モザンビーク(2022年度)

日本語教育 国・地域別情報

2021年度日本語教育機関調査結果

 なし

日本語教育の実施状況

全体的状況

沿革

 モザンビークにおいては、インターネットやケーブルテレビの普及に伴い、若者の間で漫画やアニメなどの日本のポップカルチャーが浸透しつつある上、2014年1月に安倍総理が日本の首相として初めてモザンビークを訪問し、日本への関心が高まった。また、ABEイニシアティブ、JICA及びJOGMECの本邦研修及び国費留学を始めとする日本留学の機会が増加したことも起因し、モザンビーク人の日本語に対する関心は高まっている。
 2016年9月、サン・トマス大学(マプト市内の私立大学)において、JICA海外協力隊による日本語クラブが発足。2018年1月、同大学にJICA海外協力隊(日本語教員)が派遣され、同年6月、単位取得可能な日本語講座が正式に開設された。2020年、同講座の高い人気に鑑みて、同隊員任期終了後も大学側が同隊員を教員として正規雇用することで日本語講座が継続されることとなったが、新型コロナウイルスの影響により同計画が頓挫したため、2023年1月時点で、モザンビークの教育機関において実施されている日本語講座は存在しない。

背景

 外国語教育は、英語やフランス語などの実用的な言語に限られているのが現状。特に周辺各国の公用語は英語であり、また、援助機関が多く活動するモザンビークの公的・民間セクターにおいて一定レベルの職を得るには、英語力が不可欠となっているという背景もある。
 中国語学習に対する関心も高まっており、エドゥアルド・モンドラーネ大学は2012年に孔子学院を設立し、中国語教育を実施している。当初は、中国語講座のみであったが、その後中国語学科も設置された。

最新動向

 2018年1月にサン・トマス大学にJICA海外協力隊(日本語教員)が派遣され、同年6月、単位取得可能な日本語講座が正式に開設。年間を通じて100名以上の生徒が日本語を学習した。2020年、同講座の高い人気に鑑みて、同隊員任期終了後も大学側が同隊員を教員として正規雇用することで日本語講座が継続されることとなったが、新型コロナウイルスの影響により同計画が頓挫したため、2023年1月時点で、モザンビークの教育機関において実施されている日本語講座は存在しない。

教育段階別の状況

初等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

中等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

高等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

学校教育以外

 日本語教育の実施は確認されていない。

教育制度と外国語教育

教育制度

教育制度

 モザンビークにおける教育制度は、就学前教育、一般教育、成人教育、職業教育、教師養成教育及び高等教育の6つのサブシステムで構成される。
 就学前教育は、6歳未満の子どもを対象とした教育システムである。
 一般教育は、初等教育第一期3年間(1年生~3年生)、初等教育第二期3年間(4年生~6年生)、中等教育第一期3年間(7年生~9年生)、中等教育第二期3年間(10年生~12年生)で構成される。また、義務教育は初等教育第一期から中等教育第一期まで(1年生~9年生)である。
 成人教育は、14歳までに初等教育を受ける機会が得られず修了できなかった者及び18歳までに中等教育を受ける機会が得られず修了できなかった者を対象とする教育システムである。同教育システムは、成人教育第一期(文字の読み書きの学習及び文字の読み書き修了後1年生)及び成人教育第二期(注:文字の読み書き修了後2年生~4年生)で構成される。
 職業教育は、職業技術教育、職業訓練、施設外職業訓練、高等職業教育で構成される教育システムである。
 教師養成教育は、教師養成を行う教育システムである。
 高等教育は、一般教育12年生、あるいはそれに相当する学年の卒業生を対象とする教育システムであり、大学等を含む。

教育行政

 一般教育(初等教育及び中等教育)機関の教育行政は教育・人間開発省の管轄下にあり、大学等の高等教育機関の教育行政は科学技術・高等教育省の管轄下にある。

言語事情

 公用語はポルトガル語。他方、ポルトガル語を母国語とする国民は約17%であり、ポルトガル語を話す国民は約47%(2017年国家統計院)。マクア語やシャンガーナ語など、多くの現地語が話されている。

外国語教育

 英語は中等教育第一期及び第二期(7年生~12年生)において必修科目。フランス語は中等教育第一期の後半2年間(8年生~9年生)において必修科目。また、学習プログラムが文系と理系に分かれる中等教育第二期(10年生~12年生)においては、フランス語は文系の生徒にとって必修科目となり、理系の生徒にとって学習不要の科目となる。

外国語の中での日本語の人気

 英語、フランス語、スペイン語、イタリア語、中国語、アラビア語などが学ばれている。

大学入試での日本語の扱い

 大学入試で日本語は扱われていない。

学習環境

教材

初等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

中等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

高等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

学校教育以外

 日本語教育の実施は確認されていない。

教師

資格要件

初等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

中等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

高等教育

 日本語教育の実施は確認されていない。

学校教育以外

 日本語教育の実施は確認されていない。

日本語教師養成機関(プログラム)

 日本語教師養成を行っている機関、プログラムは確認されていない。

日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用状況とその役割

 日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用は確認されていない。

教師研修

 現職の日本語教師対象の研修は確認されていない。

教師会

日本語教育関係のネットワークの状況

 日本語教育関係のネットワークは確認されていない。

日本語教師派遣情報

国際交流基金からの派遣

 なし

国際協力機構(JICA)からの派遣

 なし

その他からの派遣

 なし

日本語教育略史

2018年 サン・トマス大学に派遣されたJICA海外協力隊(日本語教員)により、単位取得可能な日本語講座が開設(2020年1月終了)。
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