国際交流基金×朝日地球会議2024特別共催セッション「AIで世界は読み解けない?人類学×文学で見る世界」

平野啓一郎氏(小説家)×ジリアン・テット氏(FT紙コラムニスト)による国際対談

国際交流基金(JF)では、2024年10月25日(金曜日)~31日(木曜日)に開かれる「朝日地球会議2024『対話でさぐる 共生の未来』」(主催:朝日新聞社)において、特別共催者として国際対談を企画します。対談は10月31日(木曜日)正午より、朝日地球会議2024公式ウェブサイトにて配信します。

朝日地球会議2024特別共催対談AIで世界は読み解けない?人類学×文学で見る社会24.10.31THU12:00PM ONLINE 小説家平野啓一郎FT紙コラムニストジリアン・テット

特別共催対談は「AIで世界は読み解けない? 人類学×文学で見る社会」と題し、『マチネの終わりに』や『ある男』『本心』などで知られる小説家の平野啓一郎氏と、フィナンシャル・タイムズの元米国版編集長で、人類学博士号を持つ異色の金融ジャーナリストのジリアン・テット氏が対談します。

驚異的速度で発展するAIを活用し、科学、金融、生命医療などあらゆる分野で高度化が進んでいます。データやファクトを数理モデルで分析すれば、森羅万象は読み解けるのでしょうか。人類学博士号を持つ異色の金融ジャーナリスト、ジリアン・テット氏は企業の失敗例を基に、たこつぼ化した専門性やデータだけでは複雑な社会に対応できないと指摘します。他方、小説家の平野啓一郎氏は近著『本心』で、亡き母をAI技術でよみがえらせ、その本心に迫ろうとする主人公を描きました。はたして、AIで人の感情も再現できるのでしょうか。朝日新聞の秋山訓子氏をコーディネーターに迎え、日英を代表する文化人がデータ至上主義の現代社会をともに考えます。

概要

タイトル 国際交流基金×朝日地球会議2024特別共催セッション
配信日時 2024年10月31日(木曜日)
正午~ 特別共催あいさつ(黒澤信也・国際交流基金(JF)理事長)
対談「AIで世界は読み解けない?人類学×文学で見る社会」
参加費 無料(要登録)
言語 日本語字幕あり
登録
開催場所 オンライン(詳細は 『朝日地球会議2024』公式ウェブサイト
主催 朝日新聞社
共催 テレビ朝日
特別共催 国際交流基金(JF)
後援 総務省、外務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、東京都

登壇者

平野啓一郎氏
(C)Tamaki Yoshida

平野啓一郎

小説家。1975年生まれ。京都大学法学部卒。1999年在学中に文芸誌「新潮」に投稿した『日蝕』により第120回芥川賞を受賞。著書に、小説『葬送』『決壊』『マチネの終わりに』『ある男』『本心』等、エッセイに『私とは何か 「個人」から「分人」へ』『三島由紀夫論』など。『本心』は映画化され、11月8日に全国ロードショー。

ジリアン・テット氏

ジリアン・テット

フィナンシャル・タイムズ(FT)編集委員・コラムニスト。英ケンブリッジ大で博士号(社会人類学)。FT米国版編集長、東京支局長を歴任。2007年の世界金融危機をいち早く予測したことで注目を浴びた。ビジネスにおいて高度専門化が進むことによる「たこつぼ化」の危険性を指摘し、人類学的枠組みで視野を広げる重要性を説いた著書が話題。23年よりケンブリッジ大キングスカレッジ学長も務める。

秋山訓子氏

秋山訓子

朝日新聞編集委員。1992年入社。政治部、経済部、AERA編集部などを経て現在GLOBE編集部に所属する編集委員。政治、民主主義、市民社会、ジェンダーなどが専門。2004年国際文化会館ジャーナリズム大賞ファイナリスト。博士(社会科学)。

過去のJF×朝日地球会議特別共催セッション(アーカイブ動画)

2021(令和3)年:

  • 第1部:ポストコロナ時代の人類と社会~いま考える「新しい知」
    • 実力や能力ばかりを評価する競争社会が分断を深めている?新著「実力も運のうち 能力主義は正義か?」で、コロナ禍で浮き彫りとなった社会的分断の背景に、行き過ぎた「能力主義(メリトクラシー)」があると指摘する政治哲学者、マイケル・サンデル教授が登壇。対談する生物学者の福岡伸一教授は、知識・スキル偏重主義を脱して「新しい知」を探究することこそが、分断を乗り越え混迷の時代を生き抜くために必要だと説く。日米を代表する知識人が分野を超えた巨視的視点から、ポストコロナ時代における社会のあり方について議論する。
      登壇者
      • 福岡 伸一(生物学者、青山学院大学教授、米国ロックフェラー大学客員研究者)
      • マイケル・サンデル(ハーバード大学教授、政治哲学者)
      • 長野 智子(キャスター、ジャーナリスト)
  • 第2部:教育とケアから考える「利他」
    • 生物学者の福岡伸一教授をコメンテーターに迎えて、東京工業大学未来の人類研究センターで「利他プロジェクト」に取り組む伊藤亜紗教授と、日本の学校教育に対してオルタナティブを提案し続けてきた白井智子・新公益連盟代表理事が対談します。さまざまな人が暮らす私たちの社会。「多様性」「共生」という言葉が溢れる中、自分と違う他者とどう向き合い、関わっていけばよいのでしょうか。障害を通して身体のあり方を研究する伊藤さんと、多様な子どもたちと接してきた白井さんがそれぞれの経験を踏まえて、他者との関わり方を議論します。
      登壇者
      • 伊藤 亜紗(東京工業大学 未来の人類研究センター長)
      • 白井 智子(特定非営利活動法人 新公益連盟代表理事)
      • 福岡 伸一(生物学者、青山学院大学教授、米国ロックフェラー大学客員研究者)
      • 鈴木 暁子(朝日新聞GLOBE副編集長)

2022(令和4)年:

  • テクノロジーと社会―未来をどうつくる
    • 近年の人工知能(AI)やロボットの技術は、障害や病気で失われた機能に置き換わるなど、社会をより便利で豊かなものにする一方で、人を殺傷する兵器にも応用されるなど、多様な可能性をはらんでいる。いつか人が老いなどの身体的な制約から解かれ、今と全く違う存在になる兆しすら見えてきた。どこまでの技術の進展を許容すべきか。また、すべての人がその恩恵を享受できるのだろうか。「人とは何か」を、歴史学・哲学、ロボット学からそれぞれ追求してきた東西の知識人がともに語り、一人ひとりがどう未来に携わっていくか考える。
      登壇者
      • 石黒浩(ロボット工学者、大阪大学大学院栄誉教授)
      • ユヴァル・ノア・ハラリ(歴史学者、哲学者、ヘブライ大学教授)
      • 井田香奈子(朝日新聞論説委員)

2023(令和5)年:

  • 『限りある時間』と冒険:不確実性を生きる
    • 合理性や効率性ばかりが注目される現代社会。スマホや生成AIなどの登場で生活はより便利になったが、人生は豊かになっただろうか。北極犬橇旅行で知られる冒険家の角幡唯介氏は、GPSや地図を持たずにグリーンランドを旅する。不確定要素を取り除き、安心ばかり求めると「今生きているという実感を乏しくする」からだ。ベストセラー『限りある時間の使い方』で知られるオリバー・バークマン氏も未来の不確実性を受け入れることで初めて「人生の本番を生きられる」と指摘する。「冒険」から見えてくる普遍的真理についての異色対談。
      登壇者
      • 角幡唯介(探検家、作家)
      • オリバー・バークマン(ベストセラー作家・ジャーナリスト)
      • 高橋末菜(朝日新聞経済部次長)

[お問い合わせ]

国際交流基金(JF)
国際対話部 企画開発チーム
電話:03-5369-6025
Eメール:gpk_1@jpf.go.jp
(メールを送る際は、全角@マークを半角に変更してください。)

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