キリバス(2017年度)

日本語教育 国・地域別情報

2018年度日本語教育機関調査結果

機関数 教師数 学習者数※
1 3 45
※学習者数の内訳
教育機関の種別 人数 割合
初等教育 0 0.0%
中等教育 0 0.0%
高等教育 0 0.0%
学校教育以外 45 100.0%
合計 45 100%

(注) 2018年度日本語教育機関調査は、2018年5月~2019年3月に国際交流基金が実施した調査です。また、調査対象となった機関の中から、回答のあった機関の結果を取りまとめたものです。そのため、当ページの文中の数値とは異なる場合があります。

日本語教育の実施状況

全体的状況

沿革

 キリバスでは、職業教育の一環としての日本語教育が1989年に開始された。これは労働雇用省(現在の労働人材開発省)傘下の漁船員養成校(Fishers Training Center:FTC)(注:FTCは2015年1月に海洋訓練センター(Marine Training Center:MTC)に統合されている。)における職業訓練の一環であり、卒業後は日本の遠洋漁船で働くことが期待されている。 同校には2011年以降、2020年までに計4名のJICA海外協力隊(JOCV)隊員(日本語教育)が派遣されている。

背景

 日本の遠洋漁船で働くことを目的に、漁船員養成校において、職業訓練の一環として日本語の授業が行われている。

特徴

 MTCにて行われる日本語授業は、卒業後に日本の遠洋漁船で働くことを目的としたもので、読む・書くことよりも聞く・話すことに主眼が置かれている。

最新動向

 MTCには、2名のキリバス人日本語講師が在籍し、職業訓練の一環として日本語の授業が行われている。同校入学者は全員日本語の授業を受けることとなっており、毎年約20~50名程度の訓練生が日本語コースを受講している(現在は新型コロナウイルスの影響により休講中)。同校にて行われる日本語授業は、卒業後に日本の遠洋漁船で働くことを目的としたもので、読む・書くことよりも聞く・話すことに主眼が置かれている。

教育段階別の状況

初等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

中等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

高等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

学校教育以外

 MTCにて日本語教育が実施されている。今まで500名以上が日本語教育を受けてきた。

教育制度と外国語教育

教育制度

教育制度

 6-3-4制。
 プライマリー・スクール(小学校)が6年間(6~12歳)、ジュニア・セカンダリー・スクール(中学校)が3年間、シニア・セカンダリー・スクール(高校)が4年間。
 高等教育は南太平洋大学キリバス・センターがあるのみ。このほか、労働人材開発省傘下のMTCがあり、また、教育省傘下のKiribati Institute of Technology(KIT)、Kiribati Teachers College(KTC)、さらに保健省傘下のKiribati Nursing Schoolがある。
 義務教育はジュニア・セカンダリー・スクール修了までの9年間。

教育行政

 ほとんどの教育機関が教育省の傘下にある。

言語事情

 主要言語、公用語共にキリバス語と英語である。

外国語教育

 公用語である英語は幼稚園からとり入れられており、小学校は英語とキリバス語の併用、中学校及び高校では主に英語による授業が行われている。英語以外の外国語教育は学校教育では行われていない。外国語教育について特に規定がない。

外国語の中での日本語の人気

 英語以外の外国語教育は公的に行われておらず、外国語の人気を把握することは困難。

大学入試での日本語の扱い

 大学入試で日本語は扱われていない。

学習環境

教材

初等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

中等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

高等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

学校教育以外

 漁船員養成校では、教材は主に教師により作成されている。

IT・視聴覚機材

 日本語教育にIT・視聴覚機材は使用していない。

教師

資格要件

初等教育

 日本語教師の資格要件はない。

中等教育

 日本語教師の資格要件はない。

高等教育

 日本語教師の資格要件はない。

学校教育以外

 日本語教師の資格要件はない。

日本語教師養成機関(プログラム)

 日本語教師養成を行っている機関、プログラムはない。

日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用状況とその役割

 船員養成校にJICA海外協力隊員(1名、日本語教育)を2011年から派遣。

教師研修

 現職の日本語教師対象の研修はない。

教師会

日本語教育関係のネットワークの状況

 日本語教育関係のネットワークはない。

日本語教師派遣情報

国際交流基金からの派遣

国際協力機構(JICA)からの派遣(2021年1月現在)

JICA海外協力隊

 船員養成校 0名(2020年3月に帰国したため、駐在JOCVは現在0名。)

その他からの派遣

 特になし。

日本語教育略史

1989年 労働雇用省(現在の労働人材開発省)傘下の漁船員養成校(Fishers Training Center : FTC)において日本語教育開始。
2015年 漁船員養成校(FTC)が海洋訓練センター(MTC)に統合され、日本語教育を継続。
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