Media/Art Kitchen:
Reality Distortion Field

映像やデジタル技術を使った「メディア・アート」作品は、コンピューター技術の進展とともに増加の一途をたどっています。日本では1960年代には映像表現において初期の様々な実験が試みられていたこの分野は、東南アジア各国においても1990年代後半から積極的に取り入れられ、若いアーティストにとっては重要な表現手段となっています。

そうした中、2013年に日・ASEAN友好協力40周年を記念して、7カ国から集まった若手キュレーター13名とアーティストとの協働作業を通じたメディア・アート事業を実施。まず2013年にインドネシア、マレーシア、フィリピン、タイの4カ国でそれぞれ形を変えて展覧会を巡回し、翌2014年には日本の山口と青森の2会場でも地域に即した展覧会を開催しました。

プロジェクトが対象としたのは、フィルム、デジタル映像、アニメ、写真、音、パフォーマンス(身体表現)など領域横断的な広義のメディア・アート。展覧会そのものを「キッチン」になぞらえ、通常の「作品展示」に加えて、作品やメディアを巡る状況をより深く理解する手掛かりとなる「ワークショップ」、そして来場者自身が思い思いに制作や表現を楽しむ場である「ラボラトリー」を3つの柱としました。

展覧会実施のプロセスを含め、メディア・アートという分野を協働作業の場として提供することを通じて、日本と東南アジアの若い世代間の未来志向的パートナーシップを醸成し、次世代の人材育成の場となることを目指しました。

データ
キュレーター アデ・ダルマワン(ルアンルパ ディレクター)
M・シギット・ブディ・S(セラム ディレクター)
アデリーン・オオイ(インディペンデント・キュレーター、ライター)
スージー・スレイマン(Digital Art + Culture Festival [DA+C] ディレクター、リムコックウィン大学講師)
ダヤン・イラオラ(フィリピン大学民族音楽研究センター コレクションマネージャー)
リアン・ラディア(インディペンデント・キュレーター、ライター)
ピッチャヤー・スパワーニット(バンコク芸術文化センター キュレーター)
ニカン・ワシーノン(インディペンデント・キュレーター)
シャーメイン・トウ(Objectifs Centre for Photography and Film プログラムディレクター)
グエン・チン・ティ(Hanoi DOCLABディレクター)
岡村恵子(東京都写真美術館学芸員)
会田大也(山口情報芸術センター[YCAM] 主任エデュケーター)
服部浩之(青森公立大学 国際芸術センター青森[ACAC] 学芸員)
リンク 国際交流基金ウェブサイトアーカイブページ
プロジェクトサイト
注記 日・ASEAN友好協力40周年

展覧会(ジャカルタ)

Consumer VS The Power of Industry: Society who Criticize Technology

ハードかソフトかを問わず、既存の製品やメディア・テクノロジーの改変・解体・再編を試みる挑戦的でクリエイティブな実践を紹介、テクノロジーとの批評的な付き合い方を提示しました。

データ
会期・会場
(ジャカルタ)
2013年9月5日~15日
インドネシア国立美術館
キネフォーラム
キュレーター アデ・ダルマワン(ルアンルパ ディレクター)
M・シギット・ブディ・S(セラム ディレクター)
岡村恵子(東京都写真美術館学芸員)
アーティスト (インドネシア)
Achmad Krisgatha、Duto Hardono、Lifepatch、Muhammad Akbar、Narpati Awangga a.k.a. oomleo、Reza Afisina a.k.a. Asung、Samuel Bagas
(日本)
萩原健一、堀尾寛太、毛利悠子、八木良太
(フィリピン)
Tad Ermitano、Jon Romero, Cris Garcimo & Erick Calilan、Tengal
(シンガポール)
Bani Haykal
(ベトナム)
Nguyen Trinh Thi & Jamie Maxtone-Graham、The Propeller Group
主催 国際交流基金
共催 インドネシア国立美術館、O.K. ビデオ─ジャカルタ・インターナショナル・ビデオ・フェスティバル、ルアンルパ
リンク 国際交流基金ウェブサイトアーカイブページ

展覧会(クアラルンプール)

extra/ordinary

人々を取り巻く環境を組み込み、日常にありふれた道具を再定義するような作品を紹介することで、私たちの身の周りにある「メディア」に新たな視座もたらすことを狙いとしました。

