「日本の贈り物」展:心を形にして―日本における贈答の美―(海外巡回展)
日本人において「贈答」は、単に人にものを与える、渡すという行為ではなく、相手の幸せを願う思い、相手に対する感謝の気持ちの表現として、様々な形をとりながら長く行われてきました。従って、贈り物として選ばれる品物は、そうした表現に相応しいものであり、かつ美しくなければなりませんでした。それゆえ行為自体にも同様の要件が求められ、様式美を持ったものとなったのです。
この展覧会は、日本における贈答儀礼を広義に捉え、贈られるものに見られる特徴や美しさ、その多様性を、贈答儀礼の背景にある日本人の思想とともに紹介しようとするものです。日本文化の根幹を成している「自然との協調」や「人々との強いつながり」が、贈答儀礼にどのように具体化されているかを、理解していただければ幸いです。
監修
長崎巌(共立女子大学博物館館長)
日程
2024年前期(予定)ラトビア
2023年後期(予定)スロベニア
2023年後期(予定)ドイツ
2023年後期(予定)リトアニア
2023年前期(予定)クロアチア
2022年10月13日~10月23日
中国/容美術館(瀋陽)
2022年9月10日~9月25日
中国/上海高島屋(上海)
2022年7月9日~7月28日
中国/山上美術館(大連)
2022年6月1日~6月21日
中国/九龍意庫新隣里芸術センター(重慶)
2022年2月4日~2月13日
バングラデシュ/バングラデシュ国立博物館(ダッカ)
2021年11月6日~12月19日
タイ/チェンマイ大学アートセンター(チェンマイ)
2021年5月5日~6月30日
タイ/タイランド・クリエイティブ・アンド・デザインセンター コンケン(コンケン)
2021年3月18日~4月25日
タイ/タイランド・クリエイティブ・アンド・デザインセンター(バンコク)
第一章 婚礼をめぐる様々な贈答
白地鶴秋草模様襦珍打掛 昭和時代
紅縮緬地蓬莱模様打掛 大正~昭和時代
第二章 心を込めて包む 袱紗と風呂敷
紅縮緬地波碇千鳥模様袱紗 江戸時代後期
紺木綿地松竹梅鶴亀模様風呂敷 明治時代前期
第三章 親から子への贈り物
樋泉円作 京十番親王飾り 令和時代
鼠木綿地梅樹御所車檜扇冠模様一つ身 明治時代中期
第四章 絆を強めるための贈答
茶地久保紋付革羽織 明治時代前期~中期
豊国四代 文明開化 明治7年