ウズベキスタン(2022年度)

日本語教育 国・地域別情報

2021年度日本語教育機関調査結果

機関数 教師数 学習者数※
18 129 3,579
※学習者数の内訳
教育機関の種別 人数 割合
初等教育 286 8.0%
中等教育 80 2.2%
高等教育 1,852 51.7%
学校教育以外 1,361 38.0%
合計 3,579 100%

(注) 2021年度日本語教育機関調査は、2021年9月~2022年6月に国際交流基金(JF)が実施した調査です。また、調査対象となった機関の中から、回答のあった機関の結果を取りまとめたものです。そのため、当ページの文中の数値とは異なる場合があります。

日本語教育の実施状況

全体的状況

沿革

 1990年、国立のタシケント大学東洋学部に日本語コースが開設されたのが日本語教育の始まりであり、中央アジアにおける日本語教育のさきがけとなった。1991年、同学部はタシケント国立東洋学大学に改組され、日本語講座において本格的な日本語教育を開始し、以来日本語運用能力に長じた卒業生を多数輩出してきている。
 1994年にJFよりNIS諸国派遣日本語教育専門家がタシケント国立東洋学大学に派遣され、カリキュラムの作成と教師指導を行い、全体的な質の向上を図った。その後、同大学の卒業生が輩出された1995年を境にタシケントの他大学や中等教育機関でも日本語教育が開始され、1998年にはサマルカンド、1999年にはフェルガナでも日本語教育が始まった。常に教師不足に悩まされてきたこれらの大学と中等教育機関も2000年にJICA青年海外協力隊員(JOCV)の活動が始まって以来、着実に実力を伸ばしてきている。2001年にはウズベキスタン日本センター(UJC)が開設され、一般教育、帰国子女コース、日本語会話コース、日本語能力試験対策など、多様なニーズに対応したコースが運営されるようになった。2008年9月にはサマルカンド国立外国語大学に日本語学科が新たに開設され、2009年2月からはJOCV日本語教師の派遣も始まった。これによりウズベキスタンの日本語教育は、タシケントのみならずサマルカンドでも本格的な規模で実施されるようになった。
 このように高等教育における学習熱は高いものの、日本語教育の置かれている環境は必ずしも良好とは言えない。もともと教師の給与水準は低く、教師は複数機関を兼任したり通訳やガイドなどの副職をしたりしており、離職・転職が多く、研究まで行える環境が整っているとは言い難い。そのために日本語研究に本腰を入れて取り組める研究者はなかなか育ってこないのが現状である。今後の課題として、教師のモチベーションの維持、教師の質のさらなる向上、日本語教育分野における専門家の育成などが挙げられる。
 日本語学習熱は概ね高く、高等教育機関では文科省国費留学プログラム以外にも、日本国内の大学と積極的に提携し、オンラインで授業や交流を行ったり、学生が日本へ留学したりするケースも増加している。2020年にタシケントに設立されたJAPAN DIGITAL UNIVERSITY や、2022年に日本語教育が開始された、サマルカンドにあるシルクロード観光大学も、それぞれ日本の大学と提携するなど、今後もウズベキスタンの高等教育機関と日本の大学との提携は強化されていくと予想できる。以下はウズベキスタン国内高等教育機関と日本の提携教育機関の一覧である。