データ
会期・会場
(クアラルンプール)
2013年10月6日~20日
Black Box, Map KL, Publika
Art Row, Publika
キュレーター アデリーン・オオイ(インディペンデント・キュレーター、ライター)
スージー・スレイマン(Digital Art + Culture Festival [DA+C] ディレクター、リムコックウィン大学講師)
会田大也(山口情報芸術センター[YCAM] 主任エデュケーター)
アーティスト (インドネシア)
Lifepatch、Narpati Awangga a.k.a. oomleo
(日本)
萩原健一、堀尾寛太、クワクボリョウタ、田村友一郎、八木良太
(マレーシア)
Fairuz Sulaiman、Operasi Cassava、Chew Win Chen a.k.a. Okui Lala、Jack Cheong、Tan Pei Lym、Ezry Ezan Bin Abu Nor Razy、Muhamad Hanis Aiman Bin Syed Mohd、Muntazar、Goh Lee Kwang、KONTAK!
(フィリピン)
Tad Ermitano
(シンガポール)
Bani Haykal
(タイ)
Nitipak Samsen
(ベトナム)
The Propeller Group
主催 国際交流基金
リンク 国際交流基金ウェブサイトアーカイブページ

展覧会(マニラ)

SENSORIUM

sensorium(=感覚中枢/器官)」がテーマ。メディア・テクノロジーを応用することで視覚や聴覚だけでなく、嗅覚、味覚など身体感覚に直接的に訴えかけてくる作品群を紹介しました。

データ
会期・会場
(マニラ)
2013年11月8日~24日
アヤラ美術館
98B Art COLLABoratory、BLACKBOX、Benilde School of Design and Arts
Green Papaya Art Projects
キュレーター ダヤン・イラオラ(フィリピン大学民族音楽研究センター コレクションマネージャー)
リアン・ラディア(インディペンデント・キュレーター、ライター)
服部浩之(青森公立大学 国際芸術センター青森 [ACAC] 学芸員)
アーティスト (インドネシア)
Anggun Priambodo、Lifepatch
(日本)
萩原健一、牧野貴、mamoru、田村友一郎、梅田哲也、八木良太
(マレーシア)
Fairuz Sulaiman
(フィリピン)
Ringo BunoanTad Ermitano、Kawayan De GuiaLiby LimosoManny MontelibanoRenan OrtizGary Ross Pastrana、Stanley RuizMark Salvatus、Stephanie SyjucoTengal & Merv EspinaMaria Rosalie Zerrudo、Kaloy Olavides、Caliph 8、John Torres、Weather Bureau、Yason Banal、Stanley Ruiz、Bent Lynchpin、Elemento
(シンガポール)
Bani Haykal、Bruce Quek
(タイ)
Chulayarnnon Siriphol
主催 国際交流基金、アヤラ美術館(展覧会)
リンク 国際交流基金ウェブサイトアーカイブページ

展覧会(バンコク)

Media Shapes Mind: Mind Shapes Choice: Choice Shapes Future

「メディアは人の思考を形成し、思考は選択を生む、そして私たちの選択が未来を築く」という思想を基底に、作品を通してメディアや技術に対して観客それぞれの視点を獲得する機会を提供しました。

データ
会期・会場
(バンコク)
2013年12月21日~2014年2月16日
バンコク芸術文化センター[BACC]
キュレーター ピッチャヤー・スパワーニット(バンコク芸術文化センター キュレーター)
ニカン・ワシーノン(インディペンデント・キュレーター)
服部浩之(青森公立大学 国際芸術センター青森 [ACAC] 学芸員)
アーティスト (インドネシア)
Lifepatch、Narpati Awangga a.k.a. oomleo
(日本)
contactGonzo、堀尾寛太、クワクボリョウタ、牧野貴、大友良英、Sachiko M、Rhizomatiks、竹内公太、津田道子、梅田哲也、八木良太
(マレーシア)
Fairuz SulaimanLim Kok Yoong
(フィリピン)
Stephanie Syjuco
(シンガポール)
Bruce Quek
(タイ)
APOSTROPHY'SB-FloorWitaya JunmaMute MuteKamol PhaosavasdiNitipak SamsenSina Wittayawiroj
(ベトナム)
Nguyen Trinh ThiThe Propeller Group
主催 国際交流基金、バンコク芸術文化センター
リンク 国際交流基金ウェブサイトアーカイブページ

