第5回アフリカ開発会議(TICAD V)パートナー事業 アフリカ映画の特別上映会「アフリカ人の描くアフリカ」

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、6月に横浜で行われる第5回アフリカ開発会議(TICAD V)にあわせ、ヨコハマ創造都市センターにて5月25日(土曜日)~6月9日(日曜日)まで、アフリカ映画の特別上映会「アフリカ人の描くアフリカ」を開催し、長編・短編合わせて約30本のアフリカ映画を特別上映します。

シネマ・アフリカ映画祭など、国内で上映された際にも好評を博した作品を9カ国から集めました。長編10本、中短編18本を17プログラムに分けて上映します。
また会期中には、アフリカに縁の深いゲストを迎え、トークショーを行います。

* なお、同期間中、「小沢剛 高木正勝 アフリカを行く」と題した展覧会も同時開催いたします。

第5回アフリカ開発会議(TICAD V)パートナー事業

アフリカ映画特別上映会「アフリカ人の描くアフリカ」 フライヤー 【PDF:1.65MB】

概要
会期 5月25日(土曜日)~6月9日(日曜日)
会場 ヨコハマ創造都市センター 地下1階スペース
  • 入場無料
  • すべて日本語字幕付、DVD上映
主催 国際交流基金
コーディネート シネマトリックス
特別協力 シネマ・アフリカ実行委員会
協力 なら国際映画祭

トークショー

6月1日(土曜日) 14時~ 松本仁一氏(朝日新聞元中東アフリカ総局長)

朝日新聞の記者として長年にわたりアフリカ報道に携わり、『アフリカを食べる』や『アフリカ・レポート』の著者でもある松本仁一氏が、アフリカの食文化をご紹介します。

6月2日(日曜日) 14時~ ダウィット・ギルマ氏(映画監督)

※『ヤルク・フィキル"遠距離恋愛"』ほか4作品の上映に続いてトークを行います。
日本在住のエチオピア若手監督、ダヴィット・ギルマ氏が自身の作品『ヤルク・フィキル』をとおしてエチオピアの映画制作の今を語ります。

上映作品

(1 )
『アブレル 微笑の戦士』
(エリトリア/140分/2007年/監督:ゼライ・ミスグン/ドラマ)

冗談好きの人気者アブレルだが、小さな誤解が元で学校を追われ、やむにやまれぬ罪で刑務所へ。刑期が明け恋人とまだ見ぬ娘に会いにいくが、エチオピアからの独立闘争は激化し、アブレルもついに解放戦線へと身を投じることに。知られざるエリトリア現代史を駆け抜けた一人の男の物語。

アブレル 微笑の戦士
(2 )
『シネマ・イン・スーダン:ガダラ・グバラの回想』
Cinema In Sudan:Conversation with Gadalla Gubara
(スーダン/52分/2008年/監督:フレデリック・シフエンテス/ドキュメンタリー)

「映画の為には何でも売った、家も先祖伝来の宝も、妻さえも…」と豪語するガダラ・グバラは88歳になり失明したが、なおメガフォンを握り続ける。検閲と資金不足と闘った60年の不屈の映画人生に迫る。

シネマ・イン・スーダン:ガダラ・グバラの回想
『森のこども ウォレ・ショインカ』
Wole Soyinka:Child of the Forest
(南アフリカ/52分/2009年/監督:アキン・オモトソ/ドキュメンタリー)

アフリカ初のノーベル文学賞受賞者であるナイジェリアの詩人・劇作家ウォレ・ショインカ。ビアフラ内戦時の22ヶ月間の投獄生活など波乱の人生を友人や作家たち、そして本人のインタビューで描く。

森のこども ウォレ・ショインカ
(3 )
『わが愛しのスーダン』
Our Beloved Sudan
(スーダン/93分/2011年/監督:タグリド・エルサンフリ/ドキュメンタリー)
*第7回UNHCR難民映画祭出品

異なる人種で構成されたあるスーダン人家族が、内戦に翻弄される姿を通じて、混迷を極めるスーダンの現代史を描く。監督は、スーダン前首相のサディク・マハディやアニャニャ運動を率いたジョセフ・ラグ将軍、SPLM北部副事務局長のヤシール・アルマンなど、取材の難しい政治指導者たちにもインタビューし、内戦当時の状況を紐解きながら、南スーダン独立をカメラに収める。

わが愛しのスーダン
(4 )
『海を渡った美しき花―立ち上がるディアスポラ』
Migration of Beauty
(アメリカ/80分/2009年/監督クリス・フラハティ/ドキュメンタリー)

2005年、エチオピアでは混乱の国政選挙の末に、約200人の名もなき市民たちが殺された。事態に驚き、憤った在米エチオピア人たちは、母国へのアメリカからの援助を制限させるために、自分たちのアメリカ市民権を行使しようと立ち上がった。

