アルジェリア(2020年度)

日本語教育 国・地域別情報

2018年度日本語教育機関調査結果

機関数 教師数 学習者数※
3 5 105
※学習者数の内訳
教育機関の種別 人数 割合
初等教育 0 0.0%
中等教育 0 0.0%
高等教育 0 0.0%
学校教育以外 105 100.0%
合計 105 100%

(注) 2018年度日本語教育機関調査は、2018年5月~2019年3月に国際交流基金が実施した調査です。また、調査対象となった機関の中から、回答のあった機関の結果を取りまとめたものです。そのため、当ページの文中の数値とは異なる場合があります。

日本語教育の実施状況

全体的状況

沿革

 アルジェリアでは2012年より、アルジェ第一大学及びアルジェ第二大学の語学センターにおいて日本語講座が開講したが、アルジェ第一大学における日本語講座は2014年に終了した。2020年10月現在まで日本に関する学部・学科は存在しない。2013年12月1日には、アルジェリアにて初の日本語能力試験がアルジェ第二大学において実施され、約50名が受験し、2019年11月まで毎年日本語能力試験がアルジェ第二大学で実施されている(2020年試験は新型コロナウイルスの影響で中止)。

背景

 近年は若年層を中心に、日本のマンガ・アニメ等に接し、日本に親しみを感じる人が多く見受けられ、合わせて日本語に対する関心も高くなっている。

特徴

 日本語講師は皆アルジェリア人である。

最新動向

 特になし。

教育段階別の状況

初等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

中等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

高等教育

 2012年より、アルジェ第一大学及びアルジェ第二大学にて、日本語講座が開講したが、アルジェ第一大学における日本語講座は2014年に終了した。2020年10月年現在、アルジェ第二大学では毎週土曜日に3つの授業が、外国語教育を担う言語集中教育センターにて実施されており、一般市民に公開されている。

学校教育以外

 バトナ大学の語学センター(バトナ県)、コンスタンティーヌ大学の語学センター(コンスタンティーヌ県)、アルジェ市の私立語学学校(Institut Galileo Galilei)及びオラン市の私立語学学校(Kindle Language Center)において日本語の授業が開講されている。

教育制度と外国語教育

教育制度

教育制度

 小学校はこれまで6年間(6-12歳)だったが、2008年の教育改革により5年間(6-11歳)に短縮された。代わりに、これまで3年間(12-15歳)であった中学校が、4年間(11-15歳)となった。高校は3年間。
 高等教育段階では、2つのシステムが存在している。

1. 従来からあるシステム
学士課程:大学入学資格取得後4年の課程
修士課程:学士取得後、試験を通過し、2年の課程
博士課程:修士取得後、修士→博士の試験を受けることなく3年ないしそれ以上(課程によって異なる)
2. LMDLicence:学士、Master:修士、Doctrat:博士)システム
学士課程:大学入学資格取得後3年の課程
修士課程:大学入学資格取得後5年の課程(学士→修士への試験なし)
博士課程:大学入学資格取得後8年の課程(修士→博士への試験なし)

 上記2つのシステムについては、教育機関ないし課程によって、学生が選択可能な場合もあれば、どちらか一方のみが施行されているため、選択の余地がない場合もある。
国立行政学院(ENA、グランゼコール)は、法学または政治学士取得後、競争試験を受ける。

教育行政

 小学校から高校までは国民教育省が、大学以上は高等教育・科学研究省が管轄。

言語事情

 国語及び公用語はアラビア語のみであったが、2016年2月の憲法改正により国語であったベルベル語が公用語までに格上げされた。また、フランス語が一般に広く用いられている。

外国語教育

 小学校3年生よりフランス語を履修(必修)。
 中学校2年生より英語を履修(必修)。
 高校1年生よりスペイン語ないしドイツ語を履修(文系のみ必修)。
 大学でロシア語、イタリア語、中国語ないしトルコ語を履修(選択)。

外国語の中での日本語の人気

 高等教育機関では、非ヨーロッパ言語の中では日本語の人気は高いと言える。特に日本のマンガ・アニメ等に対する根強い人気から、日本に親しみを感じる人が多く見受けられ、合わせて日本語に対する関心も高くなっている。

大学入試での日本語の扱い

 大学入試で日本語は扱われていない。

学習環境

教材

初等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

中等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

高等教育

 『みんなの日本語初級』スリーエーネットワーク(スリーエーネットワーク)と自主教材等を使用している。

学校教育以外

 『みんなの日本語初級』を使用している機関もあるが、全体として教材が不足している。

IT・視聴覚機材

 アルジェリアのものは存在しないが、各種サイトへのアクセスは可能。

教師

資格要件

初等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

中等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

高等教育

 日本及び英国への留学経験のあるアルジェリア人が教師をしている。

学校教育以外

 バトナ及びコンスタンティーヌの語学センターでは元国費留学生が、私立語学学校では独学で日本語を習得したアルジェリア人が教師をしている。

日本語教師養成機関(プログラム)

 日本語教師養成を行っている機関、プログラムは確認されていない。

日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用状況とその役割

 日本語のネイティブ講師(日本人教師)の雇用は確認されていない。

教師研修

 2019年12月、国際交流基金カイロ日本文化センターから派遣された日本語専門家によるアルジェリア人日本語教師を対象とした日本語セミナーが、在アルジェリア日本大使館にて開催された。

教師会

日本語教育関係のネットワークの状況

 特になし。

日本語教師派遣情報

国際交流基金からの派遣

国際協力機構(JICA)からの派遣

 国際交流基金、JICAからの派遣は行われていない。

その他からの派遣

シラバス・ガイドライン

 統一シラバス、ガイドライン、カリキュラムは確認されていない。

評価・試験

 2013年12月より、2019年11月まで毎年日本語能力試験を実施(2020年試験は新型コロナウイルスの影響で中止)。

日本語教育略史

1985年~1993年 日本人学校で夜間にアルジェリア人向けの複数のコースを開講
2012年 アルジェ第一大学及びアルジェ第二大学にて、日本語講座が開講
2013年 アルジェ第二大学にて日本語能力試験を開始
2014年 アルジェ第一大学における日本語講座が終了
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