日本と海外のアーティストのコラボレーションを支援
2021年度 舞台芸術国際共同制作

2021年は企画競争により以下の案件を採択しました。(申請団体は成果発表の日程順

青年団×パスカル・ランベール(フランス)

企画名:『KOTATSU

平田オリザ氏の写真

パスカル・ランベール氏の写真
(c) Vanessa Rabade

フランスを代表する劇作家・演出家パスカル・ランベールによる新作のクリエーション。青年団のコロナ後初の本格的国際交流事業。パスカル・ランベールが初めて日本人俳優のために書きおろす戯曲を、2006年以来の交流の集大成として、平田オリザ(共同演出・日本語監修)、青年団の俳優・スタッフとともにクリエーションを行った。小さな会社を一代で国際的な大企業に成長させた一家と、正月に集まった親族・友人たちをめぐる物語。出演は山内健司、兵藤公美、太田宏、知念史麻、申瑞季、荻野友里、佐藤滋、森一生、名古屋愛、淺村カミーラ他。2021年9月、江原河畔劇場にて初演。

彩の国さいたま芸術劇場×クリストファー・グリーン(英国)

企画名:『THE HOME オンライン版』

菅原直樹氏の写真
(c)草加和輝

Portrait of Chris Chosen
(c) Sorcha Bridge

英国の脚本・演出家クリストファー・グリーンによる演劇『The Home』の日英オンライン版。オリジナル作品をさらに発展させた本作は、観客が高齢者施設の世界をオンラインで疑似体験するイマーシヴ・シアター(没入型演劇)。バーチャル空間(ウェブサイト・アプリ)に作られた架空の高齢者施設〈The Home〉を訪問し、映像を中心としたさまざまなコンテンツを通じてその暮らしを目撃する。俳優が演じる施設スタッフや入居者たちとともに双方向ライブで「老いの予行練習」を行うオンライン・ワークショップも開催。日本と英国、それぞれの国における現代の老いのリアルを目前に、自分はどう老いたいのか、どのような介護を望むのか。日本版の脚本・演出は老いと演劇OiBokkeShi主宰者の菅原直樹、英国版および総合演出はクリストファー・グリーン。日本版はさいたまゴールド・シアター他が出演。彩の国さいたま芸術劇場、英国オールバニー劇場、エンテレキー・アーツ、クリストファー・グリーンとの共同制作。

  • 〈オンライン施設見学〉ウェブサイト[The Home]公開中(一部のコンテンツは終了しております。)
  • 〈日本版 オンライン・ワークショップ〉 2021年10月8日~10日
    〈英国版 Zoomセッション〉 2021年11月3日~14日

※詳細は公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団ホームページをご確認ください。

世田谷パブリックシアター×ラファエル・ボワテル(フランス)

企画名:『フィアース5』

出演者5名の写真
(c)後藤武浩

ラファエル・ボワテル氏の写真
(c)Louis-Michel Grevent

現代サーカス界の次世代を担う、若きサーカスアーティストたちによる日仏コラボレーション。カンパニー・ルーブリエの代表作として世界中で上演されている作品『5es Hurlants』をベースに、同演出家ラファエル・ボワテルがオーディションで選んだ日本のサーカスアーティスト5名が、魂の雄叫びをあげる。出演は皆川まゆむ、長谷川愛実、杉本峻、目黒陽介、吉川健斗他。『七転び八起き』をテーマに、ダンス、エアリアル、アクロバット、ジャグリングなどのテクニックを融合し、詩的でポジティブな人間像とその根底にある危うさを描き出す。2021年10月に世田谷パブリックシアターにて上演。

<成果発表>2021年10月9日~10月11日(会場:世田谷パブリックシアター)
※詳細は世田谷パブリックシアターのホームページをご確認ください。

チェルフィッチュ×藤倉大、クラングフォーラム・ウィーン(オーストリア)

企画名:『新作音楽劇ワークインプログレス公演』

演劇作家・岡田利規氏の写真
(c)宇壽山貴久子

作曲家・藤倉大氏の写真
(c)Alf Solbakken

Klangforum Wienの写真
(c)Tina Herzl

ウィーンで活動する現代音楽アンサンブル、クラングフォーラム・ウィーン と、ロンドンを拠点に世界で活躍する現代音楽の作曲家・藤倉大が、演劇作家・岡田利規率いる演劇カンパニー・チェルフィッチュと組み、オペラとは一線を画す新たな「音楽劇」の創作に挑む新作ワークインプログレス公演。歌手ではなく俳優が、言葉をメロディーに乗せる「歌唱」とは異なる手法で、そして、情景や心情を描くための音楽とは異なる在り方で、演劇と音楽のそれぞれのトップランナーが、言葉と音楽の新しい関係を追究する。2021年11月の発表後、バリアフリーと多言語で鑑賞できるオンライン型劇場THEATRE for ALLで配信を予定。(本公演の世界初演は2023年予定)