教育機関名 提携教育機関と開始年
タシケント国立東洋学大学 法政大学(1996)東京外国語大学(1998)
筑波大学(2005)福岡女子大学(2009)
東洋大学(2010)上智大学(2016)
早稲田大学(学部間協定のみ2016)
京都外国語大学(2017)関西大学(2019)
金沢大学(2021)和歌山大学(2022)
ウズベキスタン国立世界言語大学 筑波大学(2015)創価大学(2015)
タシケント国立法科大学 名古屋大学(2000)大阪大学(2014)
名古屋経済大学(2018)
世界経済外交大学 早稲田大学(1999)筑波大学(2006)
名古屋大学(2010)北海道大学(2015)
和歌山大学(2021)埼玉大学(2021)
事業創造大学院大学(2021)一橋大学(2022)
タシケント国立経済大学 高崎経済大学(2015)
サマルカンド国立外国語大学 筑波大学(2006)信州大学(2016)
事業創造大学院大学(2021)
サマルカンド国立大学 名古屋大学(2016)大阪大学(2018)
愛知大学(2018)創価大学(2019)
工学院大学(2019)
JAPAN DIGITAL UNIVERSITY 東京通信大学(2020)大手前大学(2020)
産能能率大学(2021)
シルクロード観光大学 和歌山大学(2019)東洋大学(2022)
カラカルパク国立大学 和歌山大学(2022)
 タシケント国立法科大学では、名古屋大学との交流協定により、「日本語による日本法教育事業」を実施するため、日本法と日本語の教育を行う「名古屋大学日本法教育研究センター」を2005年9月に開設した。開設当時、日本語は課外授業に位置づけられていたが、2022年現在では大学の正規教育課程の第二外国語として認められるようになり、センターで学ぶ学生の一部は日本語の授業で単位が取得できるようになった。 中等教育機関では日本語を教える機関の数は少ないものの、タシケント国立東洋学大学附属アカデミックリツェーでは日本語能力試験に合格したり、国内日本語弁論大会で上位入賞したりする学習者もおり、日本語運用レベルの底上げに大きく貢献している。
 学校教育以外の日本語教育機関は、ウズベキスタン日本センター(UJC)、モノセンター、アオイカイ日本語学校、アトランティスランゲージスクール、(すべてタシケント)などがあり、地方にはウズベキスタン日本センター(UJC)ブハラ分室(ブハラ)のほかに、日本アカデミー、Fast Driving Languages SmartStudyTokyo.uzBiLiM OQUV MARKAZI(すべてサマルカンド)、日本語教室「のりこ学級」(フェルガナ州リシタン)、MIRAI Education Center(フェルガナ)、SAKURA JAPANESE Education Center(アンディジャン)、ユメスクール(ナマンガン)などがある。上記の教育機関の多くは日本への渡航・就労を目的とした人材育成を行っており、 小規模の私設日本語教育機関もいくつか存在している。

背景

 日本はウズベキスタンへの主要な援助国の1つであり、独立以降の両国の政治・経済的関係の緊密化を受け、対日関心も高い水準で維持されてきている。戦後の経済発展を成し遂げたアジアの経済大国としての日本への憧れや先進科学技術、日本文化への関心から、日本語学習に関心を持つ例が多い。

特徴

 小学生から大学生まで幅広い学習者層を持つのがウズベキスタンの特徴である。それぞれのレベルで特に口頭表現能力が高い学習者が顕著で、ウズベキスタン日本語弁論大会や中央アジア日本語弁論大会では多くの日本人聴衆を驚かせている。
 タシケント国立東洋学大学では言語学に関する学士論文は日本語で書くことが義務付けられており、高い文章作成能力が要求されている。また、日本の支援グループの協力を得て運営されている、フェルガナ州リシタンの「のりこ学級」は、モスクワ国際学生日本語弁論大会で優勝者を輩出するなど、着実な成果を生み出している。
 学習者の多くが通訳や翻訳、日本企業や政府系団体などへの就職を希望し、熱心に学習しているが、日本語を活かした就職口は容易に見つからないというのが実情である。また、日本留学を希望する学習者も年々増えているが、経済的な理由で希望が叶えられない者も少なくない。 2020年ごろからは、日本へ渡航し就労することを目的として日本語学習に取り組む人々が増加している。コロナ禍ではほとんど渡航できる可能性が無かったため、韓国やトルコへ渡航を切り替える人が多かったが、2022年12月現在、ふたたび日本への渡航を希望する人々が増加しつつある。

