国際交流基金アジア美術アーカイブ

ASEAN諸国を中心にアジアの多様な文化を紹介することを目的とした「国際交流基金アセアン文化センター」が誕生したのは、1990年1月のことでした。各国の現代の芸術文化紹介を重視する方針に沿って、「物語の棲む杜─アセアンの現代美術」展（1990年2月12日～2月26日）で幕を開けた国際交流基金によるアジアの美術交流事業は、組織改編を経つつ、展覧会やシンポジウム、キュレーター育成など、時代に合った形を選択しながら現在も継続されています。

国際交流基金の活動と機を同じくして、1990年代以降、それまで目を向けられることの少なかったアジア地域の美術は、世界中から強い関心を集めるようになります。とりわけ現代美術の世界では、欧米の手法の受容を主としていた黎明期を越えると、各国の各アーティストが自らの手法と作風を見出していきました。国際的に活躍するアジアの作家は今日ますます増えています。その発展を支え、協働してきた国際交流基金のアジア美術関連の事業を振り返るために、「国際交流基金アジア美術アーカイブ」を立ち上げ、ここに紹介します。私たちが直に目撃したアジアの現代美術の道のりをみなさまと共有することで、この先のアジアとの関係の礎になることを願っています。

• 1990年代
• 2000年代
• 2010年代
• 2020年代

1990年代

1990年

1月アセアン文化センター設立

2月物語の棲む杜─アセアンの現代美術^*B

4月タイ─究極の聖性への希求　タワン・ドゥチャネー展

6月伝統─インスピレーションの源泉　第1回アセアン美術シンポジウムから^*B

10月ブルネイ写真展─ブルネイの人々と自然

12月変貌する社会の新世代　シンガポール現代美術2人展^*A

1991年

2月インドネシア現代版画展

3月タン・チン=クアン[陳振權]展　マレーシア─悲劇の舞台・美術

7月フィリピン現代美術　エドガー・タルサン・フェルナンデス展^*A

10月タイ現代美術のニューフェイス モンティエン・ブンマー展 : 土で描かれたパゴダ＆コスモス^*A

「物語の棲む杜」展

「伝統―インスピレーションの源泉」展

「インドネシア現代版画展」

「モンティエン・ブンマー展」

1992年

3月美術に見るマレーシアの今　マレーシア現代美術展

9月花宇宙 : 生命樹─アジアの染め・織り・飾り─展

9月美術前線北上中─東南アジアのニュー・アート展^*B

1993年

7月日本・シンガポール現代美術展　カオスと向きあう絵画の諸相^*A

12月日本・タイ現代美術　ビヨンド・ザ・ボーダー─境界を越えて^*A

1994年

9月国際交流フォーラム（後に国際交流基金フォーラムに改称）開設（～2008年3月）

10月現代美術シンポジウム1994「アジア思潮のポテンシャル」^*A

1995年

2月幸福幻想─アジアの現代美術作家たち^*B

10月アジアセンター設立（アセアン文化センターを拡大・改組）

10月アジアのモダニズム : その多様な展開─インドネシア、フィリピン、タイ^*B

「美術前線北上中」展

「花宇宙」展

「ビヨンド・ザ・ボーダー」展

「幸福幻想」展

1996年

11月方力鈞─物語なき時代の人間像^*A

1997年

4月東南アジア1997 来るべき美術のために

8月The Mutationインドネシア・リアリズム絵画とその変容

10月シンポジウム「再考：アジア現代美術」^*A

1998年

10月インド現代美術展─神話を紡ぐ作家たち^*B

1999年

8月国際シンポジウム1999「アジアの美術─未来への視点」^*A

「アジアのモダニズム」展

「方力鈞」展

「東南アジア1997 来るべき美術のために」展

「インド現代美術展─神話を紡ぐ作家たち」

2000年代

2000年

1月予兆─アジアの映像芸術展

10月アジア現代美術 個展シリーズ Ⅰ　ヘリ・ドノ展─映しだされるインドネシア^*A

2001年

6月アジア現代美術 個展シリーズ Ⅱ　アトゥール・ドディヤ展─ボンベイ：迷宮/実験室^*A

10月アンダー・コンストラクション : 樹海より

11月アンダー・コンストラクション : ファンタジア

12月『オルタナティヴス─アジアのアート・スペース』出版

2002年

2月アンダー・コンストラクション : ドリーム・プロジェクト

2月アンダー・コンストラクション : クラフティング・エコノミーズ

2月アンダー・コンストラクション : クリッキング・イントゥ・プレイス

2月アンダー・コンストラクション : ご迷惑をおかけします

3月アンダー・コンストラクション : 狂想曲

12月アンダー・コンストラクション : アジア美術の新世代^*B

12月国際シンポジウム2002「流動するアジア─表象とアイデンティティ」^*A

2003年

6月アジア現代美術 個展シリーズ Ⅲ　イ・ブル展《世界の舞台》^*A

7月現代の東南アジア美術─それぞれの視点

2004年

1月アウト・ザ・ウィンドウ^*B

