文芸対話プロジェクト”YOMU” トークセッション「遊ぶことば、内省のまなざし ~東南アジアの詩人たち」
ウィットに富む作風と精緻な筆致で、複数のマイノリティ性を生きる複雑さを描きだすインドネシアのクィア作家ノーマン・エリクソン・パサリブ氏。現代のフィリピンに生きる経験からことばを紡ぎだすパオロ・ティアウサス氏は、自らに刃を向けながら、「男らしさ」がはらむ両義性を問い続けています。歴史、伝統、共同体、宗教、アイデンティティ、そして記憶から紡がれる物語とことばについて、翻訳家の藤井光氏と東南アジアの詩人たちが語り合います。
概要
タイトル | 遊ぶことば、内省のまなざし ~東南アジアの詩人たち |
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実施日時: | 2024年10月31日(木曜日) 15時~17時(14時30分より開場) |
会場: | 国際文化会館 岩崎小彌太記念ホール (〒106‐0032 東京都港区六本木5‐11‐16) |
参加: | 無料、事前登録制(定員100名)※定員に達し次第受付終了 |
言語: | 英語・日本語(同時通訳あり) |
登録: | 申し込み受付フォーム |
主催: | 国際交流基金(JF) |
登壇者
ノーマン・エリクソン・パサリブ Norman Erikson Pasaribu
インドネシアの少数民族トバ・バタックの詩人・作家。初の詩集Sergius Mencari Bacchus [セルギウスはバッカスを求める] は2015年ジャカルタ芸術委員会詩集原稿コンテストで最優秀賞、2017年東南アジア文学評議会若手作家賞を受賞。国際的に高い評価を得た短篇集Happy Stories, Mostly(英訳: ティファニー・ツァオ)は、2022年に英国とアイルランドの小規模出版社を対象とする文学賞(Republic of Consciousness Prize for Small Presses)を受賞したほか、同年に国際ブッカー賞、2023年に全米批評家協会賞翻訳部門、アメリカ文芸翻訳家協会散文部門賞、米国の独立系出版社が主催する翻訳文学賞(Cercador Prize)にノミネートされた。パトリシア・カイリス国際ライティング・フェローシップ(2022)、ハーバード大学アジアセンター・アーティスト・イン・レジデンス(2023-2024)に参加。北スマトラ地方トバ・バタック族Siraja Bondarの第16代目子孫。
パオロ・ティアウサス Paolo Tiausas
フィリピンの詩人、パフォーマー。著書に、第22回マドリガル・ゴンザレス最優秀デビュー作品賞の最終候補作となったLahat ng Nag-aangas ay Inaagnas (2020) [すべての男の結末] 、Tuwing Nag-iisa sa Mapa ng Buntong-hininga (2021) [ため息の地図の中で孤独になったとき](フィリピン大学出版)。それぞれ第39回、第40回のフィリピン図書賞にノミネートされ、 後者は第40回最優秀フィリピノ語詩集部門賞を受賞。2021年フィリピノ語委員会により「今年の詩人」に選出。フィリピン文学界最高の栄誉と言われるカルロス・パランカ記念文学賞受賞。詩人のニカイ・パレデスと共同で、フィリピンの詩人を対象とした年2回発行のオンライン・ジャーナル、TLDTD(tldtd.org)を創刊、運営している。
藤井光 Fujii Hikaru(モデレーター)
1980 年大阪生まれ。東京大学文学部准教授。研究者としての専門は現代アメリカ文学・ 現代英語圏文学。著書に『ターミナルから荒れ地へ 「アメリカ」なき時代のアメリカ 文学』など。翻訳者として、戦争小説と移民の小説を多く手がける。訳書にアンソニー・ドーア『すべての見えない光』、サルバドール・プラセンシア『紙の民』、モーシン・ハミッド『西への出口』、コルソン・ホワイトヘッド『ニッケル・ボーイズ』、リン・マー『断絶』、アルフィアン・サアット『マレー素描集』、C・パム・ジャン『その丘が黄金ならば』、ジーナ・アポストル『反乱者』など。
[お問い合わせ]
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国際対話部 企画開発チーム
電話:03-5369-6025
Eメール:gpk_1@jpf.go.jp
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