最新動向

 2001年に設立したウズベキスタン日本センター(UJC)は2021年に20周年を迎え、2007年に開設されたウズベキスタン日本センター(UJC)ブハラ分室は2021年に15周年を迎えた。2021年は新型コロナウイルス感染症によりイベント開催などが規制されていたため、タシケントでは2022年8月に20周年行事が開催された。
 2020年、タシケントにJAPAN DIGITAL UNIVERSITYJDU) が創設され、4年半の日本語とIT関連の学習で、日本とウズベキスタン両国の大学を卒業できる、ダブルディグリーという新しい教育スタイルで、日本語学習者を獲得している。
 また、2022年9月からはサマルカンドにあるシルクロード観光大学において日本語教育が始まり、日本語は選択科目の第2外国語として履修されている。

教育段階別の状況

初等教育

 タシケント市内にあるマキタブ(小~中学校)で日本語教育が行われている。タシケント市81番学校では、5年生から10年生の学生に、1週間に2回程度、日本語・日本文化の授業が行われている。また、ブハラなどの地方都市でも、教育省からの指示によって日本語教育が行われることがあるが、教科書・教師不足が顕著であり、カリキュラムが十分に検討されていないことがある。

中等教育

 中等教育機関で日本語を教えているところはタシケント市内に1機関(タシケント国立東洋学大学の付属リツェー)存在する。また、サマルカンド外国語大学付属リツェーでも日本語教育が行われている。

高等教育

 ウズベキスタン国内には日本語専攻を持つ高等教育機関が3機関(タシケント国立東洋学大学、ウズベキスタン国立世界言語大学、サマルカンド国立外国語大学)ある。また、世界経済外交大学、タシケント国立法科大学、タシケント国立経済大学、JAPAN DIGITAL UNIVERSITY、シルクロード観光大学、サマルカンド国立大学、カラカルパク国立大学では選択科目として日本語教育が行われている。

その他教育機関

 1999年にフェルガナ州リシタン市に開設された「のりこ学級」は、初等・中等教育段階の生徒を中心とした一般向け日本語教育機関である。2001年にはタシケントにウズベキスタン日本センター(UJC)が開設された。同センターでは10歳から成人まで幅広い年齢層の学習者を受け入れており、日本語教育の土壌作りに大きな役割を果たしている。また、UJCでは2013年からJF日本語教育スタンダード準拠教材『まるごと 日本のことばと文化』国際交流基金(三修社)を使用したコースが新設され、新たな学習者層の発掘に貢献している。

教育制度と外国語教育

教育制度

教育制度

 4-5-2制。
 初等教育が4年間(7~10歳)、前期中等教育が5年間(11~15歳)、後期中等教育が2年間(16~17歳)。義務教育は11年間。後期中等教育には、通常の学校のほか、大学を目指す学力の高い学生が進学するリツェー、専門教育を施すカレッジ(専門学校)がある。
 高等教育は大学(4年間もしくは5年間)及び大学院。

教育行政

 公教育全般については、国民教育省及び高等・中等専門教育省が管轄している。
 現在、高等教育機関187機関のうち、61機関は、高等・中等専門教育省が管轄し、それ以外は、それぞれの専門分野を担当する省(法曹養成系:法務省、医科系:保健省、農業系:農業・水資源省など)が管轄している。また、民間大学が43校あり、そのほか、韓国のインハ大学タシケント校、イギリスのウエストミンスター大学タシケント校など、海外大学のタシケント分校が2018・2019年ごろから増加している。
 低い給与水準が原因となり、慢性的な教師不足の状態であるため、優秀な教員の安定的な確保が課題となっている。

言語事情

 公用語はウズベク語。
 民族間共通語として、ロシア語が使用されている。地方によってはタジク語やカラカルパク語などが優勢な地域もある。公的機関から発行される書類で使用される言語がロシア語からウズベク語に切り替えられるなど、ウズベク語を共通語にしようとする動きがある。

外国語教育

 一般的に初等教育1年次から後期中等教育修了まで、主に英語を第一外国語(必修)として履修する。初等教育1年次生~4年次生までは週2回、5年次以降は週3回、外国語を学ぶ時間がある。かつてはロシア語が外国語教育の中で圧倒的な地位を保っていたが、現在は必修からも外れ、教育上の地位は低下している。教師の不足から、英語以外の外国語(ドイツ語、フランス語、韓国語、日本語など)を第二外国語として履修できる体制を持つ学校はあまり多くない。