カタログ(ジャカルタ、クアラルンプール、マニラ、バンコク)

メディアアートキッチン東南アジア展のカタログ表紙画像

Media/Art Kitchen: Reality Distortion Field
服部浩之|ハットリ ヒロユキ、鈴木慶子|スズキ ケイコ、古市保子|フルイチ ヤスコ [編]
Edited by Hattori Hiroyuki; Suzuki Keiko; Furuichi Yasuko

  • 出版地:出版者
    東京:国際交流基金
  • 発行年
    2014年
  • ページ数
    A: 12p, B: 96p, C: 254p, D: 144p, E: 64p
  • サイズ
    21cm、5分冊
  • 言語
    Book A: 英語 (eng)、日本語 (jpn)
    Book B〜E: 英語 (eng)
  • リンク

【目次】

Book A: Introduction
p1 ごあいさつ
国際交流基金
p5 コンセプト
p7 Go Round / Project Team
p8 Exhibitions
p10 Organization
p11 Acknowledgements
Book B: Artists & Curators
p3 Artists
p3 Indonesia
p12 Japan
p28 Malaysia
p35 Philippines
p61 Singapore
p67 Thailand
p78 Vietnam
p82 Curators
Book C: Process
p2 Jakarta: From 11:16PM 12/10/10 To 03:01AM 13/09/17
p28 Kuala Lumpur: From 09:00AM 13/10/01 To 11:29AM 13/10/16
p91 Manila: From 10:00PM 13/08/24 To 11:45PM 13/11/27
p180 Bangkok: From 11:43AM 13/12/03 To 12:00AM 14/02/19
Book D: Exhibition & Other Activities
Jakarta
p4 Program Data
p6 Exhibition
p30 Workshop
p31 Other Activities
p32 Lab
Kuala Lumpur
p34 Program Data
p36 Exhibition
p59 Artist Talk / Other Activities
p60 Workshop
p61 Lab
Manila
p64 Program Data
p66 Exhibition
p86 Lecture and Artist Talk
p87 Workshop
p88 Lab
Bangkok
p96 Program Data
p98 Exhibition
p136 Workshop
p139 Activities
Book E: Essays
JakartaConsumer VS The Power of Industry: Society who Criticize Technology
p5 Festivals as an Event and Criticism
Ade Darmawan
p8 Media/Art Kitchen Jakarta
M. Sigit Budi. S
p12 Constructing an Alternative Institution for Media/Art
Okamura Keiko
Kuala Lumpurextra/ordinary
p16 Media/Art Kitchen Kuala Lumpur: extra/ordinary
Adeline Ooi
p19 extra/ordinary (re)connections
Suzy Sulaiman
p22 The Context for Workshops in Media/Art Kitchen
Aida Daiya
ManilaSENSORIUM
p26 SENSORIUM for Media/Art Kitchen: Reality Distortion Field Manila
Dayang Yraola
p29 Tropical Storms and the D-I-Y
Lian Ladia
p32 The Dynamism of Collaboration and Dispersal
Hattori Hiroyuki
BangkokMedia Shapes Mind: Mind Shapes Choice: Choice Shapes Future
p36 Media Shapes Mind: Mind Shapes Choice: Choice Shapes Future
Pichaya Aime Suphavanij
p40 Realising M/AK Bangkok Activities
Nikan Bow Wasinondh
p43 Modes of Collaboration and Their Whereabouts
Hattori Hiroyuki
p46 Single Channel Screening: Program Data
p49 Reconsidering Film and Video Art in Southeast Asia
Charmaine Toh
p52 Media Art in Vietnam
Nguyen Trinh Thi
p56 M/AK: A Methodology of Media Environment Design:
Toward the construction of a new framework by sifting through and hacking existing environments
Hattori Hiroyuki
p60 Kitchen/Laboratory: Get Ready for the Next Experiment
Furuichi Yasuko

展覧会(山口)

