FukushimaからSpearfishへ
4月25日(土曜日)に福島の復興とレジリエンス(困難から立ち直る力)をテーマにした文化イベントを開催しました。会場は私のホストサイトである、サウスダコタ州の小さな町スピアフィッシュ。大都市ではなく、地域のつながりが強いコミュニティーだからこそ、この場所で開催することに大きな意味があったと思います。
そのような環境で福島について発信することで、参加者が震災を「遠い国の出来事」としてではなく、自分たちの暮らしにもつながる問題として考えてくれたように感じます。
イベントでは、巨大な巻き寿司のヘビや日本のお菓子、日本酒の試飲などを通して福島の文化や食を紹介しました。また、ドキュメンタリー作家であり写真家のジェイク・プライス氏による講演では、震災後の地域の和解や復興を記録してきた経験が語られ、参加者は真剣な表情で耳を傾けていました。

大蛇巻きを作っている様子

大蛇巻き完成!

ジェイクプライス氏によるゲスト講話
世界の多くの人々にとって、「福島」という言葉は、2011年3月の大地震や大津波、原発事故の記憶で止まっていることがほとんどです。だからこそ、私が伝えたかったのは、悲劇ではなく絶望の中でも支え合い、何度でも立ち上がってきた人々の姿です。
私は当事者として、この15年間を見つめてきました。その中で何より強く感じたのは、コミュニティーを再び築き上げていく人の力でした。復興とは、建物やインフラが元に戻ることだけではなく、人と人とのつながりを取り戻し、新しい未来を紡いでいく過程なのだと思います。
今回のイベントでは、被災地としての福島だけでなく、「今の福島」の魅力にも触れてもらうことができました。参加者からは、「ニュースでは知り得ない、人間の強さや尊厳を知ることができた」という声も寄せられました。その言葉を聞いたとき、震災後に自分自身が経験してきたことが、ようやく一つの意味としてつながったように感じました。
世界では今も、戦争や紛争、災害によって困難な状況に置かれている人々がいます。だからこそ、福島の経験を共有することには大きな意義があります。復興の力は特別なものではなく、どんな場所にも存在する「人が前を向こうとする力」なのだと、改めて感じた時間でした。
このイベントは、私にとってJOIプログラムでの2年間の集大成となる特別な機会でもありました。実現にあたり支えてくださったJapan Foundation New York(ニューヨーク日本文化センター)、 Northern Hills Rotary Club(ノーザンヒルズ ロータリークラブ)、The Joy Center(ザ・ジョイセンター)、Black Hills State University(ブラックヒルズ州立大学)、ボランティアの皆さま、そしてRapid City Journal(米国サウスダコタ州ラピッドシティで発行されている地方新聞)に、心から感謝しています。

2年間の感謝の言葉を述べる様子
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