外国語の中での日本語の人気

 国民の共通語としてのロシア語を除くと英語が最も重要視されている言語である。そのほかの外国語として一般社会人が学習できる外国語はドイツ語、フランス語、中国語、韓国語などがある。これらの言語は大学のほか、外国の非営利団体や民間の語学学校でも教えているところがある。タシケント市内には韓国語を学ぶことができる機関も多く、日本語と並行して韓国語を学ぶ日本語学習者も多くなっている。

大学入試での日本語の扱い

 タシケント国立東洋学大学では、付属リツェーで日本語を正規に履修した者については、入学試験科目で日本語を選択できるようにしている。

学習環境

教材

   ウズベキスタンでは「ウズベク語化」政策が進んでいることもあり、ウズベク語を使用した日本語の教材が求められている。  『みんなの日本語Ⅰ 文法解説 ウズベク語版』及び『みんなの日本語Ⅱ 文法解説 ウズベク語版』もUJCから出版され、2014年3月にウズベク語教材『ひらがな帳』が、2015年には『カタカナ帳』が制作された。また、『まるごと』文法解説書のウズベク語化も進められており、「入門・A1」と「初級1・A2」の制作が完了している。また、『みんなの日本語初級Ⅰ 第2版 文法解説書』のウズベク語再翻訳版も発行され、2022年12月現在では、オンライン日本語教材である『いろどり 生活の日本語』のウズベク語版翻訳作業が進められている。(2023年3月末完成予定)

初等教育

 『みんなの日本語初級Ⅰ、Ⅱ』(スリーエーネットワーク)を使用している。教師の自作教材を用いることもある。

中等教育

『みんなの日本語初級Ⅰ、Ⅱ』(前出)を使用する機関が多い。

高等教育

 初級段階でも『みんなの日本語初級Ⅰ、Ⅱ』(前出)、『BASIC KANJI BOOK』(凡人社)が、中級段階では『中級へ行こう』(スリーエーネットワーク)が多く使用されている。タシケント国立東洋学大学では自主作成教材も用いられている。

その他教育機関

 『みんなの日本語初級Ⅰ、Ⅱ』(前出)を使用する機関が多い。ウズベキスタン日本センター(UJC)では『みんなの日本語』を使用したコースと『まるごと』を使用したコースの両方が開講されている。

IT・視聴覚機材

 高等教育機関では、日本語講座室用のコンピューターやAV機材を持つところも多く、タシケント国立東洋学大学、世界経済外交大学、サマルカンド国立外国語大学では日本政府の援助によりLL教室も設置されている。しかし、教師数、学生数に見合う台数はなく、個人所有のコンピューターやインターネットカフェなどを利用している者も多い。初等・中等教育機関ではコンピューター、LL教室の設備がある機関はほとんどない。一般向けの教育機関ではさまざまなAV機材をはじめ、常時接続インターネットなどを設置し、一般利用者(会員)に提供している場合がある。

教師

資格要件

初等教育

 学士号を持っていることが最低要件となっている。

中等教育

 学士号を持っていることが最低要件となっている。タシケント国立東洋学大学、ウズベキスタン国立世界言語大学、サマルカンド国立外国語大学で日本語を専攻した者が教職についているケースが多い。

高等教育

 ウズベク国籍保有者は修士号を持っていることが最低要件となっているが、その数が限られていることから、修士課程在籍者が教師として採用されるケースもある。なお現在、学科長以上の役職を持つ教員については、政府より博士号を取得すべきことが奨励されている。  日本人講師については特別な要件が設けられてはいないところがほとんどだが、学士号取得を要件とするところもある。大学の直接雇用で日本語教育に携わる日本人講師は、2020年、新型コロナウイルス感染症のため一時的に減少したが、2022年12月現在では15名程度まで増加した。それらの教師は、日本語教師養成講座修了などの経験を有していることが多い。  ウズベキスタンの教育機関で日本語を教えるウズベキスタン人教師は、国のテストセンターが実施する外国語試験に合格する必要がある。これは日本語だけではなく、すべての外国語教師に課せられるもので、2022年以前はすべての教育機関でCEFR-B2レベル試験に合格することが求められていたが、2022年12月現在、高等教育機関に限り、C1レベル試験への合格が求められるようになった。この試験は不定期開催であり、不合格になると、教育機関で日本語を教えることができなくなるという情報があるが、教育機関によって、この試験の合格資格を持たない教師に対する扱いは異なっている。

