海外での翻訳・出版にお薦めの図書 "Worth Sharing" Vol.4 日本の生活

<お知らせ>

本冊子の内容を、より閲覧のしやすいウェブサイトとしてご覧いただけるようになりました。Worth Sharingに掲載した図書や作家、翻訳者、出版社の交流事業に関する情報を更新してまいりますので、今後は、ウェブサイトhttps://www.worthsharing.jpf.go.jp/をご覧ください。

Worth Sharing Vol.4 日本の生活 表紙

国際交流基金(JF)は、「翻訳出版助成プログラム」を通じて、過去40年余りにわたり、日本に関する図書の海外出版を支援してきました。当基金の助成を受けて出版された図書のジャンルは古典文学、現代文学、歴史、社会学、政治、経済から文化論に至るまで多岐にわたり、その言語は50を超えます。

2012年からは、日本の現代社会をよりよく理解するための良書を「翻訳推薦著作リスト」にまとめ、海外の方々に紹介する試みを開始しました。日本の「いま」を描き、日本社会や日本人の等身大の姿を伝える優れた著作を、積極的に発信しようとするものです。

本リストでは、これまで現代日本の著作があまり翻訳出版されてこなかった言語圏での参考となるよう、日本の文化と社会の現状を見渡せる緩やかなテーマを設定した上で選書が行われています。視点を変え、異なる角度から眺めることで新たな色彩を放つ、一面的には捉えられない日本の文化と社会の諸相を伝える書籍を紹介することを目指しています。

第1号「日本の青春」、第2号「日本の地方」、第3号「日本の愛」に続き、第4号となる今回のテーマは「日本の生活」です。ここでいう生活とは、仕事であり、家庭であり、都市や地方での暮らしであり、人間が生きていく上で直面するさまざまな喜びや悲しみ、悩みや疑問を含むものです。本リストでは、日本の文学と翻訳に精通する4人の専門家の協力を得て、フィクションを中心に、現代日本社会に生きるさまざまな人びとが織りなす人間模様を描いた20冊を選定しました。海外読者の皆様の共感を呼ぶとともに、読者自身の暮らす社会における各種の現象を再発見する機会になればと願っています。

本リストに掲載した図書の翻訳出版については、良質の翻訳と適切な出版計画がある限り、当基金「翻訳出版助成プログラム」を通じて優先的に支援いたします。この小冊子をきっかけに、作品、作家、翻訳者、出版社が出会い、海外の読者一人ひとりに、日本との交流の芽が生まれることを期待しています。(50音順/敬称略)

尾崎 真理子(読売新聞東京本社文化部長)
張 競(明治大学教授)
沼野 充義(東京大学教授)
野崎 歓(東京大学教授)
※肩書は当時

「をちこちMagazine」に、選考委員のお一人、読売新聞東京本社文化部長の尾崎真理子氏による寄稿を掲載しました。

<推薦著作>

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