国際交流の夕べ-能と狂言の会2026
国際交流基金(JF)京都支部では、海外からの留学生や外国人の方々、JFのフェロー、JF関西国際センター研修生に、日本の伝統文化にふれていただく機会を提供することを目的として、毎年秋に「国際交流の夕べ-能と狂言の会」を開催しています。
1974年から続く恒例事業ですが、京都支部の活動終了に伴い、本年度をもって幕を閉じることになりました。今回は能・狂言に加え邦楽演奏なども含めた特別公演にて開催いたします。
| 日時 | 2026年11月17日(火曜日)17時30分開場、18時開演 |
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| 場所 | 京都観世会館(京都市左京区岡崎円勝寺町44) 電話:075-771-6114 ※公演チラシはこちらからご覧頂けます。 国際交流の夕べ-能と狂言の会2026チラシ【PDF:6.4MB】 |
| 演者・演目 | 邦楽(尺八・箏・三絃)/三好 芫山 師 『石橋』(しゃっきょう) 狂言/大蔵流 茂山 千五郎 師 『素袍落』(すおうおとし) 能/観世流 片山 九郎右衛門 師『天鼓』(てんこ) |
| 主催 | 国際交流基金(JF)京都支部 |
| 協力 | 公益財団法人 片山家能楽・京舞保存財団 公益社団法人 京都観世会 有限会社茂山狂言会 立命館大学アート・リサーチセンター |
| 後援 | 京都府、京都市、公益社団法人京都市観光協会、 京都新聞、公益財団法人京都市芸術文化協会 |
| 入場料 (全席自由席) |
一般/3,500円 学生/2,000円 |
| チケット販売 | 京都観世会館 事務所で販売または電話予約:075-771-6114 Webチケット予約・購入 >チケット予約 ※要ログイン 国際交流基金京都支部 事務所で販売または電話予約:075-762-1136 ※9月15日(火曜日)発売開始 |
演目紹介
地歌『石橋(しゃっきょう)』
謡曲『石橋』を原拠とする京阪歌舞伎の舞踊曲が地歌に残ったもので、地歌では三下り芝居歌物に分類しています。
直接の原曲は不明ですが、一説には、長唄の『英執着獅子』の原曲と同じく1738年3月に京都早雲座で初演した『番(つがい)獅子』が地歌の原曲ではないかといわれていて、地歌としては古い曲です。
歌詞の前半は庶民的、日常的なくだけた調子もありますが、後半は謡曲石橋から取っていて諸国行脚の寂昭法師が文殊菩薩の浄土に架かる石橋で体験した獅子の出現と、神秘的な獅子舞の様子を歌っています。
また、手事(歌と歌の間の間奏)の部分では能や歌舞伎舞踊での見せ場である獅子の狂いや髪洗いの所作の表現を取り入れています。
狂言『素袍落(すおうおとし)』

狂言『素袍落』撮影:桂秀也
急に伊勢参宮を思い立った主人は、かねてより同行を約束していた叔父を誘いに太郎冠者を使いにやります。叔父は急なことなので断わりますが、太郎冠者が主人の供をするであろうと察し、門出の酒をふるまいます。だんだん酔いの回ってきた太郎冠者は、叔父を褒めそやし、主人の悪口をさんざんまくし立てる始末。祝儀に素袍までもらい上機嫌で帰路につきますが、太郎冠者の帰りが遅いので途中まで迎えにきた主人に会ってしまい…。
当時の伊勢参宮は現代の海外旅行とは比べ物にならない程の一大イベントだったのです。そのイベントに行くことになった太郎冠者の喜び、叔父に勧められて次第に酔っていく様、主人への悪口、素袍を落として慌てる様などいくつもの笑いのポイントがあります。
<狂言とは>
狂言とは、室町時代に能と共に形成された滑稽なお芝居です。平安時代末期から日本各地で起こった「猿楽」が元になっております。その後、能と狂言を合わせて「能楽」と呼ばれるようになります。能が悲劇的な歌舞劇なのに対し、狂言は喜劇的なセリフ劇です。観て笑って楽しむ芸能で、観客に緊張を与える能の間で、まるでサーカスの道化師のような役割を担ってきました。また生活の中の失敗談であったり、夫婦喧嘩を笑ってみたりと、現代でも変わらないものが笑いのテーマになっています。昔から伝わる普遍的な笑いの芸能が狂言なのです。
能『天鼓(てんこ)』

