日・イスラエル外交関係樹立70周年記念公演 “Boom Pam & The Spirit of Tohoku

鹿踊り(ししおどり)と東北出身のミュージシャンがイスラエルの人気バンドBoom Pamと共演

日・イスラエル外交関係樹立70周年記念公演の写真

国際交流基金(JF)は、2022年9月に、日・イスラエル外交関係樹立70周年を記念した日本祭り開催支援事業の一環として、宮城県南三陸町に伝わる郷土芸能、行山流水戸辺鹿子躍及び東北出身のミュージシャンをイスラエルに派遣し、音楽公演を実施します。

2011年3月の東日本大震災の直後、イスラエルが外国政府として初めて医療支援チームを派遣し、南三陸町内の仮設診療所で医療活動を行ったほか、複数の民間団体が東北地方で支援活動を実施したことは、日本とイスラエルの友好関係の象徴となりました。

2021年3月には、元駐日イスラエル大使館文化担当官アリエ・ロゼン氏の発案により、同大使館主催の東日本大震災10周年追悼事業「311-321プロジェクト」の一環として、日本とイスラエルでオンライン音楽交流が実現しました。本来はイスラエルのミュージシャンが来日し、対面で共演する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響により来日には至らず、リモートで収録されたCDKikoetekuru Naminoyouni 聞こえてくる波のように』が、全世界に向けてリリースされたものです。http://boompamtohoku.jp/

Japan-Israel 2022 70周年ロゴ

このたび、初めて対面での共演が叶い、待望の有観客での音楽公演が、イスラエルで実現することになりました。チーム「Boom Pam & The Spirit of Tohoku」として、毎年エルサレムで開催される国際芸術祭「The Israel Festival(イスラエル・フェスティバル)」、そしてテルアビブで本コンサートを中心に開催される「日本祭り2022」に出演いたします。

イスラエル・フェスティバル公演

日時 2022年9月21日(水曜日)20時~21時(イスラエル夏時間)
実施都市 エルサレム
会場 エルサレム劇場前広場
チケット 予約不要・入場無料
ウェブサイト https://www.israel-festival.org/

イスラエル日本祭り2022 パフォーマンス

日時 2022年9月23日(金曜日)16時~17時(イスラエル夏時間)
実施都市 テルアビブ
会場 Teder
チケット 予約不要・入場無料
ウェブサイト https://www.teder.fm/
主催:
国際交流基金(JF)
共催:
在イスラエル日本国大使館
協力:
駐日イスラエル大使館
制作:
公益社団法人 全日本郷土芸能協会
制作協力:
一般社団法人 スキヤキ・オフィス

プロフィール

行山流水戸辺鹿子躍保存会(ぎょうざんりゅうみとべししおどりほぞんかい)(宮城県本吉郡南三陸町)

行山流水戸辺鹿子躍保存会の写真

東北地方にはさまざまな“しし”踊りが伝わっている。“しし”は山の動物のことで、東北人の命の糧であった。その中でも宮城県北から岩手県南には、本物の鹿角をつけた頭(かしら)をかぶり、背中に2.7mの高さのササラと呼ばれる竹竿を背負い、腰につけた太鼓を叩きながら歌い踊る「鹿踊り」が伝わっている。リーダー1頭、雌1頭、若鹿6頭の8頭の鹿が、お盆での供養や秋祭りでの五穀豊穣を祈る。
南三陸町戸倉の水戸辺地区は、鹿踊りの発祥地として古文書にも記されていたがいつの頃か途絶えてしまった。
1982年、高台の土中から享保九年(1724)の鹿踊りに関係する石碑が発見された。これを機に復活の機運が高まり、水戸辺から伝承された岩手県一関市舞川の鹿踊りから指導を受け、復活を果たした。
2011年、東日本大震災の大津波により再び地域が危機に瀕した際に、復興の一翼を担ったのが水戸辺鹿子躍であった。踊り手たちは、石碑に刻まれた「生きとし生けるもの全てのものを踊りで供養する」という意思を受け継ぎ、礫の中から発見された頭や太鼓を纏い、犠牲者の供養、そして離れ離れになった人を励ますために再び踊り始めた。南三陸町指定無形民俗文化財。
行山流水戸辺鹿子躍保存会 ウェブサイト(南三陸町 VIRTUAL MUSEUM内)

白崎映美(しらさき・えみ)

