EPA日本語講師インタビュー
H28(2016)年度インドネシア派遣

Republic of Indonesia
インドネシア

インドネシアEPA講師写真1

候補者の人たちはすごく感じがよくて熱心!いろいろな背景の講師たちと交流して、EPA研修で授業することは自分自身の成長にも。

日本の日本語学校で2年、その後メキシコの大学で3年間、日本語教師をつとめる。次は違う場所で教えたいと考え、本プログラムに参加。教科書『みんなの日本語』を使用するのも初めてなので、チャレンジしてみた。EPA研修は2回目。

Q候補者の印象は?

A

最初は、楽しいときは「イェーイ!」と盛り上がるし、幼い感じに見えたのですが、後になってみたら、楽しむ時は楽しむけど、毎日すごく目標に向かって勉強を頑張っていて、真似出来ないな、立派な人たちだなと思っています。今までメキシコや日本で教えてきましたが、インドネシアのEPA研修の候補者の人たちは、いつから日本に行く、いつから日本で働くというのが決まっていて、目標がすごくはっきりしているので、やらなければいけないことも分かっているし、とても教え甲斐のある、一生懸命勉強する良い学生だと思います。すごく気持ちが良くて、礼儀正しいんですよ。どんな先生にでも、礼儀正しく接してくれるので、それはすごく助けられるなと思います。

Qこちらで授業をしてみてどうですか?

A

候補者は一生懸命やっていて、それに日々勇気づけられています。なかなか、日本語教師として、こんなに良い学生に恵まれることは無いんじゃないかと思います。いろいろなバックグランドの講師の方がいらして、そういう人たちと一緒に仕事出来るのが楽しいです。(2回来ているのは)1回目の時にやり残したというか、1回目は訳も分からず、ようやく分かってきた頃に、日本に帰る時期だったので、ちょっと不完全燃焼かなと思って、もう1回来ました。来て良かったです。去年は初めてだったから、もう目の前のことでいっぱいでしたけど、2回目になると少し余裕が出てくるので、先のことが考えられるようになります。そうするとまた、このプログラムに違う参加の仕方が出来ると思います。とか言ってもあまり変わらないかな(笑) 去年と同じだよって言われたら、そうかもしれません(笑)

EPA日本語講師を一言で表現すると?

成長のチャンス

EPAの研修では、講師同士で授業を見学しあって、お互いに成長しよう、という考え方があります。他の講師の授業を見せて頂いたり、自分の授業を他の講師に見て頂いてコメントを頂いたりして、いろいろ考えたり、新しいアイディアを貰ったりする機会があります。

インドネシアEPA講師写真2

モチベーションの高い候補者たちに教えるやり甲斐と達成感!インドネシアの布地・バティックは色や柄も豊富で、安く仕立てて楽しんでいます。

日本の日本語学校で留学生に教えた経験はあるが、海外で教えたいということで大学院の先生に相談、このプログラムを薦められ、卒業後に参加。モチベーションが高いであろう看護師、介護福祉士の候補生に教えることにも魅力を感じた。EPA研修は2回目。

Q来る前に不安だったことは? そして今は?

A

(海外経験は)大学院生の時に、北京に後輩と一緒に1か月だけ教えに行ったことはありますが、一人で参加したのはこのプログラムが初めてです。まず、インドネシア人の知り合いもいなかったので、どういう国なのかという不安が大きくありました。自分がインドネシア語も話せない状況で、生活できるのかという不安もありました。実際に来てみると、すごくインドネシアの方が親切で、調整員の方もいますし、同じ日本語講師の方とか、仲良くなったインドネシア人講師の方もいて、いろいろ情報を得ることが出来たので、そんなに、今のところ心配はないです。(治安面は)来る前は怖かったですね。日本の放送では、テロとか大きく報道されて、どうしよう、私大丈夫かな、買い物している時に何かあったらどうしようとか思っていました。実際は、調整員の方に言われた通り、ここはテロがあったから行かないでくださいとか、普段生活している圏内でも、夜遅くに出歩かないとか、注意されたことを守っていれば大丈夫だと思います。(教え方の面では)候補者は看護師、介護福祉士を目指す人たちなので、インドネシアに来る前は、彼らが日本に行って働くときの場面設定にすごく不安を感じました。自分が病院とか施設で働いたことがないので、どういう場面でこの文型を使った会話をするのかと考えるのが、ちょっと心配でした。実際は、彼らに合わせた「ケア基礎」というオリジナルの教材もあるので、彼らのモチベーションにも合いますし、今までこの研修に何回も参加している講師の方に話を聞いたり、授業見学をしたりして学ぶことも多くあります。完璧に彼らの現場にあったものを教えられているかは不安ですが、ある程度授業内に盛り込むことは出来たかなと思います。

Qこちらでの生活はどうですか?

