クウェート(2022年度)

日本語教育 国・地域別情報

2021年度日本語教育機関調査結果

機関数 教師数 学習者数※
1 2 121
※学習者数の内訳
教育機関の種別 人数 割合
初等教育 0 0.0%
中等教育 0 0.0%
高等教育 0 0.0%
学校教育以外 121 100.0%
合計 121 100%

(注) 2021年度日本語教育機関調査は、2021年9月~2022年6月に国際交流基金(JF)が実施した調査です。また、調査対象となった機関の中から、回答のあった機関の結果を取りまとめたものです。そのため、当ページの文中の数値とは異なる場合があります。

日本語教育の実施状況

全体的状況

沿革

 1996年7月よりクウェート大学生涯学習センターにて日本語講座が開設され、公的機関における日本語教育が開始される。開講当初は受講者不足や教師の確保の困難などの理由で不定期に開講されていたが、2002年10月より日本大使館及び当地在住の日本人の協力によって、同講座が定期的に開講され、日本語教材や日本語教師の充実を図っている。2004年3月からは学習段階を3段階に分け、日本語を継続して学習したいというニーズにも対応している。また、日本語スピーチコンテストの開催などにより、日本語学習者のモチベーションを高めている。
 2015年末以降、日本語を教える私立語学学校の開校や、私立大学の日本語講座の開講などの動きがあり、何れも初級のレベルの教鞭を執っている。

背景

 日本のアニメ、マンガ、ゲームなどのポップカルチャーがクウェートの若年層で人気を博しており、日本の文化や言語に対する関心が高くなりつつあるといえる。

特徴

 クウェート大学生涯学習センターは、1976年に社会人向けの学習機関として同大学内に設立された。さまざまな語学教育以外にも職業訓練的要素の強い講座や主婦向けの講座など、カルチャーセンター的要素が強い。学習者層は社会人が中心であり、学習動機はさまざま。日本語教育は初級・中級講座が行われている。

最新動向

 コロナ禍を経て、クウェート大学生涯学習センターの日本語講座にリモート授業が導入され、社会人の受講がより容易になったと評価し得る。

教育段階別の状況

初等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

中等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

高等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

学校教育以外

 クウェート大学生涯学習センター(社会人講座)及び私立語学学校にて、日本語講座を開設している。学習者層は学生から中年層まで幅広く、学習動機も日本のポップカルチャーに対する興味からビジネスにおける必要性、日本文学に対する興味と多様である。

教育制度と外国語教育

教育制度

教育制度

 5-4-3制。
 2004年度より初等・中等教育として小学校(5年)、中学校(4年)、高等学校(3年)に変更になった。高等教育機関として国立大学であるクウェート大学の他、アメリカン大学クウェート校他、複数の私立大学がある(通常4年)。この他、国立職業訓練専門学校(2年もしくは4年)などがある。大学以外は男女別学。また、当地在住の外国人向けに私立のインターナショナルスクール(英語)が複数設置されている。

教育行政

 初等・中等教育機関は教育省が管轄。高等教育機関は高等教育省が管轄。

言語事情

 公用語はアラビア語であるが、英語も広く普及している。

外国語教育

 公立校では小学1年生から英語は必須。高等学校において文科系を選択した生徒は3年次より英語に加えフランス語が必須となる。

外国語の中での日本語の人気

 クウェート大学生涯教育センター内日本語講座は、外国語講座の中でも人気講座となっている。

大学入試での日本語の扱い

 大学入試で日本語は扱われていない。

学習環境

教材

初等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

中等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

高等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

学校教育以外

 クウェート大学生涯学習センターでは、『にほんご45じかん』『にほんごつぎの45じかん』沢村三恵子ほか(専門教育出版)などを主教材として使用している。

IT・視聴覚機材

 クウェート大学生涯学習センターでは、コロナ禍を機にオンライン授業を導入した。

教師

資格要件

初等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。通常、初等・中等教育の教師は学士号を所有していることが求められる。

中等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。通常、初等・中等教育の教師は学士号を所有していることが求められる。

高等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。通常、大学では、非常勤講師の場合は、原則として修士号取得者。常勤講師、助教授以上は博士号を持っていることが求められる。

学校教育以外

 厳密な規定はない。

日本語教師養成機関(プログラム)

 日本語教師養成を行っている機関、プログラムはない。

日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用状況とその役割

 クウェート大学生涯学習センターの日本語講座では、2名のネイティブ教師が講座毎にクウェート大学側と契約している。

教師研修

 現職の日本語教師対象の研修はない。

教師会

日本語教育関係のネットワークの状況

 中東日本語教師のネットワークに参加している。クウェートの日本語教師1名がエジプト日本語教師会及びJFカイロ日本文化センターが開催するセミナーやシンポジウムに参加し、中東地域の日本語教師との意見交換をクウェートの日本語教師に報告するようにしている。

最新動向

 特になし。

日本語教師派遣情報

国際交流基金からの派遣

国際協力機構(JICA)からの派遣

 JFJICAからの派遣は行われていない。

その他からの派遣

 (情報なし)

日本語教育略史

1996年 クウェート大学生涯学習センターにて日本語講座が開設
2002年 クウェート大学生涯学習センターにて日本語講座が日本大使館及び当地在住の日本人の協力により本格的に開講
2015年末 私立語学学校2校開校 (うち1校は現在閉鎖)
2017年 私立大学での日本語講座が開講 (現在は休講)
2022年 私立語学学校1校が新たに開校
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