4月アジアセンターを解消、以後、国際交流基金本部がアジア関連の美術事業を継続

11月『オルタナティヴス─アジアのアートスペースガイド2005』出版

12月Have We Met?─見知らぬ君へ^*B

「ヘリ・ドノ展」

「アンダー・コンストラクション : アジア美術の新世代」展

「流動するアジア―表象とアイデンティティ」

「イ・ブル展」

「アウト・ザ・ウィンドウ」展

2005年

8月アジアのキュビスム─境界なき対話

9月国際シンポジウム2005「アジアのキュビスム」^*A

2007年

5月Cubisme—l'autre rive Résonances en Asie^*B

2008年

8月現代美術への視点：エモーショナル・ドローイング

11月国際シンポジウム2008「Count 10 Before You Say Asia: Asian Art after Postmodernism」^*A

2009年

7月『アジアのアートガイド：カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム』出版

2010年代

2011年

11月Omnilogue : Alternating Currents / Japanese Art after March 2011

2012年

1月Omnilogue : Journey to the West

2013年

1月Omnilogue : Your Voice is Mine

9月Media/Art Kitchen—Consumer VS The Power of Industry: Society who Criticize Technology

10月Media/Art Kitchen—extra/ordinary

11月Media/Art Kitchen—SENSORIUM

12月Media/Art Kitchen—Media Shapes Mind: Mind Shapes Choice: Choice Shapes Future

「Have We Met?」展

「アジアのキュビスム」展

「Omnilogue」

「他人の時間」展

2014年

4月新たなアジアセンターを設立

7月MEDIA/ART KITCHEN YAMAGUCHI地域に潜るアジア─参加するオープン・ラボラトリー

7月MEDIA/ART KITCHEN AOMORIユーモアと遊びの政治学

12月「RUN & LEARN」プロジェクトの14の展覧会がインドネシア、フィリピン、タイ、マレーシアで開催

2015年

3月The Japan Foundation Asia Center Art Studies刊行開始

『Art Studies 01: 国際セミナー2014「Cultural Rebellion in Asia 1960–1989」報告書』^*A 出版

4月他人の時間

5月国際シンポジウム2015「はじまりは90s─東南アジア現代美術をつくる」

2016年

3月『Art Studies 02: 国際シンポジウム2015「はじまりは90s：東南アジア現代美術をつくる」記録』^*A 出版

「Art Studies」

「RUN&LEARN」

2017年

1月Condition Report協働大型展をジャカルタ、クアラルンプール、マニラ、バンコクの4首都で開催

3月『Art Studies 03: アンソロジー「東南アジア美術の歴史を形づくる」』^*A 出版

7月サンシャワー：東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで

8月Condition Reportローカル展（12の展覧会）を東南アジア11都市で開催

2018年

3月『Art Studies 04 : Curators’ Book─Condition Report: Shifting Perspectives in Asia』^*A 出版

10月アジアにめざめたら：アートが変わる、世界が変わる 1960-1990年代

10月キュレーターズ・フォーラム2018「新たなエコロジーの想像に向けて」

12月呼吸する地図たち[山口]

2019年

3月『Art Studies 05: “Curators’ Forum 2018: Imagining New Ecologies” Report』^*A 出版

7月国際シンポジウム2019「エキシビション・メイキング」／響きあうアジア2019

7月呼吸する地図たち[東京]

2020年代

2020年

1月呼吸する地図たち[チェンマイ]

2021年

2月Jalan-jalan di Asia－アジアを歩く

• ^*A - カタログ・報告書の全ページのPDFファイルを添付。
• ^*B - テキストのみPDFファイルを添付。
• 上記以外のカタログ・報告書以外のデータと、展覧会風景、シンポジウム等イベントの写真・音声・映像データはウェブでの公開はしていませんが、国際交流基金ライブラリーで閲覧・視聴できます。