A

(休みの日とかは)基本的には一週間分の食材を買いにデパートに行ったりしています。また、こちらで知り合ったインドネシア人の方と一緒にちょっと遠くに出かけたりとかもしています。インドネシアの伝統的な衣装バティックが結構好きです。いろいろな柄があって、地域によっても柄とかデザインが違います。その服を買いに行ったり、こちらは仕立て屋さんが多いので、自分でデザインしたものを仕立てて貰ったりするのが楽しいですね。これ(今着ている服)を仕立てた時も、1000円くらいで出来ました。バティックは布自体も安いものだと、日本円で600円くらいで買えるので、普通に服を買うより、布を選んで自分でデザインして仕立てて貰った方が安いと思います。生活面では調整員の方がすごく頼りになります。インドネシア人講師の先生とか、再派遣講師の方とか、再派遣じゃなくてもインドネシアで生活したことのある講師の方とか、みなさん頼りになります。思ったよりいろいろなものがあるので、大きく不便なことはないと思います。あまり困ったこともなく、研修所への行き帰りもバスで送迎に来て頂いているので特に問題はないですが、強いて言えば、ちょっと渋滞が困るかなというぐらいです。

EPA日本語講師を一言で表現すると?

成長

自分自身も成長するし、他の候補者の成長を見ることが出来るというのが大きな点です。

インドネシアEPA講師写真2

候補者はモチベーションが非常に高くて、やる気・根気が強く、元気いっぱい!EPA研修の授業は国際協力に繋がっていると、僕は思っています。

大学院修了後、アフリカなどで国際協力に参加。終了後、次に国際協力で新しいことをやりたいと思い、このプログラムに参加。選んだ理由は「国際協力が出来るから」。教壇に立つのも東南アジアに来たのも、EPA研修で初体験。EPA研修は4回目。

Q来る前に不安だったことは?そして今は?

A

初めてEPA研修に参加した時は、本当にちゃんと教えることが出来るのかという不安がありましたが、教務の先生たちのサポートがたくさんありましたので、なんとか教えています。(日本語教師の)養成科を出てすぐEPA研修に参加し、教壇に立ったことは無かったので、派遣前研修はとても役に立ちました。主に教授法ですけれども、導入、基本練習、応用練習、そういうところは事細かく、教務の先生たちに教えて頂きました。外国の生活は、いろいろな国に住みましたので問題ありませんでしたが、東南アジアは初めてだったので、どんな人たちがいるのかというのがちょっと心配でした。治安はいいのか、買い物はちゃんと出来るのかとか、インドネシア語は出来ませんので、言葉の不安もありました。言葉の方は自分で若干勉強しまして、買い物くらいは出来るようになりました。渋滞も酷いと聞いていたのですが、今年は若干緩いようです。

QEPA訪日前研修にこれから行ってみようかなと思っている人へのメッセージを。

A

男性講師が不足していますので、是非、男性講師の積極的な応募を希望しています。もし、初心者の講師で応募を希望している方がいましたら、教務からの派遣前研修もあります。サポートがありますので、悩まずに積極的に応募を考えて頂きたいなと思います。いろいろな養成科があり、教授法もいろいろな教え方あると思いますが、私たちは(国際交流)基金が(EPA研修で)使っている教科書で教えますので、その内容に沿った教え方を主に、派遣前研修で教えて頂きます。そこでみっちりやれば(現地に来て)なんとかなると思います(笑)

EPA日本語講師を一言で表現すると?

自律学習支援

自分で立ち上がって、それから自分の方向性を自分で決めていくというプログラムなので、それを重視していると思います。候補者に「自律学習支援」を促していますので、私たち(講師)も自律についてたくさん勉強しなければなりません。私たちの自律にも繋がっていると思います。教える方としては、どうやって教えたら自律につながるだろうかと、常々考えています。

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