ここが私の派遣先、カンザス!

カンザス州ジョンソン郡コミュニティカレッジ(JCCC)に派遣されている、22期の河下未歩です。早いもので派遣から2か月が経ちました。シカゴでの着後研修終了後、期待と不安とともにスーパーバイザーとカンザス行きの飛行機に乗り込んだことを思い出します。
さて今日は、私の派遣先についてお届けします。

カンザス州とは?

米国の中西部、Heart of America(米国の真ん中)とも呼ばれるカンザス州。農業や畜産業が有名な州です。車を少し走らせると、一面に麦稈ロール(牧草ロール)が広がり、至る所に牛がいます。カンザス州の花(日本でいう都道府県の花)はひまわりで、州の高速道路の標識にもひまわりが描かれています。9月には町中にひまわりが咲いていました。

また、カンザス州は、「オズの魔法使い」の舞台になった町です。中学生の時、地区の英語弁論・暗唱大会でオズの魔法使いを発表したこともあり、ご縁を感じました。先日、同僚にこのことを伝えようとするもなかなか伝わらず、オズの写真を見せたところ、「オズの発音は『オーズ』だよ」と言われました。アメリカと日本でオズの発音が異なるとは、発見と学びの日々です。

そして、忘れてはならないのが、カンザス州のアメリカンフットボールチーム、チーフスです。2023年、2024年と2年連続でスーパーボウルの王座に輝くアメリカ屈指のチームです。チーフスの試合の日には、スーパーや大学内で大勢の人がチーフスのTシャツを着ています。先日、カンザス州出身の同僚の自宅で、同僚の家族とともにチーフスの試合を観戦した際、「いつからチーフスを応援しているのか」と尋ねてみました。すると「生まれた時からずっとだよ」と言われ、いかにチーフスがカンザス州の人の心に根付いているのかを感じました。

ひまわりが描かれているカンザス州の高速道路標識(177号線)の写真
カンザス州の高速道路標識(177号線)にはひまわりが描かれています!

カンザス州で名物のステーキの写真
カンザス州名物のステーキ

JCCCとは?

派遣先のJCCCは、地域住民のために開かれた公立の2年制大学です。学生は約17,000人で、教育や経済、外国語、服飾、料理、医療など多種多様なクラスがあります。高校を卒業したばかりの10代後半の学生からフルタイムで働きながら通う学生まで、地域に暮らすさまざまな人たちが学んでいます。

日本語クラスは、外国語学科の中で最も人気で、約150人の学生が学んでいます。月に2回、日本語会話テーブルも開催されており、毎回30人以上の学生が参加しています。日本からカンザス州に駐在で来ている家族も日本語会話テーブルに参加しており、学生と地域をつなぐ交流の場ともなっています。

私が働いているのは、Global Engagement と呼ばれる、いわゆる国際交流課とよばれる部署です。日本を含む9か国への留学支援をはじめ、JCCCの学生が海外に興味を持つきっかけづくりを行っています。私自身も学生時代の留学が人生の分岐点となったので、JCCCでこのような仕事に携わることができ、とても光栄です。普段はスーパーバイザーを含め、4人の同僚と一緒に働いています。

JCCCの日本語会話テーブルで、日本語を学ぶ学生とともに浴衣を着た写真
JCCCの日本語会話テーブルで、日本語を学ぶ学生とともに浴衣を着ました!

人生初の車購入

現在は、JCCCから徒歩10分、車で3分のアパートで一人暮らしをしています。アパートの駐車場にはリスやウサギが暮らしており、日々ぶつからないように気を付けながら運転しています。

カンザス州に来て一番大変だったことが、車の購入です。日本で運転はしていたものの、購入は初めてだったため何もかもが手探りで、とても不安でした。そんなときに助けてくれたのが、米国中部日米協会のとある夫婦です。お二人は約30年前にJETプログラムを通じ、ALT(外国語指導助手)として群馬県に3年間滞在されていました。車をFacebookマーケットで探すところから始まり、車の持ち主の家を訪ね試乗、価格交渉、購入、税金の手続き、修理まで全て一緒に行ってくれました。「どうしてここまで親切にしてくれるのか?」と尋ねたところ、「30年前、群馬県の人たちが親切にしてくれたから、今度は自分たちがカンザス州で恩を返しているんだよ」と仰っていました。その粋な言葉に心がじんわりと温かい気持ちになりました。群馬県からカンザス州へつなげてもらったバトンを、次は自分が日本へ帰国したときに誰かへバトンパスできたらと思います。

無事に購入できた車の写真
無事に購入できた車。2年間大切に乗りたいと思います

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