海を渡った美しき花―立ち上がるディアスポラ
(5 )
『アパートに住む魚』
Fish in the Flat
(ジンバブエ/13分/2007年/監督:ガリカイ・チワサリラ/短編)

仕事から帰宅した長距離トラックドライバーのスカニソは、妻の不倫現場を目撃してしまう。しかも不倫相手は隣に住む男であった……。スカニソは復讐するため、「ジンバブエに昔から伝わる呪い」をかけることに……。

『プンジ』
Pumzi
(南アフリカ・ケニア/20分/2009年/監督:ワヌリ・カヒウ/短編)
*カンヌ・インディペンデント最優秀短編作品賞

第三次世界大戦の後の東アフリカ。自然は破壊し尽くされ、人類は外界から隔絶されたコミュニティを作りかろうじて生き延びていた。研究所の研究員アシャは、ある日、古い種と土壌を見つけ、この植物を育てられる土を探して、居住区を抜け出し禁じられた外界へと旅立った。

『市場は遠かった』
(エチオピア/20分/2006年/監督:ウォルコウ・ダニエル・タイエ/短編)
*2006年カンヌ映画祭「監督週間」出品

エチオピアの田舎では、市場へ向かう道のりは長く何が起こるかわからない。ロバに乗って市場へでかけた父子は、市場への道すがら、数多くの人々の様々な「良い」助言を受けるのだが…。伝統的な寓話に軽妙に風刺が散りばめられたカンヌでも認められた佳作。

市場は遠かった
『ヤルク・フィキル "遠距離恋愛"』
Yaruk Fikir
(日本・エチオピア/32分/2010年/監督:ダウィット・ギルマ/短編)

日本人女性とエチオピア貴族の息子の間にもちあがった世紀の婚約話。大正時代からの日本とアフリカのつながりを描く。日本在住のエチオピア人若手監督による作品。

(6 )
『あててごらん』
Fora
(ルワンダ/7分/2009年/監督:アユーブ・カサッサ・マゴ/短編)

アサドはぼろぼろのカバンが恥ずかしくてたまらず、弟マリクの新しいカバンを羨んで弟を置き去りにしてきてしまう。

あててごらん
『モト・オート・ワガ』
Moto Auto Ouaga
(ルワンダ/5分/2009年/監督:エリック・カベラ/短編)

アフリカは知的で創意工夫に満ちた国である。アフリカの人々は廃材を再利用し、超低コストでモノ作りをしており、環境保護の手助けともなっている。アフリカ最大の国際映画祭フェスパコで紹介された廃材利用の達人を追う。この作品自体も携帯電話で撮影された実験的な作品。

『さよならを言いたくて』
From a Whisper
(ケニア/79分/2009年/監督:ワヌリ・カヒウ/ドラマ)
*2009年アフリカ映画アカデミー賞最優秀作品賞

98年ケニアの米大使館テロで行方不明になった母を探し続け心を閉ざした少女タマニと、寡黙なテロ捜査員のアブー、そしてアブーの親友でありテロ実行犯として死んでいったファリード、3人の運命が事件を中心に交錯する。

(7 )
『アルフォンスの自転車』
Alphonse's Bike
(ルワンダ/10分/2007年/監督:エリック・カベラ/短編)

ゴリラの住む山の麓でカメラマンの到着を待つ撮影中の映画監督。突然、目の前の森からラジオの音が。驚く監督を、子供たちが大喜びである男の元へ引っ張っていくと、そこには…。現地上映では笑いの渦に包まれた、偶然が生んだ心温まる笑いと希望のドキュメンタリー。

『アルフォンスの人生航路』
Alphonse's Journey
(ルワンダ/17分/2009年/監督:エリック・カベラ/短編)

正規の技術教育などなしで、創意工夫で作った「スーパー自転車」が、ある村の男の運命を変えた!前作『アルフォンスの自転車』で一躍町の有名人となったアルフォンスのその後の人生と、村中総出で祝われたアルフォンスの結婚式を追う。

アルフォンスの人生航路
『イセタ―道路封鎖の背後で』
Iseta-Behind the Roadblock
(ケニア・ルワンダ/55分/2008年/監督:ジュアン・レイナ、エリック・カベラ/ドキュメンタリー)

虐殺の現場を撮影した唯一のジャーナリストが、14年後、映像に写った人々の村を訪れる。突如現れた当時の真実を語る映像に、村には大きな衝撃が走る。未だ罪を否定する加害者、癒えない傷を抱える遺族や村人が一堂に会し問題の映像を見るが・・・。

