「加賀百万石〜金沢に花開いたもう一つの武家文化」展 (パリ)

秋草蒔絵沈箱の画像
秋草蒔絵沈箱
五十嵐様式 江戸時代 17世紀

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)では、金沢市との共催により、本年10月2日から12月14日まで「加賀百万石~金沢に花開いたもう一つの武家文化」展をパリ日本文化会館で開催します。

戦国武将・前田利家を初代藩主とする加賀藩前田家は、幕藩体制確立後、美術・文化・芸能のために百万石の財力を注ぎ込みました。各種の優れた文物の収集をはじめ、武家の嗜みとして重要な位置を占めるに至った茶の湯や能を奨励、また京都や江戸から名工や一級の文化人を招いたほか、藩が設立した工芸工房である御細工所で名工を指導に当たらせたことにより、優れた技術の地元定着に努めました。その結果、京都の公家的な文化の滋養を吸収しながらも、江戸の無骨な武家文化とは趣を異にする、独特な武家文化が金沢の地に花開きました。

明治以降の近代化にともない、日本各地から江戸の息吹を伝える伝統文化が姿を消していく中、金沢においては、よく踏襲・保持され、今日もなお漆芸や金工、染織を中心に、伝統工芸の中心地としての光彩を放ち続けています。

「侍」や「城」といった日本文化のイメージは海外でも広く定着していますが、本展覧会では、この金沢の地で生み出された貴重な美術・工芸作品、武具、茶器や茶道具、能装束・能面等、約120点の展示を通し、人々の精神的支えとして生活と深く結びつくことによって成立した「もう一つの武家文化」を、パリの観客にわかりやすく伝え、日本文化の奥深さをアピールすることを目的としています。

展覧会概要

会期 2013年10月2日(水曜日) から 12月14日(土曜日)
会場 パリ日本文化会館  (展示ホール)
主催 国際交流基金、パリ日本文化会館
共催 金沢市
後援 石川県
協力 日本航空株式会社JAPAN AIRLINES
キュレーター 末吉 守人 (美術史家)

紅糸威仁王胴具足(村井長頼)の画像
紅糸威仁王胴具足(村井長頼)
16世紀 石川県立歴史博物館

前田利家の画像
前田利家画像
江戸時代 17世紀 尾山神社

節木増の画像
節木増
江戸時代 金沢能楽美術館

御所丸茶碗の画像
御所丸茶碗
李朝 17世紀 金沢市立中村記念美術館

お問い合わせ先

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
文化事業部 欧州・中東・アフリカチーム (担当:田崎、大川)
電話:03-5369-6063 Fax:03-5369-6038

広報に関する問い合わせ先

TAIRAMASAKO PRESS OFFICE
担当:平
電話:090-1149-1111

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