AAJでの楽しい指導助手生活

マラヤ大学 予備教育センター 日本留学特別コース(AAJ)
大友 茉那

私が派遣されているマラヤ大学はマレーシアの首都クアラルンプールにあります。マラヤ大学の予備教育センターには日本留学特別コース(以下、AAJ)というコースがあり、ここでは日本留学を志す学生たちが日夜勉強に励んでいます。学生たちは2年間AAJに在籍し、日本語や化学、物理、数学といった教科の授業も受けます。日本語の授業は現地採用のマレー人教師と国際交流基金から派遣されている日本語上級専門家・日本語専門家が担当し、教科の授業は文部科学省から派遣されている日本人の高校教員が担当しています。本稿では私が日本語指導助手(以下、指導助手)としてAAJでどんな業務を行っているか、簡単に紹介したいと思います。

AAJの木の写真
AAJの木

業務内容

AAJでの業務は種々様々ですが、「毎日の授業」が第一に挙げられると思います。私は1学年の授業を担当しており、43名の元気な1年生と毎日楽しく勉強しています。1学年の授業では、初級~初中級レベルの文法、漢字、会話、読解/聴解、作文を取り扱います。文法の授業は、講義形式で文法や語彙の説明を行なう「レクチャー」と、直接法を用いて「レクチャー」で学習した文型の運用練習をする「チュートリアル」の二種類あります。「レクチャー」の授業はマレー人教師が担当し、日本人教師は主に「チュートリアル」の授業を担当します。

こうした通常の授業のほかに、学校行事などのイベントの運営に携わることもあります。私自身AAJに来る前はイベント運営に携わった経験がなく、最初は不安もあったのですが、学生が楽しんでいる姿を見て、いまはやりがいと達成感を感じています。また、イベント運営を通して教育現場における行事の重要性についてもよく考えさせられました。特にAAJ の学生は朝から夕方までぎっしり授業が入っており、毎日余裕のない日々を送っています。そんななかで行事はよい息抜きの場になっているのではないかと思います。教師にとっても、学校行事は学生の普段見ることのできない新しい一面を発見できるという点で非常によい機会であると言えます。この2022年3月には私が担当する1学年のスピーチ大会があります。1年生のみんなにとっても、私にとっても集大成となるイベントです。悔いのないようにしっかり準備をしてスピーチ大会を成功させたいと思います。

これまでを振り返って

赴任してからのこの1年半は、新型コロナウイルスの影響で授業でもイベントでも臨機応変な対応を求められる場面が多々ありました。特に授業は感染者数によって、オンライン授業、対面授業、ハイブリット授業と変則的です。しかし、こうした状況で業務を遂行するなかで、次第に、できないことを嘆くより、できることを考えられる教師になりたい、と強く思うようになりました。今もオンラインになったり、対面になったり、落ち着いているとは言いがたい状況ではありますが、そういったなかでも楽しい授業を提供できるよう、常に自分で創意工夫をして準備をしたいと思います。

帰任まであと半年。AAJの明るく元気な学生たちと一緒に勉強できる幸せをかみ締めながら、残りの任期も全力で駆け抜けて行きたいです。

書道の授業の写真
書道の授業

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