国際交流基金賞50周年記念 福岡ユネスコ協会からのメッセージ

昭和51(1976)年度 国際交流奨励賞
福岡ユネスコ協会
[日本]
国際交流基金賞の創設50周年をお祝い申し上げます。
福岡ユネスコ協会は1976年に、ユネスコ精神に則り諸外国との文化交流を行うことを通じて国際相互理解を進めていく活動が評価されて、国際交流奨励賞を受賞いたしました。

当協会は、1948年のまだ日本がユネスコ(国際連合教育科学文化機関)に加盟していない時期に、日本のユネスコ加盟を実現するために日本各地に発足した「ユネスコ協力会」の一つとして福岡市に設立され、外国との文化交流、地域文化の振興を目指して活動を行ってきました。特に現在のようにIT技術が発達していない頃に、福岡において世界各地の日本文化研究者を集めて日本語による国際会議を開催するとともに、「OVERSEAS JAPANESE STUDIES INSTITUTIONS―海外日本研究機関要覧―」を定期的に作成して、海外における日本文化研究機関の紹介にも努めてきました。このような活動に対して賞をいただき、大きな励みとなりました。
1948年の設立以来長く任意団体として活動してきましたが、社会的信用を高めてより公共的な活動を行うために2013年に法人格を取得して、一般財団法人として活動するようになりました。それまでの活動を基盤として、以下のような活動を現在行っております。
①現代社会が抱える課題の解決、郷土文化・日本文化の理解に寄与するような講演会を福岡と北九州で開催する。②福岡市と共催して「福岡アジア文化賞」の過去の受賞者を招聘して、アジアをテーマにした講演会を開催する。③今後の文化や社会を考えていく際に重要と思われるテーマについて、国内外の専門家、研究者に参加してもらい、セミナーを開催する。④九州・沖縄の出身あるいは現在九州・沖縄で活躍している研究者による講演会を開催する。⑤上記の講演会の記録を「FUKUOKA U ブックレット」シリーズとして出版して、地方からの文化発信を行う。
これからも、アジアに近い九州の利点を生かしながら、地方の国際文化団体としてユニークな活動を継続して行くつもりです。
世界平和のために国際相互理解が強く求められているいま、国際交流基金の更なるご発展を祈念しております。
一般財団法人 福岡ユネスコ協会
理事長 内村 芳郎
(原文 日本語)