<成果発表>2021年11月5日(会場:タワーホール船堀)
※詳細はチェルフィッチュのホームページをご確認ください。

SPAC-静岡県舞台芸術センター×フランス国立演劇センタージュヌヴィリエ劇場(フランス)

企画名:SPAC秋→春のシーズン2021-2022 #2『桜の園』

(c)橋本裕貴の画像
(c)橋本裕貴

(c) Olivier Rollerの画像
(c) Olivier Roller

SPAC-静岡県舞台芸術センターおよびフランス国立演劇センタージュヌヴィリエ劇場による『桜の園』の創作。人間の深層心理を繊細な美術と照明に落とし込み、観る者の「記憶」を揺さぶる舞台空間を創り上げる演出家ダニエル・ジャンヌトーが、日本とフランスの俳優とともにチェーホフ作品を手がける。ジャンヌトーの日本での演出作品は、SPAC-静岡県舞台芸術センターとの『ブラスティッド』(2009年初演)、『ガラスの動物園』(2011年初演)、『盲点たち』(2015年)に続く4作目。フランス語と日本語が飛び交う舞台で、全く新しいチェーホフの劇世界が描き出される。2021年11月に静岡芸術劇場にて初演予定。

<成果発表>2021年11月13日~12月12日(会場:静岡芸術劇場)
※詳細はSPACのホームページをご参照ください。

劇団SCOT×レスツ・クスマニングルム(インドネシア)

企画名:『エレクトラ』

鈴木忠志氏の写真

SCOTインドネシアメンバー10人の写真

鈴木忠志率いる劇団SCOTとインドネシアの俳優による国際共同制作作品。劇団SCOTは2015年から2019年にかけて、鈴木忠志の演出、日本・インドネシア・中国の俳優による『デュオニュソス』(国際交流基金アジアセンターとの共同企画)を制作、日本とインドネシアで上演し高い評価を受けた。この成果をさらに発展させるためのプロジェクトとして、インドネシアのプロデューサー、レスツ・クスマニングルムのもとで継続的に「スズキ・トレーニング・メソッド」の訓練を行っている俳優をオーディションで選考。高田みどりの打楽器演奏も加え、アジア演劇の財産に独自の光を当て、新しいギリシア悲劇を世界に提示した。2021年11月に利賀大山房で初演。

<成果発表>2021年11月27日(会場:利賀大山房)
※詳細は劇団SCOTのホームページをご参照ください。

カンパニーデラシネラ×リー・レンシン(マレーシア)、リウ・ジュイチュー(台湾)

企画名:『TOGE

小野寺修二氏、梶原暁子氏、リウ・ジュイチュー氏、リー・レンシン氏の写真

Bernie Ng氏、Yi Hsin Lo氏の写真

アジアの国々の出演者とのコラボレーション作品を数多く上演してきたカンパニーデラシネラによる新作ダンスのクリエーション。小野寺修二の演出のもと、デラシネラカンパニーメンバー、梶原暁子、リー・レンシン(マレーシア)、リウ・ジュイチュー(台湾)と多様なアーティストを迎え、異なる場所で共有される汎用性を発見し、差異を超えた共生の在り方を考える。コロナ禍で人々の交流が存続の危機にある中、断絶を回避し、異なる価値観との接触の機会を維持し、広く社会と共有して未来へと繋げる試み。身体言語に着目したワークショップを重ね、2021年12月にKAAT神奈川芸術劇場で初演。

<成果発表>2021年12月9日~19日(会場:KAAT神奈川芸術劇場)
※詳細はカンパニーデラシネラのホームページをご参照ください。

エス・シー・アライアンス×シェン・響盟・リベイロ、ガブリエル・レヴィ、アリ・コラーレス(ブラジル)

企画名:『空の橋』

大竹真由美氏、小林洋平氏、橋本大佑氏の写真

シェン・響盟・リベイロ氏、ガブリエル・レヴィ氏、アリ・コラーレス氏の写真

日本とブラジルの文化を融合させた新作オリジナルドーム映像作品の制作。緑深い森林、流れ、たゆたい、溢れる水。そこには原初の生命が息づき、人間と動物と精霊たちの声がこだまする。祖先が守り伝え育んできた神話と伝説は、生命あるものの叫びとつぶやき、祈りと歌が織りなす交響詩として、17,600kmも離れた日本とブラジルの文化に根付いている。地上・空・宇宙と精神世界が融合された高次元な時空を通過し、両者の交響詩が邂逅する。映像作家の橋本大佑、音響家の大竹真由美、音楽家の小林洋平、シェン・響盟・リベイロ、ガブリエル・レヴィ、アリ・コラーレス他 によるコラボレーションにより、これまでにない新しい「空」が作られる。2021年12月に作品発表。

※詳細は株式会社エス・シー・アライアンスのホームページ及びインスタグラムをご確認ください。

[お問い合わせ]

国際交流基金(JF
文化事業部舞台芸術チーム
電話:03-5369-6063
メール:pa@jpf.go.jp
(メールを送る際は、全角@マークを半角に変更してください。)

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