MEDIA/ART KITCHEN YAMAGUCHI
地域に潜るアジア─参加するオープン・ラボラトリー
MEDIA/ART KITCHEN YAMAGUCHI
Open Call Laboratory—An Exploration into Social Anthropology in Asia

コミュニティ・デザインの視点から東南アジア4カ国で開催された展覧会を発展させた企画。アーティストごとに市民との対話を通して地域固有の課題と資源についてのリサーチなどをおこない、メディアやアートによる生活の新しい可能性を描き出しました。

データ
会期・会場
(山口)
2014年7月5日~9月28日
山口情報芸術センター [YCAM]
キュレーター 井高久美子(山口情報芸術センターキュレーター)
アーティスト ヴェンザ・クリスト、バニ・ハイカル、オペラシ・キャッサバ、田村友一郎、YCAM地域開発ラボ
主催 公益財団法人山口市文化振興財団、国際交流基金アジアセンター
後援 山口市、山口市教育委員会、平成26年度文化庁地域発・文化芸術創造発信イニシアチブ
連携 青森公立大学国際芸術センター青森 [ACAC]
リンク 国際交流基金ウェブサイトアーカイブページ
山口情報芸術センター[YCAM]

展覧会(青森)

MEDIA/ART KITCHEN AOMORI
ユーモアと遊びの政治学
MEDIA/ART KITCHEN AOMORI
Politics of Humor and Play

私たちの暮らしを起点とし、メディア環境を応用することで日常生活における知恵や創造性を、DIY精神に則ってかたちにし、「ユーモア」や「遊び」を大切にしているメディア・アート/アーティストの魅力を紹介しました。

データ
会期・会場
(青森)
2014年7月26日~9月15日
国際芸術センター青森 [ACAC]
キュレーター 服部浩之(国際芸術センター青森学芸員)
アーティスト クワクボリョウタ、竹内公太、田村友一郎、萩原健一、堀尾寛太、毛利悠子、プリラ・タニア、ファイルズ・スライマン、レナン・オルティス、チュラヤーノン・シリポン、バニ・ハイカル、ナルパティ・アワンガ a.k.a. オムレオ
主催 青森公立大学国際芸術センター青森 [ACAC]、国際交流基金アジアセンター
連携 山口情報芸術センター[YCAM]
助成 平成26年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業
リンク 国際交流基金ウェブサイトアーカイブページ
国際芸術センター青森 [ACAC]

カタログ(青森展)

メディアアートキッチン青森展のカタログ表紙画像

メディア/アートキッチン アオモリ─ユーモアと遊びの政治学
Media/Ato kitchin Aomori: Yumoa to asobi no seijigaku
服部浩之|ハットリ ヒロユキ [編]
Edited by Hattori Hiroyuki

  • 出版地:出版者
    青森:青森公立大学国際芸術センター青森
  • 発行年
    2015年
  • ページ数
    104p
  • サイズ
    26cm
  • 言語
    日本語 (jpn)、英語 (eng)
  • NCID
    BB18326417

【目次】

p4 ナンセンスの果実
野坂徹夫(国際芸術センター青森 [ACAC] 館長)
p6 ユーモアと遊びの政治学─野生の創造性がひらくオルタナティブな生活術
服部浩之
p15 MEDIA/ART KITCHEN 終了宣言
古市保子(国際交流基金アジアセンター美術コーディネーター)
p17 図版
p65 滞在制作作品解説
p66 クワクボリョウタ:個別と不変のイメージを作り出すもの
近藤由紀(国際芸術センター青森主任学芸員)
p69 堀尾寛太:エンジニアリングと批評性
服部浩之
p72 毛利悠子:媒介と相互作用─人間と自然の関係の模索
服部浩之
p75 プリラ・タニア:誠実な生活とユーモアが警鐘を鳴らす
服部浩之
p78 チャラヤーンノン・シリポン:ユーモアが普遍化するポリティクス
近藤由紀
p82 イベントレポート
金子由紀子(国際芸術センター青森学芸員)
p82 ワークショップ:毛利悠子、クワクボリョウタ
p86 パフォーマンス:堀尾寛太
p88 レクチャー、トーク&ギャラリーツアー
p90 ラボラトリー
p92 スクリーニング
p94 作品リスト・配置図
p96 アーティスト略歴

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