その他教育機関

 ウズベキスタン日本センター(UJC)では、大学4年生以上、日本語能力試験N3以上を条件とし、職務経歴がない教師であっても、若手教師育成の観点から積極的に採用し、新任教師研修に力を入れている。
 日本へ渡航し就労を目的とする人材育成の一環としての日本語教育では、教師の資格は特になく、初級後半レベルの学生が教壇に立ち、初学者に日本語を教えていることもある。

日本語教師養成機関(プログラム)

 タシケント国立東洋学大学では日本語教育に関する科目が選択できる。

日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用状態とその役割

 2001年を境に日本人教師の割合が50%を割り、2022年時点では、全国で15名程度である。また、日本語教育以外のJICAボランティアや在留邦人が、ボランティアとして日本語や日本文化を教えているケースもある。
 日本人教師は、高等教育機関などで、日本語会話や日本文化・文学などの授業を担当することが多く、また、日本語弁論大会の指導など、特別活動のための日本語指導を求められることもある。

教師研修

 ウズベキスタン日本語教師会では不定期で有志による勉強会を行っている。また、JF日本語専門家が、フェルガナ、サマルカンド、ブハラの日本語教育機関で授業見学や巡回指導を行ったり、教師研修を対面・オンラインで行ったりしている。

現職教師研修プログラム(一覧)

 特になし。

教師会

日本語教育関係のネットワークの状況

 ウズベキスタンのウズベキスタン人教師と日本人教師を会員とする日本語教師会が1999年に発足し、活動を続けている。ウズベキスタンでは唯一の日本語教育関係のネットワークである。会員数は2022年12月時点で83名(うち5名は日本人教師)。年次総会の場でのウズベキスタンにおける各日本語教育機関の現状・問題点などについての意見交換、ウズベキスタン人教師及び教授経験の少ない日本人教師への日本語教授法セミナーの実施、その他、日本語弁論大会など、日本語教育に関する各種事業の企画・実施などを行っている。

最新動向

 ウズベキスタン日本語教師会は2015年にJFにほんごネットワーク(さくらネットワーク)のメンバーとなった。

日本語教師派遣情報

国際交流基金からの派遣(2023年3月現在)

日本語専門家

ウズベキスタン日本センター 1名

国際協力機構(JICA)からの派遣(2022年10月現在)

JICA海外協力隊

  • タシケント国立経済大学 1名
  • 国立東洋学大学付属ユヌサバード校 1名

その他からの派遣

 JICA以外の機関からのボランティア派遣は現在なし。個人でボランティアとして日本語教育に従事している例もあるが、外国人管理の強化とともに姿を消しつつある。

シラバス・ガイドライン

 統一シラバス、ガイドライン、カリキュラムはない。

評価・試験

 2002年よりウズベキスタン日本センター(UJC)主催の「日本語能力認定試験(通称:センター試験)」が「日本語能力試験」と同一形式、同一シラバスで行われていた。2005年からはタシケントで「日本語能力試験(JLPT)」が年2回実施されているが、2020年は新型コロナウイルス感染症のため、2回とも中止を余儀なくされた。2021年7月より試験は再開し、毎回約500名の日本語学習者が受験している。
 また、「国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)」がタシケントで、「日本語NAT-TEST」がタシケント、アンディジャン、サマルカンドの3都市で実施されている。

