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「まるごと日本語オンラインコース」A2B1コース開講!

日本語教育ニュース
このコーナーでは、国際交流基金の行う日本語教育事業の中から、海外の日本語教育関係者から関心の高いことがらについて最新情報を紹介します。

2022年7月
国際交流基金関西国際センター

 「まるごと日本語オンラインコース」は、「JFにほんごeラーニング みなと注1で開講されている総合的な日本語力を身につけるためのコースです。国際交流基金が「JF日本語教育スタンダード」に基づいて開発したコースブック『まるごと 日本のことばと文化』シリーズをオンラインコース化したもので、2017年にA1-1コースを開講して以来、A1-2、A2-1、A2-2、A2-3、A2-4と6つのレベルのコースを開講してきました。「まるごと日本語オンラインコース」全体ではこれまでのべ約30万人の方が受講しています。
 ユーザーの方々からはA2-4コースに続く次のレベルのコースを期待する声がありましたが、この度、その声にこたえる新コース、「まるごとA2B1-1自習コース」を開講しました。また、A2B1-2コースも開講予定です。今回は、「まるごと日本語オンラインコース」の新しいコース、A2B1-1コース・A2B1-2コース(以下、A2B1コース)についてご紹介します。

「まるごと日本語オンラインコース」自習コースのレベルと解説言語注2

レベル オンラインコース名 解説言語 コースブック
A1 まるごとA1-1(かつどう)自習 英語、中国語
スペイン語
インドネシア語
タイ語
ベトナム語
フランス語
ポルトガル語
入門(A1)
コースブック「まるごと入門(A1)」の画像
1-10課
まるごとA1-1(かつどう・りかい)自習
まるごとA1-2(かつどう)自習 11-18課
まるごとA1-2(かつどう・りかい)自習
A2 まるごとA2-1(かつどう・りかい)自習 英語
スペイン語
インドネシア語
初級1(A2)
コースブック「まるごと初級1(A2)」の画像
1-10課
まるごとA2-2(かつどう・りかい)自習 11-18課
まるごとA2-3(かつどう・りかい)自習 英語
スペイン語
初級2(A2)
コースブック「まるごと初級2(A2)」の画像
1-10課
まるごとA2-4(かつどう・りかい)自習 11-18課
A2B1 まるごとA2B1-1自習 英語 初中級(A2/B1)
コースブック「まるごと初中級」の画像
トピック
1-5
まるごとA2B1-2自習 トピック
6-9

まるごとA2B1コース

 A2B1コースは、コースブック『まるごと 日本のことばと文化 初中級 A2/B1』をオンラインコース化したものです。コースブックの内容に、ストーリーを楽しめる動画、表現・文法の解説、書く練習などが加わって、オンラインの自習コースでも聞く、話す、読む、書くの4つの技能をバランスよく学ぶことができるようになっています。
 コースではインタラクティブな学習コンテンツを使って音声や動画を確認したりクイズに挑戦したりしながら学習します。学習中にわからないことがあったときは、ことば、表現・文法、漢字、文化の解説などの「学習サポートコンテンツ」で確認でき、流れに沿って一人でも学習が進められます。また、マイページの「学習進捗」や「ポートフォリオ」で学習の過程を確認しながら、自分のペースで学習を進めることができます。

  • 会話の流れを確認する画面の画像
    学習コンテンツ(会話例)
  • 庭の漢字と例文の解説を確認する画面の画像
    学習サポートコンテンツ(漢字)
  • 「きいてはなす」のTopic 1の学習進捗と課題進捗を確認する画面の画像
    マイページ(学習進捗)
  • 課題、日本語・日本文化の体験記録などをまとめたポートフォリオの画面の画像
    マイページ(ポートフォリオ)

