作。『ディオニュソス』と『エレクトラ』では主要な役どころの一部をインドネシア俳優が演じ、それぞれが出身地域の言語や文化的背景を生かして出演するなど、新たな国際共同制作の形として高い評価を得ました。
また、2015年以降、ブミ・プルナティ・インドネシアの芸術監督でプロデューサーのレスツ・クスマニングルム氏が選抜したインドネシア人俳優が継続的に利賀でのSCOTサマー・シーズンやスズキ・トレーニング・メソッドの研修に参加し、日本の俳優とともに創作活動を重ねてきました。2023年にジャカルタで実施した『ディオニュソス』公演では来場者の99%以上が満足と回答するなど大きな反響を得ており、その成果を踏まえてレスツ氏から新たな国際共同制作の提案が寄せられ、今回の『リア王』公演の実現に至りました。

『リア王 4か国語版』
提供:SCOT

リア王役のインドネシア俳優ジャマルディン・ラティフと、看護婦役 齊藤真紀(SCOT)
提供:SCOT
『リア王』は劇団SCOTが1984年に初演し、シアター・オリンピックスをはじめ国内外で繰り返し上演してきた代表作です。今回の公演では、これまで継続的にスズキ・トレーニング・メソッドを学んできたインドネシア人俳優ジャマルディン・ラティフ氏がタイトルロールであるリア王役を務めます。SCOT版『リア王』で長年同役を演じたドイツ人俳優ゲッツ・アルグス氏の逝去後、新たな世代を代表する俳優として抜擢されました。日本とインドネシアの俳優だけではなく、スズキ・トレーニング・メソッドを習得したアメリカ、ロシア、イタリア、韓国、チリ、中国の俳優が共演する国際版として、シェイクスピアの名作に新たな生命を吹き込みます。
本公演及びワークショップを通じて、インドネシアの観客や舞台芸術関係者に日・インドネシアのアーティストによる長年の国際共同制作の成果を広く紹介するとともに、今後の日ASEAN舞台芸術交流のさらなる発展につなげることを目指します。
劇団SCOT『リア王』 インドネシア公演
| 日時 | 2026年9月16日(水曜日)、17日(木曜日)(現地時間) |
|---|---|
| 会場 | ジャカルタ芸術劇場(GEDUNG KESENIAN JAKARTA) |
劇団SCOT ワークショップ
| 日時 | 2026年9月17日(木曜日)(現地時間) |
|---|---|
| 会場 | 詳細は後日発表 |
主催:国際交流基金(JF)、Bumi Purnati Indonesia
制作:劇団SCOT、Bumi Purnati Indonesia
プロフィール
鈴木忠志

演出家、劇団SCOT主宰、(公財)利賀文化会議理事長。
1966年、劇団SCOT(Suzuki Company of Toga)を創立。1976年、富山県利賀村(現・南砺市)に劇団の本拠地を移し、1982年より世界演劇祭「利賀フェスティバル」を開催。世界各地での上演活動や共同作業など国際的に活躍するとともに、俳優訓練法スズキ・トレーニング・メソッドはモスクワ芸術座やニューヨークのジュリアード音楽院、中国国立中央戯劇学院など世界各国の劇団や学校で学ばれている。シアター・オリンピックス国際委員。日中韓共同事業BeSeTo演劇祭の創設者。主な演出作品に、『ディオニュソス』、『リア王』、『世界の果てからこんにちはⅠ・Ⅱ・Ⅲ』。著書に『演劇とは何か』(岩波書店)、『Culture is the Body』(TCG・全米演劇人協議会)など。
鈴木忠志・SCOT公式サイト
レスツ・クスマニングルム

1965年生まれ。プロデューサー、芸術監督であり、バリ舞踊ダンサーでもある。主要なライフワークであるダンス上演と景観設計の分野で、インドネシアと海外で幅広く活躍している。1999年には、設立者の一人として国際的な非営利文化財団「バリ・プルナティ芸術センター」を創設。プロデューサーとしては、ロバート・ウィルソンがインドネシアの神話的叙事詩を演出舞台化した『イ・ラ・ガリゴ』や、鈴木忠志演出による日本・インドネシア共同制作の『ディオニュソス』、『エレクトラ』をプロデュースしている。
2014年にはイタリアとインドネシアの文化・社会交流の促進に貢献したとして、イタリア政府から「イタリアの星勲章」を、2019年にはジャカルタにおける創造者、先駆者、革新者としての役割に対してインドネシア教育文化省から「文化賞」を授与されている。
Yayasan Bali Purnati | The Bali Purnati Center For The Arts
Bumi Purnati Indonesia
[お問い合わせ]
国際交流基金(JF)
文化事業部 舞台芸術チーム
担当:八角、植田
電話:03-5369-6063
E-mail:pa@jpf.go.jp
(メールを送る際は、全角@マークを半角に変更してください。)
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