イセタ―道路封鎖の背後で
(8 )
『マルーンドー恋の脱出大作戦!』
(ケニア/100分/2007年/監督:ボブ・ニャンジャ/ドラマ)

挙式を控えた美人受付嬢と,結婚生活に行き詰まったビジネスマンが事故で高層ビルのトイレに閉じ込められた!ケニア二大民族のキクユとルオ出身の2人は、脱出の為に協力し合い、本音でぶつかりあい、疑い、そして…。軽快な笑いの中に現代ケニアの抱える問題も見えてくる話題作。

マルーンドー恋の脱出大作戦!
(9 )
『記憶の守人たち』
(ルワンダ/52分/2004年/監督:エリック・カベラ/ドキュメンタリー)

自らも多くの家族を失ったエリック・カベラ監督が虐殺10周年を機に、全国の現場を訪ね歩き、犠牲者の遺族や、時に加害者が語る当時の状況を克明に記録する。ある者は、家族の血の海の中に倒れた記憶をたどり、ある者は、犠牲者の墓守りを続ける心境を語る。当時の恐怖から未だ逃れられず、今でも武器を肌身離さず携行する者もいる。頼る身寄りもなく老いていく男は、虐殺現場を見守り、記憶し続けることが精一杯の手向けと語る。

記憶の守人たち
『わたしの目を通して』
(ルワンダ/43分/2004年/カビラ・マツ監督/ドキュメンタリー)

現在のルワンダの若者に焦点をあてた。94年の虐殺に直接巻き込まれた者、あるいは家族や友人、知人を失った者など、ルワンダの若者の大半が何らかの心の傷を抱えている。彼らは、演劇や絵画、音楽などを通して自己を表現し、トラウマを克服しようとしている。「若者」とはまた、94年の大虐殺で暴走した者たちでもあり、若者が虐殺を乗り越えることは、ルワンダの大きな希望である。

わたしの目を通して
(10 )
『卒業ふたたび 僕らは未来へ向かって歩き出す』
(ルワンダ/27分/2006年/監督:アユーブ・カサッサ・マゴ/短編学生映画)

青年サゴは、国一番の大学を優秀な成績で卒業、就職も無事決まり、卒業パーティを開いてもらう。そこでサゴはある男から「世界のもう一つの秘密」を教えてもらう。首都キガリで、数人の部下を従える有能なビジネスマンになったサゴは、軽い気持ちで「秘密」に手を伸ばし……。現代ルワンダの一面がのぞける作品。

『サミィ、キガリへ行く』
(ルワンダ/32分/2006年/監督:オマー・M・シボママ、ギルバート・ンダハヨ/短編学生映画)

サミィは、貧しい農村での生活に嫌気が差して、友達シムチェゾを誘って、キガリ目指して村を出た。初めての都会は全てが新鮮だったが、新参者に都会は冷たかった。二人はストリート生活を余儀なくされる。サミィはバスの運転手になり何とか生活を良くしようと奮闘する。ある日、サミィの前に裕福な未亡人が現れ、サミィの運命は大きく変わり始めた……。

『ルワンダへ捧ぐ聖歌』
(ルワンダ/35分/2006年/ティエリー・ダシュミリマナ監督/短編学生映画)

ツチの少女マルタ、フツの青年ルコンドは学校の合唱団に所属。ルコンドはマルタの美しい歌声に魅せられる。学校ではみな合唱に熱中し、誰がツチでフツであるかなど、もはやみんなの関心事ではない。しかし、心を許し過去の悲劇を語り始めたマルタの話に、ルコンドは絶句する。マルタはツチであり、家族全員が虐殺されていた。ルコンドの脳裏に、フツ急進派武装民兵であった父と兄が次々とツチを殺していく光景が蘇り、自らも強制的にナタを持たされた記憶 が彼を襲う。惹かれあい近づき始めた二人の間に、悲劇の記憶が甦る。

ルワンダへ捧ぐ聖歌
(11 )
『マックスとモナ』
Max and Mona
(南アフリカ/97分/2003年/監督:テディ・マッテラ/ドラマ)

アフリカの葬儀には必須の「泣き男」として類まれな才能を持つ村の青年マックス。街の親戚へ結婚祝いのヤギも託され、医者になるために意気揚々と大都会へ旅立つ。だが街で唯一の頼りの叔父は冷血でおまけにダメ人間。途方に暮れるマックスだったが、彼の「泣き」の才能で稼げると気付いた叔父はマックスを使って金儲けをたくらみ…。

マックスとモナ
(12 )
『ジェルサレマ』
Jerusalema
(南アフリカ/118分/2008年/監督:ラルフ・ジマン/ドラマ)