能『天鼓』 撮影:渡辺真也
中国後漢の時代、王泊、王母夫婦は天から鼓が降り下る夢を見て子供を授かり、天鼓と名付けました。するとその後、本当に鼓が降り下り、少年天鼓がこれを打つと妙音を発します。このことを知った帝は鼓を召したが、天鼓は鼓を惜しんで山中に逃れ、やがて捕らえられ、魚も住まないと言う恐ろしげな呂水に沈めて殺されてしまいます。宮中に召し上げられた鼓は、天鼓との別れを悲しむのか、音を発しなくなりました。
さて能はここから始まります。帝より父親を召せとの命令をうけ、臣下(ワキ)が王泊(前シテ)の家に来ます。王泊は命をとられるのかと思いつつ、召しに応じます。橋掛を進み舞台に入ると、そこは帝の住む宮殿。父が鼓を打つと、親子の情愛のゆえか妙音が響き、帝も感じ入ります。帝の意向を受けて臣下は従者(間狂言)に王泊を家まで送らせ、呂水の堤で供養を始めます。すると水の中から天鼓の霊(後シテ)が現れ、供養を喜び、再び鼓を打ち、楽しげに舞を舞い、夜明けと共に消えてゆくのでした。
<能とは>
能は14世紀以来絶えることなく演じられてきました。はじめは庶民の楽しむ芸能であり、五穀豊穣を願い、幸せを祈るものでありました。やがて先行文学を取り入れ、文藝的な深い世界を描くものになっていきます。神の祝福、死者の鎮魂、美的世界の現出、危機に瀕したときの人間の心など、主題は普遍性を持ち、その故に古くならずに演じ継がれています。 能の表現は、長年の研鑚により、端正に磨き上げられ、また観客の想像力によって、いろいろなことを表現する手法をとります。能面、能装束、音楽、所作、これらの中には日本文化を支える特質が宿ります。能を通して、ひととき日本の心を感じてください。
出演者プロフィール
尺八演奏家 三好芫山 師

京都府田辺町出身。12歳のとき都山流・富井舜山に入門。1965年より芫山と名乗る。1971年大師範となる。1983年、尺八界最高の称号「竹琳軒」を允許される。日本を代表する尺八奏者であり、1980年より国際交流基金文化使節として、アメリカ、中国、モロッコ、中近東、ポーランド等世界各国で公演を実施。さらに海外からの招聘で、ドイツ、フランス、スペイン、アメリカ、カナダ、オーストラリア等、数多くの公演を行い、喝采を博している。現在は青少年を対象とした公演、また、屋外での大規模尺八公演を行ない、尺八の伝承普及に力を注いでいる。
1980年 大阪府文化祭奨励賞、1985年 京都市文化芸術協会賞、2012年 京都府文化賞功労賞、2021年 龍谷大学特別賞、2023年 京都市芸術振興賞受賞
狂言師 茂山 千五郎 師

1972年、五世茂山千作の長男として生まれる。本名は正邦。
3歳の時『以呂波』のシテにて初舞台。過去には「花形狂言会」「狂言小劇場」「TOPPA!」「心味の会」を主宰し、狂言のみならず能楽のファン開拓にも力を注ぐ。現在は「茂山狂言会」HANAGATA改め「Cutting Edge KYOGEN」、落語家桂よね吉との二人会「笑えない会」を主宰し、幅広い年代層へ狂言の魅力を伝える。また上海京劇院・厳慶谷や川劇変面王・姜鵬とのコラボ公演など、他ジャンルとの共演も精力的に行う。
2016年十四世茂山千五郎を襲名。2005年文化庁芸術祭賞新人賞、2008年京都府文化賞奨励賞受賞。2025年京都府文化賞功労賞受賞。
能楽師 片山 九郎右衛門 師

観世流能楽師シテ方。昭和39年片山幽雪(九世片山九郎右衛門)の長男として京都に生まれる。祖母は京舞井上流四世家元井上八千代、姉は五世家元井上八千代。父及び八世観世銕之亟に師事。片山定期能楽会を主宰。全国各地で多数の公演に出演する他、海外公演にも積極的に参加。また、学校公演及び学校における能楽教室の開催、「能の絵本」の制作、能舞台のCG化など、若年層のための能楽の普及活動も手掛ける。
重要無形文化財(総合指定)保持者。京都市文化功労者。京都府文化賞奨励賞、京都市芸術新人賞、文化庁芸術祭新人賞、日本伝統文化振興財団賞、京都府文化賞功労賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、観世寿夫記念法政大学能楽賞を受賞。公益社団法人京都観世会会長、公益財団法人片山家能楽・京舞保存財団理事長
[お問い合わせ]
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電話:075-762-1136
〒606-8436 京都市左京区粟田口鳥居町2番地の1 京都市国際交流会館3階