国際交流基金賞50周年記念 宮田まゆみさんからのメッセージ

photo by futaishi tomoki
令和3(2021)年度 国際交流基金賞
笙奏者
宮田まゆみ
[日本]
国際交流基金設立50周年に続き国際交流基金賞50周年、おめでとうございます。
50年。半世紀のご活動の軌跡を拝見し、その細やかさ、あたたかさ、力強さに感動しています。私も40年ほど前から貴基金の応援のもとに、様々な国、地域で演奏し、様々な国の演奏家や作曲家、それを支えるスタッフの方々と交流することができました。
世界は今大変な試練に直面しています。世界中に広がった疫病、たくさんの国を巻き込んでいる戦争、あちこちで発生する自然災害。いったいどうしたらよいのか、と、私たちは、想像を越えた困難の連続に戸惑うばかりです。コロナ禍では異なる民族への謂れなき攻撃も多発しました。
長い歴史の中ではこのようなことが繰り返されてきたに違いありませんが、私が今まで滞在したどこの国でも、国家間では大きな問題を抱えているにもかかわらず、個人と個人が接する時はほんとうに自然で和やかな交流ができました。共同作業をした人たちばかりでなく街なかで出会ういろいろな職業の人々とも同様です。
50年の軌跡を拝見しながら、文化、芸術、そして普通の生活の場においての交流がいかに大切かということにあらためて気づかされました。私たちはこのような「交流」を重ねることによって少しずつ、平和な世界への道を歩んでゆけるのではないでしょうか。
新たな50年、期待しています。
宮田 まゆみ
(原文 日本語)
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