平成12年度 国際交流基金賞/奨励賞 授賞式 大同生命国際文化基金 理事長 挨拶

国際交流奨励賞

大同生命国際文化基金 理事長 近藤祐三


藤井理事長より近藤祐三氏へ賞状を授与する写真

 このたび図らずも国際交流奨励賞の受賞の栄に浴しました。私ども財団にとりましては大変名誉なことでございまして、国際交流基金ならびにご関係の皆様に、厚く御礼を申し上げます。



 今回、賞の対象としてご評価いただきましたのは、いまなお、ときに近くて遠い国と言われることもありますアジア諸国の現代文芸をわが国に紹介するという事業でございます。当財団では発足以来、アジアの9カ国から、多彩な作品を翻訳出版し、延べ約7万冊の図書を日本全国の図書館に配布、寄贈してまいりました。多くの方々がお読みくださったものと思っております。またアジアの諸国に対しましては、相互理解という観点から、わが国の文芸作品ならびに社会経済関連の文献をそれぞれの国の言葉に直接翻訳し、その国で出版配布する事業もあわせて行なっております。活字文化を通じての相互理解というのは、何か一見大変遠回りな、迂遠なことのようにも思えますが、財団という組織を通じて永続的な事業としてこれに取り組んでいけば、アジア諸国とわが国の市民のレベルで、いわゆる相互理解というものが着実に進むであろうと、私どもは固く信じております。


近藤氏の写真1

 受賞対象のいま一つの事業は、学術奨励としての大同生命地域研究賞の贈呈です。地域研究という学問は、専門領域を特定しない幅広い分野の学術です。世界認識の基本的な学問と私どもは理解いたしております。本年、第15回目の贈呈をさせていただきましたが、学会の厚いご支援のもとに運営されており、学究ならびにこれに準ずる方々を対象に顕彰させていただいております。


近藤氏の写真2

 大同生命国際文化基金は1985年に創立されました。一企業によるささやかな規模の財団に過ぎませんが、今回国際交流奨励賞という名誉ある賞を頂いたことを大きな励みにいたしまして、ご支援くださっている方々と手を携えてさらなる前進を遂げるべく、いま決意を新たにしたところでございます。


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