神里雄大/岡崎藝術座 ペルー・メキシコ初公演
『+51 アビアシオン,サンボルハ』を通じ
日系移民のルーツを巡る旅

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、12月、ペルー、メキシコにおいて、岡崎藝術座の舞台公演『+51 アビアシオン,サンボルハ』を主催します。公演団を率い、作・演出を務めるのはペルー・リマ市出身の神里雄大氏です。本作をもって、自身初となる中南米公演に挑みます。

作品タイトルの『+51 アビアシオン,サンボルハ』は、神里氏の祖母が現在も暮らすペルー・リマにある地名が由来です。神里氏は制作にあたり、南米や、父方の故郷である沖縄をめぐる2か月間の取材を敢行しました。自身のルーツと真正面から向き合う中で生まれた本作は、主人公「わたし」が日系移民の歴史やアイデンティティに触れる旅をするストーリー構成となっています。

今回、作品ゆかりの地であるメキシコ、ペルーにて上演することで、主人公「わたし」の軌跡を辿り、故郷を離れ遠くの土地で生き残った移民たちの物語に寄り添います。

岡崎藝術座の描く新時代の作風が、メキシコ、ペルーの観客の心を開き、日本との文化交流がより一層深まることを期待します。

  • 岡崎藝術座 ペルー・メキシコ初公演『+51 アビアシオン,サンボルハ』の舞台写真
    『+51 アビアシオン,サンボルハ』@STスポット(2015/横浜)
    (c)富貴塚悠太
  • 岡崎藝術座 ペルー・メキシコ初公演『+51 アビアシオン,サンボルハ』の舞台写真2
    『+51 アビアシオン,サンボルハ』@STスポット(2015/横浜)
    (c)富貴塚悠太

『+51 アビアシオン,サンボルハ』ペルー・メキシコ公演

日時 メキシコ:2019年12月13日(金曜日)、14日(土曜日)20時開演
ペルー :2019年12月19日(木曜日)、20日(金曜日)20時開演
会場 メキシコ:ベニート・フアレス劇場(メキシコシティ)
ペルー :アリアンス・フランセーズ・リマ(リマ)
チケット メキシコ:https://www.ticketmaster.com.mx/
ペルー :https://teleticket.com.pe/evento/V7309
作・演出 神里雄大
制作 株式会社precog
主催 国際交流基金
共催 メキシコ市立劇場

プロフィール

神里雄大(作・演出)

神里雄大の写真

1982年、ペルー・リマ生まれ。作家・舞台演出家。10代の数年をパラグアイ、米国などで過ごす。2006年『しっぽをつかまれた欲望』(作:パブロ=ピカソ)で利賀演出家コンクール最優秀演出家賞受賞。2018年には、『バルパライソの長い坂をくだる話』で第62回岸田國士戯曲賞を受賞。政治や社会情勢への態度を積極的に作品に反映させながら、わかりあえない他者との共時性をテーマとした作品を発表している。

捩子ぴじん(出演)

捩子ぴじんの写真
(c)島崎ろでぃー

2004年まで舞踏カンパニー大駱駝艦に所属し、麿赤兒に師事する。舞踏で培われた身体を元に、自身の体に微視的なアプローチをしたソロダンスや、ダンサーの体を物質的に扱った振付作品を発表する。2011年、横浜ダンスコレクションEX審査員賞、フェスティバルトーキョー公募プログラムF/Tアワード受賞。2016年、Our Masters 土方巽「異言/glossolalia」キュレーター。京都府在住。生活にダンスの杭を打ち込むべく“ダンサーズ”を主催し、定期稽古を行う。

福永武史の写真

福永武史(出演)

1973年、大阪府生まれ。1975年~1977年を徳島県で過ごし、1978年より沖縄県在住。沖縄大学在学中の1996年より俳優としての活動を始める。2011年、わが街の小劇場という空間を創り、演出家としての活動も行う。2018年利賀演劇人コンクール優秀演出家賞受賞。

稲継美保(出演)

稲継美保の写真
(c)Hajime Kato

1987年生まれ。俳優。東京藝術大学在学中より演劇を始め、舞台を中心にフリーランスで活動中。これまでに岡崎藝術座、サンプル、チェルフィッチュ、ミクニヤナイハラプロジェクト、バストリオ、オフィスマウンテン、坂田ゆかり、東葛スポーツなどの作品に出演。また、2019年にはポーランドの演出家マグダ・シュペフトの新作「オールウェイズカミングホーム」に出演するなど、国内外問わず幅広い役柄をこなし、枠にとらわれない活動を行っている。岡崎藝術座には、これまでに『アンティゴネ/寝取られ宗介』『隣人ジミーの不在』『(飲めない人のための)ブラックコーヒー』『イスラ!イスラ!イスラ!』に出演している。

岡崎藝術座

2003年結成。2006年『しっぽをつかまれた欲望』で利賀演出家コンクール最優秀演出家賞受賞。2012年『レッド と黒の膨張する半球体』で台北アーツフェスティバル、2016年『+51 アビアシオン,サンボルハ』でシドニーフェ スティバル、フェスティバル・ドートンヌ・パリなど海外招へいも多数。2018年『バルパライソの長い坂をくだる 話』で第62回岸田國士戯曲賞受賞。沖縄系ペルー人と北海道系日本人にルーツをもつ神里ならではの想像力で、南米などで採集したエピソードから移民の物語を紡ぐ。

参考サイト

[お問い合わせ]

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
文化事業部 舞台芸術チーム
担当:篠原、頃安
電話:03-5369-6063
Eメール:pa@jpf.go.jp
(メールを送る際は、全角@マークを半角@マークに変更してください。)

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