学習コンテンツ

 A2B1コースには、「きいてはなす」と「よんでかく」の2つのコンテンツがあります。

「きいてはなす」コンテンツ

 「やりとり」や「はなす」目標Can-doを達成するための練習を通して、聞く力、話す力を身につけます。学習はトピックごとに次の流れで行われます。

  1. 1.トピックを知る
    動画を見てトピックの場面や目標Can-doを確認します。
  2. 2.じゅんび(ごい)
    トピックの学習で必要になることばを学び、練習します。
  3. 3.目標Can-doの学習
    各目標Can-doごとにステップ1-4の順に学習します。
    ステップ1:目標を知る
    目標Can-doや場面を確認します。
    ステップ2:聞く・気づく
    会話などを聞いて、内容を理解し、表現に気づきます。
    ステップ3:話す
    会話の流れを確認し、動画を見て話す練習をします。
    ステップ4:Can-doチェック
    目標Can-doができたか、自分でチェックします。
  4. 4.ことばと文化
    ことばと文化に関わる動画を見ます。
  • 「家をさがす Looking for a House」の「トピックを知る」画面の画像
    トピックを知る
  • 「ことばの練習」の画面の画像
    じゅんび(ごい)
  • 「Can-do3 STEP1 目標を知る」の画面の画像
    目標Can-doステップ1 目標を知る
  • 「聞く練習」の画面の画像
    目標Can-doステップ2 聞く・気づく
  • 「ドラマで練習」の画面の画像
    目標Can-doステップ3 話す
  • 「インタビューを見ましょう」の画面の画像
    ことばと文化

「よんでかく」コンテンツ

 「よむ」目標Can-doを達成するための練習を通して読む力を身につけます。また書く練習もします。トピックごとに学習は次の流れで行われます。

  1. 1.じゅんび(漢字)
    トピックの漢字のことばを学習します。
  2. 2.目標Can-doの学習
    各目標Can-doごとにステップ1-5の順に学習します。
    ステップ1:目標を知る
    目標Can-doや場面を確認します。
    ステップ2:読む
    記事やメールなどを読み、内容を理解します。
    ステップ3:文法・文型
    読解文の中の文法・文型を学び、練習します。
    ステップ4:書く
    メールやウェブへの投稿などを書く練習をします。
    ステップ5:Can-doチェック
    目標Can-doができたか、自分でチェックします。
  3. 3.ふりかえり
    トピックの学習全体をふりかえります。
  • 「漢字の読み」の画面の画像
    じゅんび(漢字)
  • 「読む練習」の画面の画像
    目標Can-doステップ2 読む
  • 「文法練習2」の画面の画像
    目標Can-doステップ3 文法・文型
  • 「書く練習」の画面の画像
    目標Can-doステップ4 書く

A2B1コース学習コンテンツの特徴

 「まるごと日本語オンラインコース」をご覧になったことがある方は、これまでのコースと少し内容が異なることに気がついたかもしれません。A1からA2の既存コースの学習コンテンツは「かつどう」と「りかい」の2つで、「かつどう」では、目標Can-doごとに日本語をたくさん聞き、話して、日常生活場面でのコミュニケーションの実践力をつける、「りかい」では、それを支える日本語のしくみを学ぶという構成でした。A2B1コースの学習コンテンツは「きいてはなす」「よんでかく」の2つで、この2つの学習コンテンツそれぞれに目標Can-doがあります。既存コースよりも「よむ」目標Can-doが大幅に増えました。「聞く」「話す」練習をした後に、関連するメールやブログを読み、また学習者自身も同じように書いてみるという流れで学習は進みます。この一連の流れで「聞く」「話す」「読む」「書く」の練習が連動し、それを通してB1への橋渡しとなる力が身に付きます。
 また、A2B1コースでは、音声プレーヤーやルビのオンオフなどの便利な機能、豊富な例文やわかりやすいごいリストなどを提供することでも初中級レベルの学習をサポートしています。

まるごと日本語オンラインコース

 「まるごと日本語オンラインコース」についての詳細は、「まるごと日本語オンラインコース」紹介ページをご覧ください。紹介ページにはおすすめコース診断テストもありますので、こちらでA2B1コースをおすすめされた方は、ぜひA2B1コースを受講してみてください。

注:

  1. 1.JFにほんごeラーニング みなと」(以下、「みなと」)は、国際交流基金関西国際センターが2016年7月に公開した日本語学習プラットフォームです。
  2. 2.教師サポート付きコースは、開講拠点によって募集期間、受講期間、定員などが異なります。詳しい情報は「みなと」でご確認ください。

(石井容子/関西国際センター日本語教育専門員)

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