アート/建築プロジェクト タイ チェンマイ

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、現代美術センターCCA北九州、ランド財団と共同で、建築家とアーティストの共同プロジェクト、アート/建築プロジェクトを、チェンマイ(タイ)にて行います。本プロジェクトは、日本とタイのアーティストと建築家がタイ、チェンマイにあるランド財団を拠点に共同でリサーチ、ディスカッションを行い、現地で制作を行うプロジェクトです。

今回は、4日間に渡るリサーチを行い、ランド財団における自給自足の環境の中での建築の可能性、役割を考えながら、過去に行われてきた建築の実践にとらわれない新しい考え方に挑戦していきます。

今回のリサーチでは、3つの焦点があります。1つは地域の構造です。どのように現在の風景ができあがっていったのか、都市計画の観点からだけでなく、周辺の田園地帯と都市部との関連も視野に入れ調査していきます。次に、都市の変遷について考えます。風景の中に垣間見えるであろう、時の積み重ねの中で生まれたひずみを考察することで、今日に至るまでどのような変化を経てきたのかについて仮説をたてていきます。最後に食文化です。都市の構造や変遷から読み解く地域の特性と、人々の日常生活との接点を、食文化を1つのキーワードにして探っていきます。

公開プログラムのディスカッション/レクチャーは、様々な背景をもつ参加者がアイデアを交換する場として、リサーチの一環として行われます。

開催概要

リサーチ

日程: 2017年8月19日(土曜日)~8月22日(火曜日)

公開プログラム

日時 2017年8月20日(日曜日)13時~16時
場所 Asian Culture Station(アジアン・カルチャー・ステーション)
28/11 Nimmanhaemin Road, Suthep, Muang, Chiang Mai, Thailand
Webサイト http://www.cac-art.info/spaces/asian-culture-station/
参加者 金野千恵、宮本佳明、ナロン・オタヴォル、アルーン・ピュリタット、ポーンパット・シリクルラタナ、曽我部昌史、山口陽登

企画

リクリット・ティラヴァーニャ(ランド財団)、中村信夫(CCA北九州)、国際交流基金

参加者略歴

金野千恵

  • 向陽ロッジアハウスの写真
    向陽ロッジアハウス 2011年
  • timber messengerの写真
    timber messenger
    - 山から海へ旅するカフェ - 2015年

東京工業大学にて博士号を取得後、設計事務所を主宰。2015年からはアリソン理恵と共同でtecoとして活動している。住宅や福祉施設の設計、まちづくり、アートインスタレーションを手がけるなかで、仕組みや制度を横断する空間づくりを試みる。主な作品に住宅「向陽ロッジアハウス」(2011)、共著に「WindowScape」など。2016年ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展で審査員特別表彰を受けた日本館では会場デザインを手掛けた。

宮本佳明

  • 澄心寺庫裏の写真
    澄心寺庫裏 2009年
  • 福島第一さかえ原発の写真
    福島第一さかえ原発 2013年

阪神・淡路大震災で、「全壊」判定を受けた生家を再生した「ゼンカイ」ハウスを始め、住宅や宗教施設などの設計、また「環境ノイズエレメント」などの建築、都市計画についての考察を通し、建築を取り巻く既存の制度にとらわれることのない在り方を提案し続ける。 共同出展した1996 年のヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展で金獅子賞を受賞。大阪市立大学教授。

ナロン・オタヴォル

  • Wonderwall House Chiangmaiの写真
    Wonderwall House Chiangmai, 2012
  • DP Group Headquarters Office buildingrenovation in Bangkokの写真
    DP Group Headquarters Office buildingrenovation in Bangkok, 2016

建築を学んだ後ランダの建築事務所にて勤務。カタルーニャ工科大学で修士号を取得後、建築事務所SO (Situation based Operation)を設立、住宅や店舗など様々なプロジェクトを手がける。2015 年よりタイのデザイン雑誌「art4d」の編集長を務める。

アルーン・ピュリタット

  • Umong House, Chiang-maiの写真
    Umong House, Chiang-mai, 2007
  • 50 Houses Chiang-maiの写真
    50 Houses Chiang-mai, 2003-pres

タイのシラパコーン大学で建築を学び、その後数々の建築デザイン、またアートのプロジェクトを手がけ、ウォールペーパーやアビターレといった国際的なデザイン誌に度々取り上げられている。多くの記事を建築/アート雑誌に寄稿するなど執筆活動も行う。

ポーンパット・シリクルラタナ

  • Ratchadamnoen Contemporary Art Centerの写真
    Ratchadamnoen Contemporary Art Center,2013 photo by Ketsiree Wongwan
  • 999/84 (a house in bangkok)の写真
    999/84 (a house in bangkok), 2014 photo by Pichan Sujaritsatit

東京大学大学院(建築学) 修了後、タイ王国文科省現代芸術文化事務局に勤務し、現代芸術センターのリノベーションプロジェクトに携わる。2012 年よりパートナーと一緒に設計活動を行う他、建築・デザイン雑誌に多数寄稿している。2014 年よりカセサート国立大学建築学科講師。

曽我部昌史

  • マーチエキュート神田万世橋の写真
    マーチエキュート神田万世橋 2013年
  • 下条茅葺きの塔の写真
    下条茅葺きの塔 2012年

共同で設立した建築事務所「みかんぐみ」において、住宅、公共施設などの設計 や展覧会の構成デザイン、プロダクトのデザインなどを手がける。代表作に万世橋高架下を開発した商業空間「マーチエキュート神田万世橋」(2013)やあかね台中学校(2011)など。新潟で開催された水と土の芸術祭2015 建築ディレクターを務めた。神奈川大学教授。

山口陽登

  • 風線2の写真
    風線2 2014年
  • 鳥見町の家の写真
    鳥見町の家 2016年
    撮影:長谷川健太

大阪市立大学修士課程終了後、株式会社日本設計に勤務。2013 年よりシイナリ建築設計事務所を主宰。

[お問い合わせ]

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
文化事業部 事業第2チーム
担当:小野寺
電話:03-5369-6063
Eメール:arts2@jpf.go.jp
(メールを送る際は、全角@マークを半角@マークに変更してください。)

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