日本語教育略史

1990年 タシケント国立大学東洋学部(現在のタシケント国立東洋学大学)にて日本語教育が始まる。
1992年 第一回ウズベキスタン日本語弁論大会の開催
1994年 JF/日本外交協会より日本語教育専門家が派遣される
(タシケント国立東洋学大学)
1995年 世界経済外交大学で必修科目の第二外国語として日本語教育開始
中等教育機関で日本語教育開始(International House Tashkent
1996年 中央アジア日本語弁論大会開始(タシケント)
タシケント国立東洋学大学が法政大学と協定締結
1998年 サマルカンド国立外国語大学で日本語教育開始
タシケント国立東洋学大学が東京外国語大学と協定締結
1999年 フェルガナ州リシタン市「のりこ学級」開設(日本語教育は1998年より開始)
ウズベキスタン日本語教師会発足
世界経済外交大学が早稲田大学と協定締結
2000年 JICA海外協力隊活動開始(世界言語大学、タシケント国立経済大学)
タシケント国立法科大学が名古屋大学と協定締結
サマルカンド国立外国語大学附属地域語学センター開設
2001年 ウズベキスタン日本センター(UJC)が開設され、一般向け日本語コース開講
2002年 JICAシニアボランティア活動開始(タシケント国立東洋学大学附属アカデミーリツェー)
日本語能力認定試験(センター試験)を開始(2004年をもって終了)
サマルカンド・サテポ観光カレッジで日本語教育開始
2005年 日本語能力試験の実施が始まる
タシケント国立東洋学大学が筑波大学と協定締結
タシケント国立法科大学に「名古屋大学日本法教育研究センター」開設
フェルガナ大学での日本語教育終了
2006年 世界経済外交大学が筑波大学と協定締結
タシケント国立東洋学大学と筑波大学が共同で「中央アジア国際連携センター」開設
2008年 サマルカンドにてウズベキスタン日本語弁論大会を実施(タシケント以外での初の実施)
サマルカンド国立外国語大学で日本語学科開設
2009年 サマルカンド国立外国語大学での日本語教育が第二外国語から第一外国語学科に改講 タシケントで中央アジア日本語弁論大会を実施
2010年 タシケント国立東洋学大学菅野怜子准教授が新たな中級日本語教科書(日本語・ウズベク語による語彙・文法の解説書)を作成出版
タシケント国立法科大学が三重大学と、世界経済外交大学が名古屋大学と協定締結
2011年 1991年9月よりウズベキスタンで日本語教育に携わってきたタシケント国立東洋学大学菅野怜子准教授が外務大臣表彰を受賞
2012年 中央アジア日本語弁論大会がタシケントで開催
2013年 日本語能力試験が年2回実施となる(2013年、2014年)
2014年 ウズベキスタン国立世界言語大学において、日本語が第一外国語になる
タシケント国立法科大学が大阪大学と協定締結
2015年 安倍総理大臣がウズベキスタンを訪問
ウズベキスタン日本語教師会がJFさくらネットワークのメンバーとなる
ウズベキスタン国立世界言語大学が筑波大学、創価大学と協定締結。また世界経済外交大学が北海道大学と、タシケント国立経済大学が高崎経済大学と協定締結
2016年 文化交流使節団「中央アジア文化交流ミッション」がウズベキスタンを訪問
タシケント国立東洋学大学が上智大学、早稲田大学(学部間)と協定締結
サマルカンド国立外国語大学が信州大学と協定締結
2017年 ウズベキスタン日本センター(UJC)ブハラ分室開設10周年
2018年 中央アジア日本語弁論大会・中央アジア日本語教育セミナー タシケントで開催
タシケント・アンディジャン・サマルカンドでNAT-TEST開始
2019年 国立国語研究所(プラシャント・パルデシ教授)日本語教師セミナー開催
モノセンター(職業訓練・雇用促進センター)設立
2020年 JAPAN DIGITAL UNIVERSITY 設立 中央アジア日本語弁論大会 オンラインで開催
新型コロナウイルス感染症により日本語能力試験中止(7月・12月)
2021年 ウズベキスタン日本センター(UJC)設立20周年
日本語能力試験再開(7月・12月)
2022年 ウズベキスタン日本語弁論大会 サマルカンド外国語大学で開催
JFT-Basic(日本語基礎テスト)タシケントで実施
ウズベキスタン日本センター(UJC)開設15周年
シルクロード観光大学(サマルカンド)で日本語教育開始
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