ヨハネスブルグのダウンタウン、ヒルブロウ地区。クネネは、ヒルブロウで不動産犯罪のボスにのし上がり、絶えず法律との闘いや犯罪者同士の抗争にもまれながら生き抜いてきた。エンターテイメント性を追求した映画であると同時に、クネネの終わりのないサバイバルを通して、いまだにアパルトヘイトに深く影響されている人々の暮らしを描く社会派ドラマ。

ジェルサレマ
(13 )
『イズルー・ラミ』
Izulu Lami - My Secret Sky
(南アフリカ/96分/2008年/監督:マドダ・ンカイヤナ/ドラマ)
*なら国際映画祭出品作品

母を亡くした村の少女テンビ。形見の伝統的な手織りのゴザを、母の夢だった工芸品コンテストに出品しようと幼い姉弟だけで大都会ダーバンへ向かう旅に出る。都会にもまれながら成長し、自分自身の夢を見つけていく少女を描く。

イズルー・ラミ
(14 )
『ジョン・デューベ - 知られざるANC初代議長の生涯』
Oberlin-Inanda:The Life and Times of John L. Dube
(アメリカ/52分/2005年/監督:シェリフ・ケイタ/ドキュメンタリー)

ANC(アフリカ民族会議)の初代総裁デューベ。19世紀のアメリカでデューベが受けた教育と、政治的・経済的独立を求める彼の闘いとのつながりを見出し、今日の民主的な南アフリカにおける彼の不朽の伝説を描く。

『時を越えた絆-孤高の白人宣教師の足跡』
Cemetery Stories:A Rebel Missionary in South Africa
(アメリカ/54分/2009年/監督:シェリフ・ケイタ/ドキュメンタリー)

型破りな米国人宣教師ウィルコックスは白人支配体制へ内側から楔を打ち込むために、ズールーの青年に米国で教育を与える。その青年は後に黒人解放運動の大きな推進力となったANC初代議長デューベ。南ア・米国の知られざる絆が語られる。

(15 )
『軍靴と自転車-第二次世界大戦で戦った南アフリカ人』
A Pair of Boots and a Bicycle
(南アフリカ/82分/2007年/監督:ビンセント・モロイ/ドキュメンタリー)

なぜ抑圧された側が抑圧する側の為に戦わなくてはならないのか?青年監督がソウェトの退役軍人の歴史を辿る旅にでる。

軍靴と自転車-第二次世界大戦で戦った南アフリカ人
(16 )
『ジュジュ・ファクトリー』
Juju Factory
DRコンゴ/97分/2007年/監督:バルフ・バクパ・カニンダ/ドラマ)
*ザンジバル国際映画祭最優秀作品賞

ベルギー在住のコンゴ人ライターは、意に染まぬエキゾチックな内容のコンゴ旅行本の執筆依頼を受けるが、コンゴの歴史や先人たちにつながる見えない道に入り込み、もがく。混沌とした歴史の中で毅然と胸をはることは可能なのか?

ジュジュ・ファクトリー
(17 )
『炎の戦士タスマ』
Tasuma the Fighter
(ブルキナファソ/90分/2003年/監督:ダニエル・コロ・サヌ/ドラマ)

ソゴ・サヌは退役軍人。かつて大戦ではフランス植民地軍としてインドシナとアルジェリアで戦闘に参加した。長年待ちわびていた恩給がようやく支給されそうなので、村の女たちの為に製粉機をツケで買ったが恩給の支給は遅れに遅れて…。

炎の戦士タスマ

スケジュール

【5月】

  11時30分 14時 16時30分 19時
25日(土曜日) (1 ) (16 ) (13 ) (4 )
26日(日曜日) (5 ) (6 ) (17 ) (8 )
27日(月曜日) (9 ) (10 ) (11 )  
28日(火曜日) (12 ) (13 ) (14 )  
29日(水曜日) (15 ) (7 ) (2 )  
30日(木曜日) (3 ) (1 ) (9 )  
31日(金曜日) (11 ) (8 ) (4 ) (3 )

【6月】

  11時30分 14時 16時30分 19時
1日(土曜日) (2 ) トーク (6 ) (7 )
2日(日曜日) (10 ) (5 )+トーク (12 ) (13 )
3日(月曜日) (14 ) (15 ) (16 )  
4日(火曜日) (17 ) (2 ) (1 )  
5日(水曜日) (4 ) (3 ) (5 )  
6日(木曜日) (7 ) (12 ) (8 )  
7日(金曜日) (6 ) (9 ) (10 ) (11 )
8日(土曜日) (13 ) (14 ) (15 ) (9 )
9日(日曜日) (16 ) (17 ) (6 )  

お問い合わせ

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
文化事業部 情報提供・映像管理チーム 本多
TEL:03-5369-6064  E-mail

シネマトリックス
TEL:03-3562-0671  E-mail

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