おにぎりと和柄と、学生と。

今回は、私の派遣先であるジョンソン郡コミュニティカレッジ(JCCC)でのアウトリーチ活動についてご紹介します。

おにぎり作り&お花見ピクニック

JCCCでは約150人の学生が日本語を学んでおり、月に2回、日本語会話テーブルが開催されています。金曜日の夕方という時間帯にもかかわらず、毎回30名近くの学生が参加してくれています。普段は、日本語での会話練習に加えて、季節に合わせた日本文化のアクティビティを学生リーダー4名と協力して行っています。

2025年3月は「おにぎり作り&お花見ピクニック」を実施しました。事前準備として、近くのアジアンマーケットで米や海苔、ふりかけなどを購入。当日はなんと17合の米を炊きました(人生で初めてこれほど大量の米を炊きました…笑)。その後、屋外の広場に移動し設営、私がデモンストレーションをした後、学生たちと一緒におにぎりを作りました。

大学近くにはラーメン屋や日本食レストランがあり、「おにぎりを食べたことはある」という学生は多かったものの、実際に自分で握った経験のある学生はごくわずかでした。学生たちはとても興味津々で、ラップにご飯を広げ、握り、好きなふりかけと海苔で味付けをして楽しんでいました。

当日はJCCCの桜がちょうど満開で、桜を眺めながらおにぎりをほおばる、春らしいひとときとなりました。

明るい屋外で三角のおにぎりを握っている手のクローズアップ
三角形に握るのが難しかったです…!

建物とサクラを背景に、4人の人物が笑顔でおにぎりを手に持ってこちらに見せている。
おにぎり完成!!

                                

緑の芝生の庭でテーブルに並んでおにぎりにふりかけをかけている、半袖のグレーのシャツと白いシャツを着た二人の男性
一番人気のふりかけは「かつおみりん」でした

校舎とサクラを背景に、参加者達が集まってピースサインをしている20名以上の集合写真
桜の下で集合写真

和柄と折り紙のクラス訪問

JCCCには、”Fashion Merchandising and Design” という学部があり、ファッション商品企画やアパレルショップでのディスプレイの作り方、色の配色などについて学ぶことができます。(私も学んで、ファッショニスタになりたいです…笑)

先日、「Visual Merchandising(視覚的な販売戦略)」のクラスを訪問し、和柄の紹介と折り紙のワークショップを行いました。事前に担当教員から、「折り紙を取り入れてほしい」と依頼がありましたが、学生たちが日本文化に関心を持っているかは分からず、どのように構成したら興味を持ってもらえるか悩みました。

スーパーバイザーと相談し、「ファッションについて学ぶ学生なら、和柄に興味を持ってくれるのではないか」と考え、和柄の振袖やお箸の紹介、和柄の折り紙で扇子作りを行うことにしました。

授業当日には、日本に行ったことがある学生もおり、和柄の意味や由来、振袖や浴衣の素材について多くの質問が寄せられ、予想以上に関心を持ってもらえました。また「地雷系ファッション」など、私が学生から日本の現代ファッションについて教えてもらう場面もあり、双方向の学びが生まれた時間となりました。

授業の後、学生たちはクラス内で作った折り紙の扇子をもとに、扇子をモチーフにしたファッションディスプレイを作成・展示をしてくれました。私のアウトリーチ活動をきっかけに、自分たちのアイデアを形にしてくれたことをとても嬉しく思いました。

教室前方にプロジェクタースクリーンに着物の映像映し出され、着物ハンガーにかかった振袖を指し示し名がら説明をする和服を着た女性とそれを注目している参加者
振袖の和柄の説明

教室の白い机で作業に取り組む参加者の女性
折り紙で扇子づくり

机に並べた完成した折り鶴と扇子を笑顔で囲んでいる4人の女性
完成した折り紙と

並べられた、色とりどりの、折り紙の手裏剣、折り鶴、扇子をのアップ
扇子、手裏剣、鶴を作りました

ガラスのウィンドウに囲まれた中にマネキン2体が置かれ、巨大な白と黒の扇子と、背景には色とりどりの紙で作られたセンスがたくさん飾られている
授業後、学生が作成した扇子モチーフのディスプレイ。巨大扇子にご注目!

これからも、JCCCの学生たちに日本文化への関心の種が少しずつ広がっていくよう、残りの派遣期間も精一杯取り組んでいきたいと思います。

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