ハノイ、ホーチミン、クアラルンプールで 京都の伝統工芸技術を活かしたプロダクト・デザインを紹介 “Japan Handmade - Crafts and Design from Kyoto”
国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、4月23日~5月26日にかけて、ベトナム(ハノイ、ホーチミン)及びマレーシア(クアラルンプール)にて、京都の伝統工芸技術を活かしたプロダクト・デザインを紹介する“Japan Handmade - Crafts and Design from Kyoto”展及びレクチャー・ワークショップを行います。
“Japan Handmade”は、京都の伝統工芸の老舗の若手後継者たちが、伝えられてきた技術を活かしながら、今日の暮らしをふまえたものづくりを模索する活動で、2012年に始まりました。海外クリエイターとのコラボレーションを通した可能性も積極的に探っています。今回の展示では、同プロジェクトの参加各社よりご提供いただいたものを中心に、日本のものづくり文化の新しい息吹を感じさせる様々なデザイン・プロダクトを紹介いたします。
レクチャーには、デザイン・ジャーナリストの川上典李子氏(21_21 DESIGN SIGHT アソシエイト・ディレクター)及びJapan Handmadeの中心メンバーである細尾真孝氏と辻 徹氏を講師にお招きします。また、各地において、辻 徹氏による“京金網”(金網工芸)のワークショップも実施します。
本事業は、個人のライフスタイルに合ったデザイン・プロダクトへの関心や、伝統工芸技術の継承の必要性が高まりつつあるベトナムとマレーシアにおいて、日本のものづくり文化への関心を深めてもらうことを目的としています。
日程:2013年4月23日(火曜日)~5月26日(日曜日)
ベトナム |
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“Japan Handmade - Crafts and Design from Kyoto” ハノイ展 会期:4月23日(火曜日)~5月12日(日曜日)
URL(英語):http://jpf.org.vn/en/2013/04/16/japan-handmade-crafts-design-from-kyoto/ |
マレーシア |
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“Japan Handmade - Crafts and Design from Kyoto” クアラルンプール展 会期:5月10日(金曜日)~5月26日(日曜日)
URL(英語): http://www.jfkl.org.my/ |
講師プロフィール
川上 典李子
デザインジャーナリスト、エディター。21_21 DESIGN SIGHT アソシエイト・ディレクター。デザイン誌「AXIS」編集部(1986年~1994年)を経て1994年独立。1994年~1996年、ドムスアカデミーリサーチセンターの日伊プロジェクトにエディトリアルディレクターとして参加。現在はAXIS誌ほかデザイン誌や新聞での取材、執筆を続ける。デザイン展の企画にも関わる。
パリ(2008-2009)、ブダペスト(2009)、エッセン(2009)、ワルシャワ(2010)、ソウル(2011)、サンテチエンヌ国際デザインビエンナーレ(2010)の国際交流基金による巡回展「WA-現代日本のデザインと調和の精神」において共同でキュレーターを務めた。
細尾 真孝
1978年、西陣織老舗 細尾家に生まれる。
細尾家は元禄年間に織物業を創業。
人間国宝作家作品や伝統的な技を駆使した和装品に取り組む。
大学卒業後、音楽活動を経て、大手ジュエリーメーカーに入社。退社後フィレンツェに留学し、2008年に細尾に入社。2009年より新規事業を担当。
帯の技術、素材をベースにしたファブリックを海外に向けて展開し、建築家ピーター・マリノ氏設計のディオール、シャネルの店舗に使用される。
辻 徹
2003年、家業である金網つじの仕事を継ぐ。
2007年 京都市東山区高台寺にて直営店「高台寺 金網つじ」をオープン
2008年 金網つじ代表の辻 賢一が伝統産業技術功労者に認定される
2009年 インテリア・デザイン関連国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」(フランス・パリ)に出展(京都商工会議所 KYOTO PREMIUM事業)
2010年 イタリア・ミラノにてアートピースの展示
2011年 「メゾン・エ・オブジェ」(フランス・パリ)に出展
2012年 台湾、台北・台中・台南の誠品書店でレクチャーとワークショップを行う
2013年 「メゾン・エ・オブジェ」(フランス・パリ)に出展
デザイン・プロダクト提供
細尾
HOSOO
西陣織
1688年創業。帯と着物の老舗メーカー。2009年に新規事業を開始、帯幅(32cm)より広い150cm幅で織ることのできる機械を開発。帯の素材、技術をベースに緻密に織り上げられたファブリックは海外からも注目されている。
金網つじ
KANAAMI-TSUJI
京金網
京都の金網の歴史は8世紀、京料理を支える調理道具として誕生。その後つくり手が減ってしまった時期を経て、金網つじは1980年創業。新たな製品開発にも取り組んでいる。
開化堂
KAIKADO
茶筒
1875年創業。京の茶の歴史と切り離せない茶筒づくりを行ってきた。近年は、パスタ缶、コーヒー豆のための缶など、現代の生活をふまえた品も開発している。
中川木工芸 比良工房
NAKAGAWA MOKKOUGEI
京さしもの
700年の歴史を誇る京さしもの。中川木工芸は、京都の老舗桶屋で腕を磨いた祖父によって創業された。現在は伝統的な木桶の技術を活かし、シャンパンクーラー等の開発も行う。
公長齋小菅
KOHCHOSAI KOSUGA
竹細工
1898年創業。古くから日本で親しまれてきた竹を素材として工芸品づくりに励む老舗工房。カトラリーからインテリアまで、洗練されたしなじなをつくりだしている。
朝日焼
ASAHIYAKI
陶器
1600年創業。茶の湯の茶碗づくりで公家や大名、茶人に愛されてきた。現在は茶の湯の道具を中心に、現代の生活で愛されるうつわづくりにも励む。
- Japan Handmadeウェブページ (英語)
【お問い合わせ】
文化事業部アジア大洋州チーム
担当:松永
TEL:03-5369-6062 FAX:03-5369-6038