東ティモール(2022年度)

日本語教育 国・地域別情報

2021年度日本語教育機関調査結果

機関数 教師数 学習者数※
4 16 417
※学習者数の内訳
教育機関の種別 人数 割合
初等教育 0 0.0%
中等教育 0 0.0%
高等教育 100 24.0%
学校教育以外 317 76.0%
合計 417 100%

(注) 2021年度日本語教育機関調査は、2021年9月~2022年6月に国際交流基金(JF)が実施した調査です。また、調査対象となった機関の中から、回答のあった機関の結果を取りまとめたものです。そのため、当ページの文中の数値とは異なる場合があります。

日本語教育の実施状況

全体的状況

 2020年3月28日に東ティモール政府は新型コロナウイルス蔓延防止の非常事態宣言を発令。それに伴い、東ティモール国立大学を含む全日本語教室が一時閉鎖された。2021年11月末の非常事態宣言解除後、2022年初旬から日本語の授業は徐々に再開されるも、日本語学習者数は以前に比べ低い水準にとどまっている。

最新動向

 2022年12月現在、5団体(東ティモール国立大学(UNTL)、ラファエラ基金、ケサディップ・ルアク・センター(CQR)、YMCA東ティモール、みらいサト)での日本語教育コース開講が大使館に報告されている。日本語指導は主に在留邦人、及び日本留学・滞在経験のある東ティモール人が行っており、2022年7月には、みらいサト主催の日本の歌・朗読コンテスト(国際交流基金助成)、同年12月にYMCA東ティモール主催の日本の歌・朗読コンテスト(国際交流基金助成)が実施された。

教育段階別の状況

初等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

中等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

高等教育

 東ティモール国立大学で2016年から日本語講座実施。経済学部観光学科の学生が対象で、主に観光業界へ就職希望の学生達が、日本人観光客への接客対応、また日本への留学希望などのため受講している。当大学では、日本留学経験のある東ティモール人講師2名が、初級・中級コースをそれぞれ担当。同コースは特別科目(履修単位対象外)であり、コロナによる緊急事態宣言解除後に、一時開講したものの現在休講中である。

学校教育以外(4団体)

1 ラファエラ基金
2003年開講。日本語教育団体として一番長く活動を続けている。カトリック系の中村葉子シスターの指導により、日本語学習、多文化教育、留学準備、当地日本人との交流などを目的に、青少年が週1回、日本語を学んでいる。
2 ケサディップ・ルアク・センター(CQR
2018年9月開講。日本語初級・中級コースが開設され、当地に長く滞在する日本人講師の指導のもと、青少年が日本語を学んでいる。
3 YMCA東ティモール
2019年2月開講。日本に留学経験のある公務員2名、及びかつて日本の修道院に所属していた元シスターが日本語コースを指導。現在約80名の青少年が日本語を学んでいる。
4 みらいサト・チロマル(スアイ県)
2020年7月開講。インドネシアとの県境に近いスアイ県で、渡日経験のある東ティモール人が地域の青少年らに自宅で日本語を教えている。スアイ県で2回、ディリ市で1回日本語コンテストを開催。

教育制度と外国語教育

教育制度

教育制度

 初等教育6年(6~11歳)及び前期中等教育3年間(12~14歳)の9年間が義務教育修了後、後期中等教育3年(15~17歳)の9-3制。公立の初等・中等教育機関(後期中等教育機関を含む)での教育は無償。  高等教育は、首都ディリに集中しており、唯一の国立大学である東ティモール国立大学、及び私立大学17校(ディリ大学、平和大学、ディリ工科大学、ベタノ技術大学、カトリック教育大学、東ティモール・コーヒー大学など)がある。

教育行政

 2018年より、教育省が二分され、初等・中等教育は「教育・青年・スポーツ省」、高等教育は「大学教育・科学・文化省」の管轄となっている。

言語事情

 公用語は、現地語テトゥン語とポルトガル語。その他、インドネシア語も使用されている。
東ティモールには、公用語のテトゥン語のほかに30以上の地方語(マカサエ語、マンバイ語、ケマック語など)が存在する。ポルトガル語は公用語とされているが、法律、政府における公文書や会議を除き、日常生活では殆ど使用されていない。
学校での教授言語は、初等教育低学年ではテトゥン語が中心、4年生からテトゥン語にはない単語を補助する形で徐々にポルトガル語に移行していく。
当地の教育・青年・スポーツ省には多くのポルトガル語系(ポルトガル人、ブラジル人)外国人がアドバイザーとして勤務しており、当国からポルトガルに留学する東ティモール政府職員も多い。さらに最近は、労働者派遣制度のある豪州や韓国などでの就労を目的とし、英語や韓国語などの学習者も増えている。
現在の教員はインドネシア統治時代(1976 - 2002)に教育を受けていた世代で、ポルトガル語で作成されている教科書が理解できない教員が多く、十分な指導をうけられない児童・生徒の学力低下が問題となっている。

学習環境

教材

高等教育

 「みんなの日本語(初級)」(スリー・エー・ネットワーク)

学校教育以外

 「日本語の教え方ABC」(アルク)
「できる日本語」(アルク)
Lian Japones-Tetun」(Julian Nunes Jose著)
Loro Loron ! Lingua Japaun」(Julian Nunes Jose著 国際交流基金助成により出版)
「まるごと 日本のことばと文化」(インドネシア・バハサ語版:国際交流基金)

教師

資格要件

初等・中等・高等教育

 日本語教師の資格について、特に規定はない。

教師研修

 なし

教師会

 なし

日本語教育関係のネットワークの状況

 なし

最新動向

 2018年と2019年に当国日本大使館・JF主催・東ティモール国立大学共催で「日本語スピーチ・コンテスト」を実施。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた2020年は開催されなかったが、2021年と2022年に「YMCA東ティモール」と「みらいサト」が日本語スピーチ・歌コンテストを実施した。
また、日本への技能実習生派遣の動きがあり、2022年から2023年にかけて派遣予定者を対象とした日本語コースが実施された。

日本語教師派遣情報

国際交流基金からの派遣

 なし

国際協力機構(JICA)からの派遣

 なし

その他からの派遣

 なし

シラバス・ガイドライン

 なし

評価・試験

 なし

評価・試験の種類

 なし

日本語教育略史

2003年 ラファエラ募金がディリ市内ベボヌク地区で日本語教室を開講
2016年10月 東ティモール国立大学(UNTL)経済学部観光学科(ディリ学舎)で日本語コースを開講(非正規コース:Non Degree
2018年9月 ケサディップ・ルアク・センター(CQR)がディリ市内コルメラ地区で日本語教室を開講
2018年11月 第1回 日本語スピーチ・コンテスト開催(於:東ティモール国立大学)
2019年2月 YMCA東ティモールがディリ市内タシトル地区で日本語教室を開講
2019年11月 第2回 日本語スピーチ・コンテスト開催(於:東ティモール国立大学)
2020年7月 「みらいサト」がスアイ県チロマル地区で日本語教室を開講
2020年11月 第一回 日本語コンテスト開催(於:みらいサト)
2020年12月 「第一回 日本の歌・朗読コンテスト開催(於:YMCA東ティモール)
2021年9月 第二回 日本語朗読コンテスト開催(於:みらいサト)
2022年3月 第二回 日本の歌・朗読コンテスト開催(於:YMCA東ティモール)
2022年7月 第三回 日本の歌・朗読コンテスト開催(於:みらいサト)
2022年12月 第三回 日本の歌・朗読コンテスト開催(於:YMCA東ティモール)
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