白崎映美の写真

歌手。山形県酒田市出身。1990年、上々颱風でエピックソニーよりデビュー。
JAL沖縄キャンペーンCMタイアップ&出演、スタジオジブリ「平成狸合戦ぽんぽこ」の映画音楽担当、シンディ・ローパーのアルバムレコーディング&ライブの参加。 海外ツアーなど、多岐に渡る活動で支持を集めた。(現在活動休止)
山形県酒田市出身の白崎は、2011年の東日本大震災を経て“東北さいい事来―い!”と、バンド「白崎映美&東北6県ろ~るショー!!」を結成。
現在は、ソロライブの他、「白崎映美&東北6県ろ~るショー!!」、そして、地元酒田市にある東北最後の「グランドキャバレー白ばら」を盛り上げようと結成した「白崎映美&白ばらボーイズ」でのライブの他、2016年にはフォトエッセイ『鬼うたひ』(亜紀書房刊)の発表。
現在は、レギュラーで山形新聞でのコラムの掲載、そして、TV、映画、舞台にも出演。白崎が主演を務める舞台『まつろわぬ民』は好評を得、2017年に続き、2018年も再再演を果たすなど、活動の場は広い。
酒田観光大使。モッシェ山形代表理事。2017年酒田市よりふるさと栄誉賞受賞。2022年4月、山形新聞のエッセイ集「あったこほうさ〜東北歌姫♡エッセイ集〜」を出版。
白崎映美 公式ウェブサイト

四倉由公彦(よつくら・ゆきひこ)

四倉由公彦の写真

1983年宮城県石巻市出身。
即興演奏を主軸に身体表現、ライブペイント、映像作家との共演を多く行う。
新潟県の大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレにて舞踏家森繁哉による「雪渡り」「フクシマ」(2012)にて劇中演奏、パフォーミングアーツプログラム大地の盆にて涼音堂茶舗による「藝能のはじまり」(2015)での演奏出演。
温泉文化とアート、電子音楽のイベント「鳴響 (2008-2013) 宮城県鳴子温泉」「渋響 (2009-2014) 長野県渋温泉」「肘響 (2013) 山形県肘折温泉」に出演。
2020年9月、山形ビエンナーレ2020にて大脇理智の作品「接続された夢」に参加。
三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺、Adventure King、企画展「おがつの匂い」「おがつの石」など、楽曲提供。
2011年の東日本大震災で被災した郷土藝能支援をきっかけに「雄勝町伊達の黒船太鼓保存会」「雄勝町胴ばやし獅子舞味噌作愛好連」に入会。和太鼓、篠笛、獅子舞などの稽古、演奏活動を通し、フォークロア、土地と地域の人が育む表現について日々研究を続ける。
四倉由公彦 公式ウェブサイト

Boom Pam(ブーム・パム)

ブーム・パムの写真

中東の音楽大国イスラエルを代表するオリエンタル・サーフ・ロック・バンド。
チューバ、ドラムス、そしてキーボードという編成で、中東ベリーダンス音楽から、エキゾティックなギリシャ歌謡、マカロニ・ウェスタン、バルカンのジプシーブラス、どこか日本の昭和歌謡にも通じる懐かしいイスラエル歌謡まで取り上げる。2006年にリリースしたファーストアルバムがWMCE(ワールドミュージックチャートヨーロッパ)のベスト10入りとなり、現在までにヨーロッパ、アメリカ、カナダ、メキシコ、南アフリカなど全世界でライブを行ってきた。
日本には2012年秋に初上陸。2014年には二度目の来日を果たし、イスラエルのバンドとして「FUJI ROCK FESTIVAL’14」に初登場。東京、大阪、横浜でも公演を行い、多くの音楽ファンを唸らせた。
2021年3月、東日本大震災10年の節目に、駐日イスラエル大使館のプロジェクト「イスラエル・日本・パートナーシップ・東北イニシアティブ2021」に参加。その一環として、宮城県南三陸町の郷土芸能団体や東北地方のアーティストとともにリモート制作した『Kikoetekuru Naminoyouni 聞こえてくる波のように』を2022年3月11日にリリースした。
Boom Pam 公式ウェブサイト

[お問い合わせ]

国際交流基金(JF
文化事業部 舞台芸術チーム
担当:篠原、高畑
電話: 03-5369-6063
Eメール:pa@jpf.go.jp
(メールを送る際は、全角@マークを半角に変更してください。)

What We Do事業内容を知る