日本語教育通信 海外日本語教育レポート JENESYS若手日本語教師派遣プログラム

派遣国:オーストラリア
派遣期間:2009年2月~(2009年12月予定)
氏名:永島恭子

JENESYS若手日本語教師派遣プログラムの派遣先での写真4

 今年の2月から、ニューサウスウェールズ州教育訓練省に派遣され、現在フォートストリート高校と日本語探検センターに日本語アシスタントとして配属されています。

 日本語探検センターはニューサウスウェールズ州の教育訓練省が管理、運営する日本家屋の施設です。毎日各地から日本語を学んでいる生徒たちが探検センターを訪れ、様々なアクティビティを通して日本語を学んでいます。探検センターで実施しているアクティビティで使用する教材は、すべてスタッフが考案、作成したオリジナル教材です。私はここで週2回アシスタントをおこなうほか、少しずつですが教材開発の方にも関わらせていただいています。

 もう一つの配属先、フォートストリート高校はシドニーの中心地からほど近いところに位置する公立の進学校です。日本語を含む外国語は、7、8年生(日本の中学1、2年生)は必修で、9年生から選択科目となります。12年生まで日本語を選択する生徒は、全員進学先を決めるHSCHigher School Certificate)という卒業試験の受験科目に、日本語を選択しています。フォートストリート高校において、私はこのHSCで日本語を選択している12年生の試験対策を主におこなっています。

 ここニューサウスウェールズ州の学校において、日本語は人気科目の一つです。しかし何年も日本語を勉強していても、ネイティブの日本語話者と話す機会がほとんどないという生徒は少なくありません。オーストラリア国内でもシドニーは特に移民が多く、街へ出ると様々な言語が聞こえてきます。もちろん多くの日本人もシドニーに滞在しています。そんなシドニーにおいても、新しい言語をいかにしてコミュニケーションの手段として学ばせるか、ということは大きな課題のようです。日本語探検センターでアシスタントをしていても、現地の日本語の先生方の、生徒に少しでも生きた日本語にふれてほしいという思いが感じられます。

 昨年まで地元の福島県でおこなっていた日本語指導とはずいぶん違うため、はじめはずいぶん戸惑いを感じましたが、今は新たなチャレンジに、やりがいを感じる毎日です。

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