DOOR to ASIA 2018
~アジアと東北をつなぐ
「デザイナーズ・イン・レジデンス」第4弾~
国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、7月24日から8月4日の間、アジアで活躍する若手デザイナー8人を岩手県陸前高田市・大船渡市、宮城県気仙沼市に招へいし、滞在型プログラム「DOOR to ASIA」を実施します。
本事業は、デザイナーに被災地の特定の事業・商品を深く理解する機会を提供し、「これをあなたの国で広めるには?」というお題に対し、デザイナーが答えとなるコミュニケーション・デザインを制作・提案するプログラムです。2015年に開始し、これまでに12の事業者、アジア10カ国・地域から24名のデザイナーが参加しました。
東北の事業者にとって自らの事業・商品の強みを新たな視点から捉え直すとともに、海外展開に真剣に向き合う機会となっています。実際にこのプログラムをきっかけとして、気仙沼の株式会社石渡商店(2015年受け入れ事業者)がインドネシアのデザイナーとの協働を経て、2018年秋以降に同国への商品輸出の実現に向けて調整している段階です。
また、参加デザイナーにとっては、東北の文化を知るだけでなく、アジア各地の共通課題である“地方創生”や“自然災害”におけるデザインの役割を実践的に学ぶ機会となっています。まずは、東北の事業者のもとに3日間滞在してもらい、対話や視察・研修を通じて、事業や地域、そして事業者本人への理解を深めます。その後3日間かけて、その事業者の事業・商品とデザイナーの自国・地域をつなぐためのコミュニケーション・デザインを制作し、現地での滞在最終日に提案のプレゼンテーションを行います。
プログラム期間中には、現地の子どもたちを対象としたデザインワークショップや、東京での報告会も実施します。詳しくは、下記「関連イベントプログラム」をご参照ください。
※過去の事業詳細はこちら
<国際交流基金ウェブ>
- 2015年:
- https://www.jpf.go.jp/j/project/culture/exhibit/exchange/2015/12-01.html
- 2016年:
- https://www.jpf.go.jp/j/project/culture/exhibit/exchange/2016/08-01.html
- 2017年:
- https://www.jpf.go.jp/j/project/culture/exhibit/exchange/2017/08-01.html
<公式ウェブページ>
http://door-to.asia/
開催概要
期間 |
2018年7月24日(火曜日)~8月4日(土曜日)(計12日間)
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場所 | 岩手県陸前高田市・大船渡市、宮城県気仙沼市、東京都内 |
参加者 (敬称略) |
ウー・ユニゲ Woo Yunige(韓国) ネルソン・ン Nelson Ng(中国) デジリー・ニュー Desiree Niu(台湾) ヤップ・ウェン・ナム Yap Weng Nam(マレーシア) ダニス・ジー Danis Sie(インドネシア) テチット・ジロ Techit Jiro(タイ) ダン・セリング Dang Sering(フィリピン) サミア・シン Samia Singh(インド) |
共催 | 独立行政法人 国際交流基金、一般社団法人 つむぎや |
受入事業者 | 株式会社カネマ (鮮魚卸売・水産加工/宮城県気仙沼市) 酔仙酒造株式会社 (日本酒/岩手県大船渡市) 株式会社箱根山テラス (宿泊・交流施設/岩手県陸前高田市) |
特別協力 | アクシスギャラリー、公益財団法人日本デザイン振興会 |
後援 | 岩手県、宮城県、陸前高田市、気仙沼市、経済産業省東北経済産業局 |
関連イベントプログラム
1)子どもデザインワークショップ
被災地の子どもたちと来日したアジアのデザイナーたちが、チームを組んで1日限りの小さなデザイン事務所をつくり、オリジナルデザインを生み出すワークショップ。現地の子どもたちに、夏休み中に海外とデザインに触れる機会を提供します。
日時 | 7月29日(日曜日)13時~16時 |
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場所 | 箱根山テラス(岩手県陸前高田市小友町字茗荷1-232) |
対象 | 小学3年生〜中学生(定員25名) ※小学生2年生以下は保護者同伴であれば参加可 |
協力 | pensea Next Switch |
2)東北報告会 デザイン提案プレゼンテーション
3日間を共に過ごした事業者に向け、デザイナーたちがそれぞれ事業者の商品・事業を自国・地域で広めるためのコミュニケーション・デザインを提案します。
日時 | 8月2日(木曜日)14時~17時 |
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場所 | 箱根山テラス(岩手県陸前高田市小友町字茗荷1-232) |
3) 東京報告会
東京のプログラム関係者、デザインや地方創生に興味を持つ方に向けた報告会です。デザイナーたちの提案内容に加え、彼ら・彼女らが東北で何を見、感じたのかを話します。
日時 | 8月3日(金曜日)18時30分~21時30分 |
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場所 | 国際交流基金本部 2階 ホール[さくら](東京都新宿区四谷4-4-1) |
ゲスト | 佐野恵子(アクシスギャラリー キュレーター)・小板橋基希(株式会社アカオニ 代表) |
参加費 | 1,000円(懇親会費込) |
参加申し込みURL | https://door2018.peatix.com/ |
参加者プロフィール
ウー・ユニゲ Woo Yunige(韓国)
ソウルで活動するグラフィックデザイナー。ホンイク大学でビジュアル・コミュニケーション・デザインを学ぶ。女性支援のネットワーク構築を通じて男女平等を実現するために活動し、女性4名で立ち上げた「Baume à l’âme」という出版会社を経営中。韓国におけるフェミニズム、男女間の給料格差、LGBTQ問題など、多岐にわたる社会課題や歴史問題に関する書籍のデザインも手掛けている。
ウェブサイト
- ホームページ:
- http://ooh-you.com/
- Facebook:
- https://www.facebook.com/yunigewoo
- Instagram:
- https://www.instagram.com/ooh_you_factory
ネルソン・ン Nelson Ng(中国)
LOSTマガジンの創設者。シンガポール生まれで、ニューヨークのブルックリンにあるプラット・インスティテュート卒業後、広告業界に入った。その後、中国に移り、広告代理店ワイデン+ケネディ上海のアートディレクターを務めた。上海滞在中に旅することが好きになり、2014年に旅人が個人的なストーリーを共有するプラットフォームとしてLOSTマガジンを創刊。その後、広告業界を離れ、現在は出版物関係の仕事に専念している。
ウェブサイト
- ホームページ:
- http://lostmagazine.org/
- Facebook(個人):
- https://www.facebook.com/yuanshun
- Facebook(マガジン):
- https://www.facebook.com/lostmagazine.org
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- https://weibo.com/lostmagazine
デジリー・ニュー Desiree Niu(台湾)
台北市出身のデザイナー。ミネアポリスカレッジオブアート&デザインで芸術学を修了し、ニューヨークにあるWework本部でデジタルデザイナーとして1年間働いた。その後台湾に戻り、洋葱設計に勤めたのち、2017年にグラフィック・ウェブデザイナーとして独立。デザインの力を活かして、日常生活では気づかれない人の認知と行動の関係性を模索したいと考えている。
ウェブサイト
- ホームページ:
- http://desiree-niu.com
- http://jayguanjiepeng.com/
- Facebook:
- https://www.facebook.com/desiree.niu
- Instagram:
- https://www.instagram.com/desireeniu/
ヤップ・ウェン・ナム Yap Weng Nam(マレーシア)
クアラルンプールのグラフィックデザイナー兼アーティスト。オランダのデン・ハーグにあるロイヤル・アカデミー・オブ・アーツでグラフィックデザインの学士を取得し、2017年にマレーシアを拠点にクラップというクリエイティブ・デザイン・スタジオを設立。顧客の要望に応じて創造的な解決策を提案することを心がけ、固定観念にとらわれず実験的な挑戦を続けるデザイン理念を持つ。ヨーロッパ・デザイン・アワードやゴールデン・ピン・デザイン・アワードなど、受賞多数。
ウェブサイト
- ホームページ:
- http://studio-clap.com/
- http://wengnamyap.com
- Behance:
- https://www.behance.net/wengnam
- Vimeo:
- https://vimeo.com/wengnam
- Facebook:
- https://www.facebook.com/wengnam
- Instagram:
- https://www.instagram.com/wengnamyap
ダニス・ジー Danis Sie(インドネシア)
スラバヤを拠点とするデザイン・ディレクター。現在の自社Sciencewerk(サイエンスワーク)の設立前は、シンガポールで経験を積んだ。D&AD Inbook, Under ConsiderationやIDNなどの出版物で作品が紹介されている。Sciencewerkはアイデンティティ、グラフィック、イラストレーション、ウェブサイトなどを取り扱うデザインスタジオで、デザイン、アートや技術など様々な専門を持つクリエイターたちのコラボレーションに取り組んでいる。
ウェブサイト
- Facebook:
- http://fb.com/danis.sciencewerk
- Instagram:
- https://www.instagram.com/danis.sie/
テチット・ジロ Techit Jiro(タイ)
バンコクを拠点にする考古学とイギリス文学専門のグラフィックデザイナー。なるべく多くの人と時間を過ごし、物事を観察し、都市を巡り、コミュニケーション・デザインの可能性を常に探っている。SATARANA(日本語で「公共」という意味)という学際的なチームに所属しており、バンコクをはじめとするタイの町を住み心地よい場所にする活動を展開している。
ダン・セリング Dang Sering(フィリピン)
デザインスタジオ、起業家、アーティストなどのためのライターの仕事をしつつ、展示会やコミュニケーションのためのコンテンツ作りもしている。マニラでグラフィックデザイナーとビジュアルアーティストとして活躍する一方で、「Asian Creatives: 150 Most Promising Talents in Art, Design, Illustration and Photography」(アジアを熱くするアジアクリエイター150人)をはじめとする出版物にも寄稿している。
ウェブサイト
- ホームページ:
- http://www.dangsering.com/
サミア・シン Samia Singh(インド)
ベンガルールでビジュアルコミュニケーションを学ぶ。過去に有名な政治雑誌「Tehelka」のアソシエイト・アート・ディレクターの経験を持つ。2013年にイタリアのフィレンツェにあるイル・ビソンテで版画を学んだのち、ニューデリー拠点のお茶の会社でクリエイティブ・ディレクターを務めた。デジタルやアナログの技術を駆使し、テーマの本質を突き詰めて、情緒的且つ私的な印象を残すような作品を作っている。
ウェブサイト
- ホームページ:
- https://samiasingh.com/
- Facebook:
- https://www.facebook.com/samia.singh
- Instagram:
- https://www.instagram.com/samiasingh/
- https://www.instagram.com/samiasingh_art/
プレスリリース
東北・被災地の事業者 × アジアのデザイナー 被災地におけるデザインの役割を示す滞在型プログラム「DOOR to ASIA」実施
[お問い合わせ]
国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
文化事業部 事業第1チーム
担当:西藤/鈴木
電話:03-5369-6061 ファックス:03-5369-6038