ベルリン日独センター 共催シンポジウム 「『ツーリズム』を再考する―課題・トレンド・持続可能性を見据えた日独の視点」
大の旅行好きとして「旅の世界王者」とも呼ばれ、ゆとりをもった旅行を好むドイツ人。一方で、短期間で多くの目的地を巡る傾向がある日本人。そのようなステレオタイプで互いのイメージが語られがちなドイツと日本ですが、一般に旅行や観光は、経済、社会、環境、政治といった様々な要因の影響を受けています。特にパンデミックの収束以降、旅行先として一層注目を集めている日本では、東京や京都などの観光地にかつてないほど多くの訪日客が押し寄せ、各地で「オーバーツーリズム」が常態化し、その影響が問題視されつつあります。
本シンポジウムでは、日独両国の学術界や公共機関等で活躍する専門家、有識者ならびに実務家の方々をお迎えし、ツーリズムの重要性とそのあり方に関する両国の相違点と共通点、そして時代に応じた価値観の変化について意見交換を行います。日独のインバウンド観光および国内観光に焦点を当て、現在の課題と今後の展望について議論するとともに、「ソフトツーリズム」をはじめとする持続可能性を指向する新たなトレンド、そして地域の文化振興にも資する最適なアプローチについて考察します。
過去のシンポジウムやベルリン日独センターとの共催事業概要については、以下のページをご覧ください。
国際交流基金×ベルリン日独センター 共催シンポジウム事業
開催概要
日時 | 2025年3月19日(水曜日)18時~20時50分(日本時間)/10:00~12:50(ドイツ時間) |
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実施方法 | オンライン/ライブ同時配信/後日収録映像公開(日独字幕付き) お申し込みはこちら |
使用言語 | 日本語、ドイツ語(同時通訳付き) |
主催 | 国際交流基金(JF) |
共催 | ベルリン日独センター |
プログラム
- 【第1部】基調講演
- 日独両国における観光振興の施策、観光と持続可能性に対する考え方とその現状、課題について紹介します。
- 登壇者:
- 矢ケ崎 紀子(東京女子大学現代教養学部教授)
- アンナ・クライン(IV国際応用科学大学ミュンヘンキャンパス観光経済学教授)
- 【第2部】好事例紹介
- 実務家を中心に2名ずつ登壇、観光分野での持続可能性の推進について、具体例を交えて両国の専門家による対話を通じて掘り下げます。
- 登壇者:
- (日)ブラッド・トウル 田辺市熊野ツーリズムビューローマネージャー
- 謝 璠 キタ・マネジメント事業課観光誘客係長
- (独)ダニエラ・ヴィーゼ レーゲンスブルクツーリズム有限会社マーケティング部長(MICEマーケティング/国際マーケティング)、サステナビリティ担当マネージャー
- ラヤナ・ゲープハルト アルゴイ有限会社サステナビリティ担当オフィサー
- 【第3部】パネルディスカッション+質疑応答
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- ディスカッサントをお迎えし、第1部、第2部の登壇者と議論を行います。
ディスカッサント: - (日)若松 務 独立行政法人日本政府観光局(JNTO)理事
- (独)ディーター・ヤネチェク ドイツ連邦政府海運・観光担当コーディネーター
- ディスカッサントをお迎えし、第1部、第2部の登壇者と議論を行います。
日本側登壇者

矢ケ崎 紀子(やがさき のりこ)
東京女子大学現代教養学部 教授
九州大学大学院法学府政治学専攻修士課程修了。
住友銀行、日本総合研究所総合研究部門上席主任研究員、国土交通省観光庁参事官(観光経済担当)(官民人事交流)、首都大学東京都市環境学部特任准教授、東洋大学国際観光学部教授を経て、2019年4月から現職。
国土交通省交通政策審議会委員(2013-2023年)、観光分科会長(2019-2023年)
文化庁文化審議会臨時委員(2021-2023年)
観光庁観光地域づくり法人の機能強化に関する有識者会議座長
北海道観光審議会委員、長野県観光審議会委員京都市観光振興審議会委員 ほか

ブラッド・トウル(Brad Towle)
田辺市熊野ツーリズムビューローマネージャー
カナダ出身。2006年より現職。世界遺産の熊野古道の再生・活性化を、コミュニティの視線で推進し、地方における持続可能な観光の新しいモデルを提起している。

謝 璠(しゃ はん)
(一社)キタ・マネジメント事業課観光誘客係長 インバウンド担当
台湾出身。大学で日本語を専攻し卒業後、台北で3年程度アートマネジメントの仕事に従事。 2016年より1年間ワーキングホリデーで日本各地の観光地で勤務。日本の生活に魅了され日本への移住を決意。大阪のホテル業務を経験していく中で、日本の地方の価値を感じ、愛媛県大洲市にある「キタ・マネジメント」の取組みに興味を持ったことで、転職を機に2021年より大洲市へ移住。 現在は、当法人で事業課観光誘客係長としてインバウンド向けサステナブルツーリズム商品造成など担当。

若松 務
独立行政法人日本政府観光局 理事
1992年に慶應義塾大学法学部を卒業、同年4月に日本航空株式会社に入社し、メキシコ支店や経営戦略部、北海道地区総務部勤務を経て2020年5月より米州地区支配人室ダラス支店長へ着任、3年間の米国生活を経験。2023年10月より現職。
高付加価値旅行、アドベンチャートラベル、サステナブル・ツーリズム等のテーマ特化型プロモーションを行う市場横断プロモーション部、並びに、国際会議やインセンティブ旅行といったMICEの日本誘致を行うMICEプロモーション部の担当理事として、自身もAdventure Travel World Summit 2024(パナマシティ開催)を始めとする国際的イベントに参加、観光立国の推進に携わる。
[お問い合わせ]
国際交流基金(JF)
国際対話部 事業第1チーム
電話:03-5369-6072
Eメール:gp1_info@jpf.go.jp
(メールを送る際は、全角@マークを半角に変更してください。)